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社説

2020.2.15

2020.2.8

2020.2.22

混迷する住民と行政、そして議会

 民意と行政。その価値観のぶつかり合いが議会とすれば、議員の存在意義は地域代表・住民代表となり、いわゆる代弁者だ。だが、議員個々の資質による価値観の場となると「議会と行政は両輪」となる。十日町市では小中学校の統合再編、津南町では保育園の再編。3月定例議会でも、その論議が交わされる。価値観と価値観のぶつかり合い、それを賛否で決着をつけることの困難性は、議会の歴史が幾度となく経験し、その痕跡を残している。過去に学ぶか、未来を創るか、今回の議会も、その価値観の真っ向勝負となる。

 保育園再編。十日町市は保育園再編統合と平行し、というより民間委託に力点を置き、保育行政を進めている。一方で未満児保育、病児病後児保育など、民間経営では難しい課題を持つ分野は行政が受け持ち、一般的な保育業務は民間委託を進めている。この後を追うように課題・難題に直面しているのが津南町。6園体制が4月から5園になる。さらに中央の拠点保育園を増築して3園体制にしたい、と行政は取り組む。この間、「こども園構想」も議員から出たが、検討する余地もない、それがいまの町議会の雰囲気。運営主体が行政以外なら、新築増改築のこども園建設に国は補助金を出すという。 

十日町市の民間委託には社会福祉法人が保育園運営に乗り出している。先例は身近にあり、津南町が直面する保育園再編論議の根本的な課題も、隣の十日町市の過去事例が物語っている。

 小中学校再編統合。十日町市は伝統的に「統廃合は無理に進めない」方針。だが今回の5年先、10年先の方針に、地元から懐疑の声、動きが多く見られる。『機が熟していない』、端的なその証左だろう。教育論・子育て論は、その視点によって違うが、多くが正論ともいえる。だが、行財政が伴う小中学校再編は別次元の論議だ。それを一つのテーブルで論議する、それには無理がある。別テーブルが必要だろう。

伝統の雪まつり、次の展開を

 どうなることやら…。観測史上初も過言ではない今冬1月の少雪。2月に入り、「お待たせいたしましたー」と言わんばかりに、節分寒波で積雪となり、新たなスタートとなる第71回十日町雪まつりは、メイン会場の変更など軌道修正はあるが、計画通り開幕だ。

 「ここは雪国人の心意気をみせたい」。長年、見事な雪像を仕上げる「雪像職人」。真冬の1月というのに地肌が出ていた下旬、防寒着を必要としない陽気のなかでの立ち話の言葉。毎年「雪の芸術」に参加する多くの雪像職人たちは、同じ思いだっただろう。これまで田んぼの雪原でみごとな雪像を製作したグループは、今回はさすがに積雪が少なすぎ、重機が入れない田んぼの雪原での雪像はあきらめた。だが、その熱き思いは来年につながる。

 「雪国の宿命」。4ヵ月近く雪に閉ざされるこの地にあって、「冬を楽しもう、雪を楽しもう」と、雪まつりを立ち上げた70年余前の十日町織物業界の青年たちは、まさにフロンティアー。メンバーのひとり瀧澤榮輔さん、20代の頃。雪まつりの語り部、93歳ながら熱き思いは健在だ。当時の記録写真は、本町通りで雪まつりを見守り記録した山内写真館。十日町情報館でデジタル化した記録画像が見られる。そこから感じるエネルギーは、いまも生きている。

 70年の歴史と伝統。地域のあるゆる分野において相当なる蓄積があるだろう。それが地域経済にどう結び付いて、いまに至っているかだろう。観光要素が強い雪まつり。これまでの最大の誘客要素は雪上カーニバルだった。今回は「脱カーニバル」のスタートの年。 

 ならば、世界的な知名度になった「大地の芸術祭」との連携を考えたい。まさに雪の芸術祭。国内外の美大、アーティストが『テーマ 雪』で作品展開する。融けてなくなる雪、その「具象から抽象になる世界」を見てみたい。ありえない雪の世界が見られるだろう。雪国は、それだけで個性だ。

