カウントダウン十日町市議選

 

世代交代進まず、女性待望論

退任4人、新人4人、複数の新人の動きも

 市長選と同時選で行う十日町市議選は、結局定数削減を行わず現定数24で行うが、世代交代が進まず、市民からは「女性や若い人材を」との期待感が高まっているが、具体化には至っていないのが現状だ。

 これまでに今期限りでの退任表明しているのは元議長の庭野政義氏(72・7期)、太田祐子氏(69・6期)、安保寿隆氏(80・5期・共産)、小林均氏(64・3期)の4人。一方、新人出馬もこれまで4人。滝沢貞親氏(60)、樋口清司氏(62)、嵐主税氏(50)、共産・富井春美氏(65)。引退4人、新人4人で、このままでは無投票となる。だが、進退が流動的な現職がいる一方で、出馬を伺う新人も複数いるが、どちらも「様子見」の構えで、今月中には具体化するものと見られる。

 ただ、深刻な事態になっているのが、「本町通り」が市議不在地域になること。小林均氏の退任表明後、複数の新人名が上がるが、具体化には至っていない。関係者は「こういう状況では、後出し表明が有利。必ずや新人が出るだろう」と見ており、その名乗り上げに関心が集まっている。

 その声を裏付けるように女性擁立の動きが見られる。市内の地域活動や事業活動のキーパーソンは女性が多く、活動の延長線で新人擁立が具体化するか関心が集まる。

(2021年1月9日号掲載)

共産女性新人を擁立

安保氏後任に富井春美氏

 4月30日任期満了の十日町市議選は同月18日告示、25日投票で実施するが、新たなに新人が出馬表明した。5期・安保寿隆氏(80・共産)の退任に伴い、同党十日町市委員会は20日、後任候補に富井晴美氏(64)の擁立を発表した。富井氏はすでに同党魚沼地区委員会での公認を受け、活動を始めている。富井氏は「市民の声を聞き、市民の声を市政に届け、弱い人の立場に立つ市政の実現をめざしたい」と市議選での基本姿勢を話している。同党は現市議会での3議席維持をめざし、同党としては初の女性市議の誕生をめざす。

 今期限りでの退任を決めた安保氏は「5期18年、長いようだが短く感じる。災害続きで防災対策の大切さを痛感している。アフターコロナ対応が今後大きく問われ、さらに大きな課題が出てくるだろう」と話す。富井氏については「九条の会や脱原発運動など多くの市民運動に関わり、市民の中に入っている人」と活動を評価している。

富井氏は36年間の教員生活をベースに「教育環境のあり方を重要視している。統合で学校がなくなることで、子どもたちの発達についても、さらに地域のコミュニケーションも取れなくなる。コロナ禍で少人数の重要が増し、複式教育の重要性も増している」と話し、市教委が進める『学区適正化方針』の見直しを求める姿勢を示している。

 富井晴美氏(とみい・はるみ)=1956年1月6日、燕市(旧分水町)生まれ。福島大教育学部卒、五泉南小学校から十日町市、川西町の小学校勤務、2015年3月津南小学校で36年間の教諭退職。十日町九条の会、原発をなくす会、新日本婦人の会に所属。十日町市新座第4、64歳。

さらに新人の動き、中央部注目

世代交代ポイント、本町通りに関心

 市議選に新たな新人が名乗りを上げた。5期18年在職の安保寿隆氏(80・共産)の今期限りの退任を受け、共産十日町市委員会は20日、安保氏の後任に元教諭の富井晴美氏(64)を公認候補として擁立する公表した。富井氏は昨年11月9日、すでに共産魚沼地区委員会で公認が決まっており、同党十日町市委員会では初の女性市議の議席確保をめざす。

 市街地中央と北部地域の現職は、5期の安保寿隆氏(80・四日町第1)、小林弘樹氏(59・春日町)、4期の樋口利明氏(66・中条上町)、3期の藤巻誠氏(74・下条新光寺)、吉村重敏氏(70・中条峠)、小林均氏(64・本町4)、2期の大嶋由紀子氏(47・四日町中原)、1期の水落静子氏(61・願入)、根津年夫氏(52・千代田町)。

 今期限りでの退任を固めているのは安保氏と小林氏。共産・安保氏は20日に後任新人を発表し、市議会共産3議席維持と共に初の同党女性市議誕生をめざす。小林氏の後任は具体化していないが、中央部西部地区から新人擁立の声が聞こえるが、具体化はこれから。

