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社説

そこまできている「新コロナ感染」

2020.4.25

 「陽性率56%」。先週18日のNHKスペシャルで驚くべき数字に、目を見張った。今月16日までの2週間データとして東京都・陽性率56・1%で全国トップ。埼玉17・8%、神奈川19%、千葉15・6%、そして大阪25・7%。首都圏の感染率の高さは、「すでに蔓延状態」を物語る。その首都圏には妻有出身者が相当数おられる。

 来週末からの大型連休。「どうぞ、帰省しないでください」、これが住民の思いだ。加えて観光客、「どうぞ、次の機会にお待ちしています」。この大型連休が妻有地域の最大の危機ともいえる。

 医療の最前線で感染の恐怖に直面しつつ、まさに命を懸けた献身的な取り組みを続ける医師・看護師など医療関係者への感謝は、言葉では言い尽くせない思いだ。拍手もいいだろう。言葉にしたら薄っぺらな表現しかできないが、住民は万感を込めた感謝の念を常に抱いている。皆さんが頼りです。

 あの鎌田實さんが新聞に述べていた。作家で諏訪中央病院名誉院長の鎌田医師。「感染した人に厳しい社会は、感染症に弱い社会。感染して抗体ができた人には第2波、第3波が来たときに、医療を担ったり物資を運んだりする先遣隊になってもらわないといけません」。ここに対応策の基本がある。さらに「だから、いまは必要な人は検査できるようにし、軽症者には居心地の良い場所に滞在してもらうべきだ」。感染者は次の重要な人材ということ。今度の新型コロナウイルス対応の要点だ。

 十日町市中魚沼郡医師会は今月8日、妻有地域の「危機感」を強く訴えた。本紙1面、その緊迫感が伝わるアピールだ。市町村で対策本部を設置し、臨戦態勢で職員が取り組む。この本部に専門家・医師を加え、専門的知見からの取り組みが、今後さらに求められる。新コロナは、すぐそこに来ている。

 来週からの大型連休。「最大の危機感」が、ここ妻有には求められる。

スマート農業、変革する現場

2020.4.18

 早い雪消えは、春耕を促している。野外の農業現場は「3密」にはならないが、準備を急ぐ農業者は「気が晴れない」という。生産者にとって、作物を作る以上に、その出荷先、売れ先が重要だ。新型コロナウイルス感染が、この先も不透明で、観光地は閑古鳥が鳴き、安定供給の学校や民間業者の休校・休業が見通せず、作った農産物が「はけない」状態を危惧する。先月から米買占めなどの情報も流れるが、その不安の要因は流通にある。人の動きが極度に制限されると、物も動かなくなる。それが続くことを、農業現場は危惧している。

 一方で、農業現場に革命的な動きがみられる。『スマート農業』。とはいえ、すでに大規模営農する秋田、千葉、さらに北海道では人工頭脳AI搭載の農業機械が、人に代わって広大な耕地を走り、夜間稼働も行う。千葉にある1枚10㌶の水田が、以前紙面に載っていたが、もはや飛行場の広さですらある。いまの技術をもってすれば、情報をインプットしたAIロボット大型トラクターが、昼夜問わず水田を走り、まさに「24時間、私、働きますから」と相当なる省力化、軽労化をしてくれる。

 こちらは、農水省の補助事業で、妻有地域に多い棚田のコメづくりに、AIやICT活用の最先端技術で、非効率の代名詞となる中山間地農業の「明日の姿」を模索する。中条の山間地・三ヶ地区での実証事業は、大手ゼネコン鹿島が主導する。地元ふれあいファーム三ヶ村の中島弘智理事は、大先輩の地域の人たちと、あと何年一緒にできるのか、不安だ。今回の実証事業で「限られた人たちでもできる持続できる山間地農業、棚田米づくりのモデルを作り上げたい」。地域農業は、規模拡大と並行して中山間地農業の維持が不可欠だ。それが人口減少を食い止める。