小中校統合と保育園再編と地方創生

 「地方制度調査会」。あの平成の合併が全国的な騒動になる少し前、地方制度調査会の名が全国を駆け巡った。基礎自治体という「ご都合主義の産物」と共に、市町村合併がいかに必要か、合併効果を列挙し、具体的な線引きまで登場し、合併への世論喚起にやっきになった。その地方制度調査会が昨年末、地方の小規模市町村の関心を集めた。東京一極集中に対抗する新たな「圏域」づくりを提言した。

 「政令市や県庁所在市といった地方の中核都市を重点支援し、そこを軸に圏域行政を強化する」とする政府方針を後押しする取り組み方針を示した。それは中核都市を「人口のダム」にして、東京一極集中を抑え、全国的には人口減でも圏域単位で行政を維持するという新たな「中核的な広域行政」を打ち出した。

 当然、小規模市町村から反発が出た。全国町村会は「地域の多様性で新しい価値を生むのが豊かな国。霞が関に町村の現場が本当に分かるのか」と痛烈なる訴えがあった。全国市長会も「地域でのミニ一極集中につながる。小規模自治体を切り捨てる重大な問題をはらんでいる」と。大都市・東京への一極集中と同じ構図を、地方の中核都市に作り出し、「行政効率を上げる」という、これまでと同じ「国のご都合主義」が見える。この背景には、地方交付税など地方財源対策での都市と地方の確執を抑える手法の限界性が、そこに見えているからだろう。

 その小規模自治体で進む小中学校の再編統合、さらに保育園の再編。多様性を求め、個性を尊重する幼少教育を掲げる自治体が、再編・統合を打ち出し、住民間の混乱を招いている。国が地方創生を掲げるのと同様に、市町村は中心部以外の周辺部の創生に取り組むべきが、求められる行政ではないのか。限られた財源、その取り組みで生まれる価値観は、確実に新たな人を呼び寄せる資源になり財産になる。

雪国経済、根本から考える時

2020.2.1

 異常なのか、異変なのか。明らかな気候変動が地球規模で起こっていることは間違いない。この週末、久々の寒波がやって来ている。予報では大きな雪マークだ。「雪室」が「ただの倉庫」になっては、その価値は半減どころが、期待した付加価値は全くない。それはオーバーだろうと批評も聞こえるが、「雪の争奪戦」はまんざら誇大表現ではないだろう。冬期間、ここ妻有地域は雪による恩恵が、この4ヵ月の経済を支えている。「雪国経済」からその雪の活用ができないと、根本から「冬の地域経済」を考えなくてはならない。

 その最たるものは、妻有地域の基幹産業である「農」に関わる生業だろう。「妻有農業はこの4ヵ月は冬眠の時期」になっている。秋収穫の魚沼米は、貯蔵による適時出荷で、翌春の営農へのつなぎになっている。この間、多額投資した農業機械の多くは、まさに冬眠中。その主要因は畑作営農が、冬は出来ないという妻有地域の宿命がある。ならば施設園芸は…となると、例年2㍍余の雪が大きな障壁になっている現実がある。

 ここは、知恵の出しどころだろう。新幹線で「国境のトンネル」を抜けると、快晴の群馬に出る。畑が広がる。ここに目を付けた農業者がいた。過去形だが、いまも続いていると期待するが、この快晴の群馬の耕地を借り、妻有の地から「通勤農業」を行っていた農業者がいた。冬場の低温の中での農業であり、おのずと取り組む農作物は限られていただろうが、軽トラで通い農業をしていた。冬期間使わない農業機械が、ここで元気に活躍する。

 さらに今後の可能性では、遊休施設の活用だろう。今後、さらに増える教育施設、特に学校校舎の活用を考えたい。すでに利活用する事例は多いが、そのネックは「採算性」のようだ。ここは「逆転の発想」を求めたい。「知恵出し会議」、それも従来の価値観に捉われない発送が、必ずあるはずだ。