 一方で中央部、十日町病院周辺では現職に対し、同じ町内会から新人が出馬する。現職・小林弘樹氏の近隣から滝沢貞親氏(60・春日町)が出馬を決めている。ただ小林氏は自民党市議の会メンバーで、滝沢氏は「非自民」とスンタンスで市議選に挑む方針だ。

 議員定数削減案を議員提案した藤巻氏と樋口氏は共に続投の方針だが、今後の対応は未知数の所がある。1期・2期現職はいずれも続投の方針で、取り組みを始めている。 

 今回の市議選の注目は、中央部・本町通りがこのままでは「市議不在」になる。関係者によると「中央部、それも本町取通りは難しい所でもある。かつては3人、4人と出ていたが、時代が変わり、そういう若い人がなかなか出にくい地域になっている。十日町青年会議所や十日町商議所青年部など組織はあるが、よしっ、オレがという人が居るのかどうか。年代差の意識のギャップがあり、誰がまとめ、誰が動くのか、かつてのような中心になる人が居ないのが、一番の課題かな」と話す。

 一方で、市長選と連動する動きも見られる。前回市議選でも、新人候補系の市議新人候補が出馬したが、今回も具体化していないが動きは見られ、市長選は現職が4選表明していない中だが、対抗する新人勢力は、動き始めており、それが市議選の新人擁立にどう連動していくか、関心が集まる。

(2020年12月26日号掲載)

本町通り、市議不在に

3期小林均氏、今季限り固める

 十日町市を引っ張って来た本町通り商店街。きものの街の顔でもあるが、近年はドーナツ現象で中央商店街の落込みが激しく、市の「賑わい創出」をめざす中心市街地活性化事業は、大規模な文化施設や公民館活動拠点は誕生しているが、賑わい創出にはまだ至っていない現状。その本町通りから市民代表の市議が居なくなる事態になっている。3期在職、老舗そば屋・小嶋屋の2代目、小林均市議(64・本町4)は今期限りでの市議退任を固めた。「市議は3期と最初から決めていた。これからは事業を通じて市民や十日町市のために活動する」と話す。小林市議の退任は、伝統ある本町通りから市議が居なくなることを意味する。地元からは「大変な事態だ。早急に新人擁立に取り組まなくては」と、関係者の動きが始まっている。若い世代の女性擁立の声も聞かれる。

中央部 市議不在に、新人擁立急務

十日町南部地区・中里地区

 本町通りより南部地域の現職は、退任を決めている6期・太田祐子氏(68・川治内後)、続投の6期・鈴木一郎氏(69・中里白羽毛)、5期・宮沢幸子氏(62・大黒沢)、5期・鈴木和雄氏(72・中里倉俣)、3期・遠田延雄氏(71・川治内後)、2期・福崎哲也氏(48・伊達)、1期・富井高志氏(55・馬場)の7人。

 地域的には、中里地域は議長の鈴木一郎氏、共産の鈴木和雄氏。両氏ともに続投方針で活動し、中里地域での新人擁立の動きはいまのところ見られない。

 一方の十日町南部の5人は、1期の富井氏、2期の福崎氏の現職は続投方針で、すでに後援会活動に取り組んでいる。3期の遠田氏は後援会に再出馬を表明し、4選に向けて取り組みを本格化している。監査委員の公明の宮沢氏は党本部への申請を行い、来月には公認が決まる見通し。党県本部の役員や地区役員の要職を務める一方、地元活動に取り組んでいる。今期で退任の太田氏は「女性の市議を増やしたい。市内で活動する女性は多く、市議会にはもっと女性の意見が必要」と新人擁立に取り組んでいる。

 ここにきて本町通りの市議が退任意向を固めたことは、今後の市議選前哨戦に大きな影響を与える。かつて本町通りからは3人、4人の市議が出て、地域産業と経済、さらにまちづくり活動を活発に展開していた地域だけに、中心市街地の停滞感がそのまま市議擁立の困難性を示す形になっているが、「本町通りを代表する新人を、1人ではなく2人以上立てたい」とする声もあり、若い世代の奮起に期待する声も聞こえている。

(2020年12月19日号掲載)