 早い雪消え。新型ウイルス。だが、季節は廻っている。

自粛を促す「安心」が必要

2020.4.11

 「リーマンショックを上回る緊急経済対策を打ち出す」。新型コロナウイルス感染拡大で地域経済が大打撃を受け、生活の命に関わる影響度が増しているなか、この国のトップは『国難』と表し、この言葉を繰り返している。出てきたものは「不公平感」極まりない内容だ。

 「減収世帯には30万円の現金給付」「売上減少の個人事業主には100万円給付」「中小法人企業には200万円給付」、さらに「無利子・無担保の融資」という。一方、大企業には日本政策投資銀行の「特定投資業務」を活用し出資するという。これはおかしい。

 無利子・無担保融資は借入金であり、返済を求められる。出資は返済の必要がない。その出資規模は4000億円になる見通しという。この国を支える民間企業で、これだけの「対応の差」をつける政権とは、どこを向いて政治をしているのか。どでかい疑問符をぶつけたい。

 感染拡大の予防に、国は「8割減」を7日から繰り返し広報している。人から人へと感染する新型コロナウイルス。日常生活において、人と会う事を8割減らしてほしい、ということ。業務内容にもよるが地域経済を支える民間営業職は、人に会うのが業務。そこを8割減らせとは、死活問題である。

 ならば、それを補う補償をセットで発信すべきだ。30万円給付も、個人事業主100万円給付も、中小企業200万円給付も、その給付基準とその根拠資料など詳細はこれからだ。

 「国難」と表現するなら、ここは造幣局の出番だろう。国民一律の給付、それも諸外国を上回る現金給付にすべきだ。その金はどこに?造幣局にある。インフレを心配するが、この状況下では無用の心配だ。不公平感があるから不安を抱き人は動く。人が動くことで感染を広げる。

 対策は急を要す。自粛を促す「安心」が強く求められる。

『ピンチはチャンス』にしたい

2020.4.4

 地域経済を直撃する新型コロナウイルス。最優先は感染拡大の防止。だが、すべての分野で自粛が進み、影響度の数字が積み重なる。妻有地域の大きな誘客要素で、観光宿泊の拠点でもあるニュー・グリーンピア津南が4月の1ヵ月間休業を決めた。6百人余の宿泊規模は地域で最大。3月14日に予定した全国人気のスカイランタンは、参加チケットが毎回完売の人気で、今回もグリーンピアは早々に予約で埋まり、キャンセル待ち状態だった。感染拡大予防で中止になり、その日だけで1万人余の来場がすべてゼロ。3月までの相次ぐキャンセルで相当なる影響を受けている。経営のピンチである。だが休業は、そのピンチをチャンスに変える術を考える時間ともいえる。

 妻有地域の飲食業はどこも大きな影響を受け、相当なるダメージがこれからも続くと、維持そのものさえ危うくなる。十日町商工会議所と地元5商工会は緊急情報交換会を開き、事態把握に乗り出している。今後、国が打ち出す緊急経済対策を受け、市行政と連携して「この窮地を乗り切る」取り組み準備を進める。まさに、「その時のために、いまから」が合言葉だ。

 グリーンピアの『ピンチはチャンス』は、今回影響を受けるすべての業種にもいえる。地元観光関係者の言葉が印象深い。『4、5、6月の3ヵ月休業し、その間に施設修繕と新たな営業戦略に取り組む時間にできる』。施設修繕の資金も課題だが、この時間をどう活用するか、そこにポイントがある。休業や社員の自宅待機など、経営者にとって厳しい春を迎えているが、手をこまねいてはいられない。

 とはいえ、人が動かないと経済も動かないのが地域経済の原則。近く国は「リーマンショックを上回る緊急経済対策」を打ち出すという。市町村行政はそれに連動して、次の一手を打つようだ。『ピンチはチャンス』にしたい。