生きている「古賀発言」

2020.1.25

 道路族の首領、元衆院・古賀誠氏の言葉は「生きている」と感じた。2017年11月25日、上越魚沼快速道・八箇峠道路開通式に出席し、テープカット後、クロステンでの祝賀会で挨拶に立った古賀氏。「あと5年。私に許された時を刻む歳月だ。5年でやりましょう」。地元へのリップサービスと聴衆から笑いと拍手が起こったが、最前列に座った国交省や県幹部の表情は、「えっ」と驚きの表情だった。それは『指示命令』に等しいから。

 この場面がよぎったのは22日、同じ会場クロステンで開いた十日町商工会議所の年賀交歓会。祝宴前のステージには古賀氏の影響下にある元建設省道路局長を務めた参院・佐藤信秋氏、地元出身の水落敏栄参院の姿があった。主催の西方勝一郎会頭は経営者に求められる『鳥の目、虫の目、魚の目』の持論を述べ、「上沼道・十日町道路の国直轄の実現は、十日町商議所70周年の今年、大きな意義がある」と経済界としての取り組みを促した。

 佐藤氏、水落氏とも十日町道路に触れた。「古賀さんは5年でやってくれと言っている。620億円、毎年100億円で6年ちょっとだ」。地元へのリップとも取れるが、この『古賀発言』は実は国レベルで相当なる影響力を広げているように感じる。それは、原発政策の要が安全性と共に「万一の場合の避難道路の確保」に傾注している現実がある。世界的に最大級の発電力を持つ柏崎刈羽原発の事故想定で、避難路で有力視されるルートの一つが「上沼道」。国交省長岡国道事務所が公表したルートで、新たに国道117号接続でハーフインターを設けている。すぐ先の信濃川寄りに十日町インターを設置するが、国道直結の必要性を考えた対応だろう。ここにも影響力を感じる。

 古賀発言を単なるリップサービスと取るか、早期実現のステップと取るか。地元運動のベースになる。巨費投資の道路整備だが、優先度がモノをいう。

嘆いても始まらない雪国経済

2020.1.18

 雪国経済がストップしている。一般民家の屋根除雪を毎年担当する地元建築業者は嘆く。「この3ヵ月の除雪収入は、春からの運転資金になる。仕事がない職人も、この3ヵ月の除雪の手間賃は大きい。なんとも、生き殺しだな」。

 まさに記録的な少雪だ。15日夜、久々の「降りっぷり」だったが、翌日には晴れあがり、薄化粧した妻有地域は、白一色になったが、その雪は20㌢、いや平地は10㌢余。今月20日は大寒。それにしては気温が高すぎる。これでは雪になる雨も、雨のままこの地に降るだけだ。

 来月14日の十日町雪まつりから、ここ雪国・妻有の地ではほぼ毎週のように3月末まで雪関連のイベントが行われる。並行してスキー大会も行われるが、国際スキー連盟FIS公認の吉田クロスカントリースキーコースは、練習さえできない状態だ。一方で、思わぬ入込みになっている場もある。中里・清津スキー場は北向き斜面が幸いし、適度な積雪でスキーが可能。山の向こう南魚沼エリアのスキー場が滑走できないため、宿泊所から清津スキー場通いが相当あるとも聞く。ニュー・グリーンピア津南も滑走可能で、3月末までのスキー修学旅行の団体が順調に入っている。だが、年末年始の雪不足でのキャンセル被害が千5百万円ほど出て、今期の業績への影響が懸念される。

 だが、嘆いてばかりいられない。温暖化でさらに雪が降りにくくなるかと思えば、研究者のシミュレーションでは、日本海側の山間地は、降る時はこれまで以上に大雪になるという。だが、それがいつ降るかは分からず、降り続けると相当量が降ると言われる。一方で、降らない時は今冬のように「記録的な少雪」になるようだ。なんとも、天の「いたずら」である。