現職激戦、どうする中学校統合問題

川西地区 世代間ギャップ、30代から70代の現職4人

 毎回「激戦区」になる川西地域。全市1区の大選挙区制だが、合併前の旧市町村エリアの色分けが出るのが選挙の時。特に一番身近な市議選は、「地元代表」の色合いが濃く、その意味では現職4人の川西地区は、地域有権者数からいっても、かなりの激戦地区といえる。前回はこの地で現職が議席を失うなど、限られた地域内で混戦を極めている。前回33歳で初めて議席を獲得した星名大輔氏(36)は所属の地元川西商工会青年部と十日町青年会議所、さらに地元同世代をベースにしており、地域代表ではあるが、世代代表の要素を濃くしており、2期目はまさに「この4年間の成績表」が問われる。

 川西地域の現職は1期の星名大輔氏(伊友)、山口康司氏(69・仁田)、2期の高橋俊一氏(65・千手上町)、旧川西町議からの5期・小林正夫氏(73・木島)の4人。いずれも来春の再出馬を決めており、地盤固めに入っている。33歳で初出馬した星名氏は、十日町市のリーディング・カンパニー「クローバフォー」グループ社長の長男で、同社在職ながら市議活動し、青年部や青年会議所活動などを通じて、同世代への広がりをはかっている。

 長年の民生委員活動と共に地元地域の活動グループ「仁田熊野社振興会」で地域おこしに取り組む山口康司氏。一方で民生児童委員として地域弱者を支えるなど地道な活動を広げる。2期目への本格的な取り組みはこれからだが地域活動をベースに再選を期す。

 2期目の高橋俊一氏は生活弱者や教育問題など社会的な問題などへの取り組みを通じて、余り表には出ない住民生活を代弁する活動などに取り組むなど着実な活動を広げるが、前回選では下位当選で地域活動への浸透が課題になっている。

 旧川西町議からの5期の小林正夫氏は、地元の子どもたちの活動支援や市内外との交流事業などの実績で活動エリアを広げ、町議から市議へと幅広い経験値が活動の土台となり、市内外との連携を深めている。

 来春の市議選では市教委が進める「小中学校の再編・学区適正化方針」が大きな地域課題で浮上し、地元市議の取り組み姿勢が問われる課題になることは必至だ。特に旧川西町では唯一の川西中学校の再編10年計画では「中条中学への統合」が示されているだけに、地元代表の市議がどう活動するか、大きな関心を呼び、市議選を通じた大きな論点の一つになる。

(2020年12月12日号掲載)

周辺部、厳しい有権者事情

松代・松之山地区 退任意向の現職動向に関心、新人複数も

 5ヵ月後に迫る任期満了に伴う十日町市議選。4月18日告示、25日投票が決まった。定数削減議案は12月定例会に議員提案され、最終日14日に決着する。その行方にも注目だが、先週の新人出馬の表明に次ぎ、松代地区で新たな新人が出馬を決めた。東京生まれで中越地震後、すぐに十日町市にボランティアに入り、その2年後、地域おこし協力隊に応募し、3年間活動し、退任後は松代に定住している50歳の男性。これにより松代・松之山地域は現職3人に新人1人の出馬が確実視され、前回同様に激戦模様が予想される。本号から地区別の情勢をリポートする。

     ◇◇◇◇◇

 新たに出馬決意を固めたのは前回出馬し、議席獲得には至らなかった嵐主計氏(50・松代太平)。元JA十日町職員で今週末まで市内の車関係事業所に勤務。4年前の前回市議選では出遅れもあり、308票を獲得しつつも議席には至らなかった。

 嵐氏は取材に対し、「地域の資源と人材を活用すれば、もっと魅力的な十日町になる」と話す。「地域資源の活用と地域の魅力アップの取り組み不足を感じている。例えば松代の道の駅・ふるさと会館。ここは拠点であると共に、しっかり稼げる場であるべき。仕掛け作りや販売戦略が不足している。地元には素晴らしいデザイナーがいる。建物の外観も重要だ。そうした人材による街並みの景観など、見た目のデザイン性もまちづくりには必要。それが魅力アップになり、楽しいまちになる。地域が持つ良さをもっと活用できる取り組み、施策が必要だ」と基本姿勢の一端を話す。