動き始めた林業ビジネス

2020.3.28

 「林業に対する考え方が変わってきている。追い風だが責任が伴う」。追い風とはー。全国森林組合連合会・村松二郎会長、「皆さんに伝えたい事がたくさんありますが、このご時世です」。21日の十日町地域森林組合総代会で短縮の来賓挨拶。追い風は、昨年度導入の「森林環境税」に伴い市町村に交付される「森林環境譲与税」。新年度は前年の倍額が見込まれ、4年後、十日町市は4千万円を超えるという。

 ただ、「森林環境譲与税の交付金は、森林組合に直接入るものではなく、これによって経営が楽になるわけではない」。全国の森林組合624のトップに立つ村松会長は、ゆきぐに森林組合長であり、前職は新潟県議として県行政と市町村をつなぎ、中山間地域事情をよく知る。この交付金、森組経営の改善に直結はしないが、そこには「ビジネスチャンス」が内在している。

 林業は、常に優先順が後に押しやられてきた業界。住宅建材は安価な外材に押され、国や県が国産材使用を呼びかけても、なかなか需要が広がらない。そのなか導入の森林環境税。世界の流れは「環境」。16歳高校生、グレタさんの活動が世界を動かしている。CO2排出削減は人の営みに直結するが、CO2吸収効果の森林整備への着眼が新たな交付金を生み出している。

 国は、森林整備を進める森組など事業体に対し「森林経営計画」を求めている。森の整備に伴い求められるのが森林所有者の明確化、つまり国調「国土調査」。ただ山林地帯の国調は容易ではない。ドローン導入も検討にあがる。国調、十日町市は手つかず状態。津南町は終了している。森林整備に求められる森林経営計画は地元行政の承認が必要。そこで初めて間伐事業に取り組むことができる。十日町地域は林材供給100万㌧といわれる「資源の宝庫」でもある。

 林業は大きな局面を迎えている。木質バイオマス発電の供給源でもある。林業ビジネスが動き始めているが…。

妻有で見える人材たち

2020.3.21

 妻有エリアの県立高校から今春、616人が学び舎を後にした。多数が地域外での生活を来月からスタートする。だが、なんとも「気が晴れない」春のスタートだ。その主因は新型コロナウイルス。向かい受ける社会は、いつもと違う風景だ。地域の停滞感は深刻度を増し、連動して地域経済への影響が増している。その地域に新たな人材が見えているのは、この地域の近い未来の期待感であるだろう。

 起業家の動きが地域の活力になっており、そこに地域の未来を見る事ができる。地ビール(クラフトビール)の世界に、新たに挑む30代の幼馴染2人は、十日町市内の空き店舗を活用し起業する。それもAI(人工知能)やICT(情報通信技術)を活用し、自社製品と共に小規模メーカーを支援するなど、従来型の単一的な事業から多角的な事業を複合的に取り組むビジネスに挑む。頼もしき人材の登場である。それは共に32歳の岩田貴之さんと樋口啓太さん。若き感性だ。

 こちらは清酒。酒造は発酵分野でもある。伝統の造り酒屋に新規参入したのは「微細藻類・ミドリムシ(ユーグレナ)」によりバイオ技術でジェット燃料を創出した鈴木健吾氏も30代。津南醸造の筆頭株主となり、株式会社ユーグレナの管理職が津南醸造役員に入り、事実上のユーグレナ系列の酒造会社になっている。ユーグレナはミドリムシの学名で、その社名がそのまま事業ビジネスになっている。世界中が問題視するプラスチック分野も研究し、自然界に影響しないバイオプラスチック原料になるコハク酸の生産に、ミドリムシのバイオ技術で取り組み、業界の注目を集めている。

 新型コロナウイルス感染拡大を懸念し、あらゆる分野の自粛・縮小・中止で影響を受ける地域経済・産業界だが、キーパーソンの存在が地域を動かし、業績を上げている。新型コロナ騒動、それでも世界は動いている。