 停滞する雪国経済。この積雪期の約4ヵ月。農業分野の手立てを考える時だ。「トオコン・冬の農業」をテーマに、斬新なアイデアを募ってはどうか。

「人」が「ヒト」になっている

2020.1.11

 動き始めたら止まらないのが政局。新年早々、各界の挨拶は東京五輪で始まり、「準備を怠らないように」と政治の話で締められている。衆院選が今年後半、濃厚といわれる。ここ妻有エリアは上越地域と共に新潟6区。この立ち位置がしっくりこないのは、人の交流、物資の交流、経済の交流がそちらを向いていないからだろう。魚沼圏という表現は、最近特に強まり、魚沼医療圏、特産の魚沼コシヒカリなど、その政治地図とは裏腹に南魚沼エリアとの連携が強く、このつながりはこれからさらに太くなるだろう。考え時、ではないかと感じてしまう。

 選挙区変更は、そう簡単ではない。区割りを変更したところで、地域代表の政治家の問題がある。衆院小選挙区の代表が、必ずしも比例区や参院選挙区選出より優位にあるわけでもない。国の政治基盤を固める多くが衆院小選挙区代表となっている以上、そうではないと声高に訴えても、その実情は変わらない。だが…と疑問符が湧くのは、その代表の評価だろう。

 新潟選出の政治家は、常に「田中角栄」と比較される宿命にある。県民・有権者は、そうした視点で代表といわれる代議士を見て、角さんなら…と比較視する。当然と言えば当然だ。それだけ田中角栄氏は、新潟のために、困窮する雪国人のために、心血を注いだ人だ。では、なぜいま、そうした人材が育たないのか、である。

 その底流にあるのは、「この地に生きる」気概だろう。この雪国の地で、黙々と厳しい風土と向き合い、寡黙なまでに生きる人たちがいる。時代は、労苦がそのまま経済に結び付いた時代から「金が金を生む・マネーゲーム」がさらに色濃く、IT業種・インターネット関連事業が時代の花形になっている。

 意思を込めた漢字の「人」が、文字さえ不要の記号化した「ヒト」になっている。角さんの人間臭さが恋しいのは、時代のせいばかりではない。

東京五輪、「雪」で妻有発信を

2020.1.4

 2020。区切りのいい数字が並ぶ年がスタートした。今年のビッグイベントは東京オリンピック・パラリンピック。6月5、6日、新潟県内を聖火リレーが走り、5日は十日町市段十ろうスタートで2・41㌔、14人の公募ランナーが市博物館までつなぎ、南魚沼市に引き渡す。 真夏の五輪になるが、注目はマラソン・服部勇馬選手。だが、その会場は北海道になってしまった。よしっ、応援に行こうと旅行バッグを背負ってみても、簡単には行けない所。だが、雪国が育てた服部選手の活躍を、期待し応援したい。

 インバウンド・外国から観光などでの訪日者は、今年は五輪効果もあり4千万人を超える見通し。全国の都道府県、市町村の思いは同じだろう。「発信の絶好のチャンス」。課題も共通している。どう特色を、オリジナル性を出すか。ここ妻有の世界的な特性をあげるなら『雪』だろう。だが、真夏、その雪は望めない。いや、ここに大きなヒントがあるように感じる。

 お隣り南魚沼市は暑さ対策に「雪冷房シート」を開発し、五輪対応グッズに名乗りを上げている。豪雪地の十日町市、津南町、さらに栄村。この世界的な特性をどう活用するか、今冬がその場であろう。雪の保存技術は、津南町にある新潟県高冷地農業技術センターで取り組んでいる相当なる研究データがある。その活用も一つだ。

 「雪ダム」という表現は、無雪地の人には理解できない情景。これも世界に発信できる「究極のエコ・エネルギー」。あのグレタさんに届けたい妻有情報だ。真夏に雪エネルギー活用の「エコ社会」は、地球規模で進む温暖化への、大きな環境メッセージである。グレタさんを、この地に招く…。実現性を探る価値はある。

 情報は、一過性の要素があるが、その波及効果を考えると、この「雪」は大きな要素だ。東京五輪、妻有の情報発信は『雪』だ。