 嵐氏は東京日野市生まれ。東芝情報システムのエンジニア勤務の一方、中越地震発生の1週間後、所属していた東京港区に本部を持つ国際NPO「JHP学校をつくる会」のメンバーで、十日町市へボランティアに入り、2ヵ月ほど支援活動。その2年後、地域おこし協力隊に応募し十日町市に採用され松代中部地区を担当。3年間活動し、同地に定住、すでに11年目を迎える。

 協力隊退任後、JA十日町職員や地域の車関係事業所に勤務。JA十日町職員時代には職員研究発表会のテーマ「楽しいお店づくり」で最優秀賞を獲得した。4年前の市議選初出馬で「新選組」装束で市内を街宣し、話題を集めたが当選には及ばなかった。

 

 現職で再出馬が確定的は1期・滝沢繁氏(65・共産・松之山兎口)、2期・村山達也氏(51・無・松代)で、7期・小野嶋哲雄氏(72・太平)は流動的。「地元青壮年グループに人選を託している。年内には具体多するだろう」として、今期限りでの退任を示唆しているが人選が難航し具体化しなかった場合は、再出馬が濃厚だ。

 改選前からの共産議席を継続する滝沢氏は、前任者・村山邦一氏の活動を継続する一方で、中山間地農業の維持が高齢化する集落維持につながるとして、「地域の生活弱者を支える支援が重要である。冬季保安要員は豪雪地・松之山の保安官としての役割があり、この地に暮らす冬の支えである」。さらに「除雪隊の新コロナ感染が心配。PCR検査の独自取り組みが必要」など、高齢化する地域環境を支える活動に取り組んでいる。

 2期目の村山達也氏は地域要望に応える活動に取り組み、松代の懸案になっている県立松代病院の再編・地元移管問題、さらに入学者が減少する県立松代高校の今後課題など、地域住民の声を聞きながら、市行政や県、国への運動に臨んでいる。「やはり地域医療への不安は大きい。松代病院は旧東頚エリアの命を守る拠り所であり、なくてはならない地域医療の拠点。それが署名数(対象地域の8割以上)に表れている」とする。さらに「周辺地域の住民の声を代弁する議員は必要である」とする。

 一方、今期限りでの退任意向の一方で、人選が具体化しなかった場合、再出馬の可能性を示唆する小野嶋氏。「地域には活動する人材がいるが、すぐに結論が出せる状況にない場合もあり、年内には具体化するだろう」と、後継的な人材の擁立をめざす意向だ。

 嵐主計氏(あらし・かずえい)=昭和45年8月30日、東京・日野市生まれ。都立片倉高卒、東芝情報システム勤務、開発エンジニア。平成22年度十日町市地域おこし協力隊、JA十日町勤務など。松代・太平、50歳

(2020年12月5日号掲載)

​新人出馬、さらに複数の動き

現職3人退任固める、定数論議行方に関心

 議員定数の行方にも関心が集まるが、来年4月30日任期満了の十日町市議選に出馬を決めた新人が相次いで名乗りを上げている。一方、妻有新聞社の取材により、これまでに今期限りでの退任を固めている現職は4人。ただうち1人は取材に対し、「青壮年世代に人材の擁立を託している」としているが、その推移により進退は流動的で、年内には具体化する。さらに共産市議団(現職3人)12月市議会後に記者会見を開き、退任を固めている現職の後任発表を行うことを決めている。12月4日開会の市議会での定数問題の行方にも関心が集まるが、市内では来春の市議改選への関心も高まっている。

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 現職で今期限りでの退任を固めている現職は、共産の5期・安保寿隆氏(80・四日町第1)は「年齢を考えれば自ずと結論が出る」。6期・太田祐子氏(69・川治内後)は「潮時である。今後は一市民として取り組みたいことがある」、さらに女性新人の擁立に取り組む。7期の元議長・庭野政義氏(72・本町7)は「引き際が大事」と先月23日、後援会で表明。3人は退任を固めているが、取材に対し「退任を考えているが、地元青壮年グループに人選を託している」とする7期・小野嶋哲雄氏(72・松代太平)は流動的。だが年内には決めるとする。現状では4人が退任意思を固めていると見られる。