やって来る「その時」のために

2020.3.14

 「その時」は新型コロナウイルス感染が妻有地域で発症した、その時ではない。感染が収束した、その時である。

 いま、地域経済は完全に止まっている、というより沈下し続けている。人に関係する営業活動を生業とする事業経営者にとって、死活問題化しつつある現実が、目の前で進行し、日々の数字は落ちるばかり。国の支援策は「無利子・無担保」、これに無期限が加わればいいのだが、借入金に変わりない。すでに都市部では「白旗」をあげる事業者が出始めている。地域の経営者は語る。「タイリョク勝負、耐える力の勝負だね」。先が見えない耐力勝負だ。

 記録的な少雪の冬が明けつつある。早くも耕地が顔を出し、季節到来を促している。この地の基幹産業は「農」。耕地の雪は消えつつあるが、地域の農業スケジュールは、そう簡単に前倒しできない。だが、この「早い春」を経済に結び付けられないか、考えたい。それが「その時」のビジネスチャンスにつながるはずだ。

 感染拡大の収束が立っていない。だが、必ず収束があることを考えると、いまは、抑圧されていたエネルギーが一挙に解放される「その時」に備える時ともいえる。新型コロナ感染拡大を踏まえた開催の可否が、いまだ正式決定していない東京五輪だが、解き放されたエネルギーはいっきょに五輪景気に雪崩のごとく流れ込むだろう。いまの「静寂の時間」は、その準備時間といえる。

 では、いま何ができるのか。抑制の中で膨らむエネルギーが解かれた時、いっきに世界中に流れ出るだろう。それは情報であり、物流であり、人であり、マネーだろう。

 「農」、つまり食への関心も、その時の高まりの一つになる。魚沼米の産地、地酒、高原野菜、そして水。「その時」に備え、トータル的な戦略を、この時にこそ立てておくべきだろう。いまの時間をどう使うか、そこが知恵だ。

万一の場合どうするか、それが対策

2020.3.7

 『感染クライシス(危機)』。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。人の往来が増す時期に加え、卒業式シーズン。人と人が顔を合わす機会が多い3月、それだけに住民不安が広がる。懸念を少しでも払拭したいと行催事の中止・延期、人が集まる施設使用の中止が日ごと数を増している。どう防ぐのか、防げるのか、先ずは、日常生活で当たり前のことだが『手洗い・うがい・せき予防』の衛生管理だろう。

 この事態に対し国のトップは『号令一下』し、小中高校の一斉休業の要請を打ち出し、多くの自治体は従い、小中高校の休業を、それも事実上は新学期までの休校を決めている。さらに今度は『異常事態宣言』という。危機感は理解できるが、中身を見ると新型インフルエンザ等特措法で即対応できるもの。加えて、これまでの国政姿勢から疑心暗鬼になる国民は多い。こうした時、その素性が表出する。

 地方自治が生きている所もある。栃木・茂木町は一斉休校を取りやめ、授業を再開している。古口達也町長は「保護者の事情を考えると、学童保育の需要は高くなる。それなら学校で通常授業をしたほうが健康面、安全面で良い」と、教育委員会や町議、地元産業界などと協議し休校取りやめを決め、町内に通知した。この背景には、核家族化による共働き世帯が増え、休校による学童保育を利用する家庭が増えるため、それなら学校生活の方が衛生面、時間の管理など規則的な生活ができ、精神面や生活面の安定・安心が図られると考え、行政判断で休校を取りやめた。地方自治を見る思いだ。

 感染拡大をどう防ぐか。「家から出ない」「人と会わない」、そうした極論が出ることを懸念する。健康を害す最たる要因だが、他に防ぐ策がないのも事実。市町村は対策本部を立ち上げた。この地で感染者が発生した場合の対応、それを先ず住民に示してほしい。その心づもりが、対策を作り出す。

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