 一方で、次期市議選への出馬を決め、すでに活動している新人は、高校教諭を今年3月で定年退職した滝沢貞親氏(60・春日町)。高教組本部役員など務め、今年4月から社民党十日町支部協議会代表に就いている。市議選では「非自民」で取り組む方針だ。滝沢氏は取材に対し、長年の教育畑での実績を踏まえ、真っ先に掲げるのが「十日町市の学区適正化方針」の中身と取り組み姿勢。「学校統合は本来、対等統合が基本で、どちらかの学校が一方に吸収される統合は、校区民の理解は得られない。そうした住民感情をしっかり踏まえるべきだろう。統合を進めるなら、新校舎を建てるか、校名を新しくするなど校区の人たちの思いをしっかり受け止めるべきだ。私はそうした地元の人たちの声を議会の場に届けたい」。

 さらに、市の産業構造の中で多くが関わる農業分野への注力にも言及する。「規模拡大を進める国や県、さらに市の農政があるが、小規模農業のあり方をしっかり捉えないと、集落維持が困難になり人口流出をさらに加速させる。地域の再生と小規模農業のあり方は、人口減少する十日町市では避けられない課題でもある」と話し、地域医療や福祉分野など市民を支える生活インフラなどへの取り組みも強調する。

 一方、前回市議選では共産公認で出馬し、795票獲得ながら議選に及ばなかった樋口清司氏(62・水沢中在家)は、前回落選後、すぐに共産を離党。今回は無所属での出馬となる。樋口氏は地域の福祉体制の充実を訴える。

 「水沢地区から群馬の老人介護施設に約2百人、長野の施設に約百人行っている。人生の最後を生活した地元で送れないのは、行政の取り組み不足である。水沢地区に百人規模の老人介護施設が必要だ。群馬や長野に入所者を持つ家庭は大変な経済的な負担を強いられている。ここは行政がしっかり支えるべきである」。

 さらに教育問題も指摘する。市教委が進める学区適正化の小中学校再編方針にも「あの方針はあり得ない中身だ。中学再編で松代と吉田が南中へ、川西が中条へ、中里が水沢へなど、これは大きな問題だ」、さらに「十日町市の教育の一番の問題は成績が低いこと、ひきこもりが多いこと。データが示している」と、自身が開くフリースペース活動での実績を踏まえ、市教育の課題や問題点を指摘。社会インフラ整備では信濃川沿いに飯山から高規格道整備を掲げると共に、以前から出ているファッション大学構想を打ち出している。

 滝沢貞親氏(たきざわ・さだちか)=昭和34年12月30日生まれ、十日町高-新潟大理学部卒。県立高校(新潟東工業・津南・小千谷西など)36年間勤務、今年3月定年退職。高山地区振興会役員、高山共栄会副会長。十日町市春日町、60歳。

 樋口清司氏(ひぐち・せいじ)=昭和33年7月5日生まれ、十日町高-法政大卒、新潟大大学院修了。県内小中学校23年間勤務後、新潟大教育学部非常勤講師など歴任。フリースペースかたくり主宰。前回市議選初出馬。十日町市水沢中在家、62歳。

(2020年11月28日号掲載)

議員定数 再浮上、12月議会で再熱?

十日町​市議会 「このまま改選はないだろう」「削減は周辺部にマイナス」 4月30日満了

 また4年目が巡ってくる。十日町市議会(定数24)は来年4月30日、任期満了を迎える。市町村合併から5度目の改選となる。新十日町市の市議選は2005年合併選挙(特例定数40、小選挙区制)、2009年に定数30、2013年に定数26、2017年に定数24と、定数削減している。今議会の定数論議は後半2年間で取り組み、今年6月、6会派ごとの意見集約で会派総意を持ちより全協で報告。その結果、「定数削減」は『だいち』(4人)だけで、他の5会派は「現状維持」。このため「次期改選は限定数」でと、この時は方針を出した。だが任期満了が迫り、6月の方針とは別の取り組みで定数論議が浮上している。市議会12月定例会は4日開会。市民の声に押され、再び議員定数論議は再熱するのか、関心が集まる。

     ◇◇◇◇◇

 6月の会派総意は、現状維持は「礎」(小林弘樹会長・5人)、「自由の風」(藤巻誠会長・5人)、「日本共産党十日町市議団」(安保寿隆団長・3人)、「さくら」(遠田延雄会長・3人)、「三矢会」(村山達也会長・3人)。一方の削減は「だいち」(樋口利明会長・4人)。 この時の論議では、現状維持派は「市民要望が増えている」「十日町市は広範囲。削減は市民利益につながらない」、さらに「常任委員会を活発化する必要があり、それには現状通りの議員数が必要」など。一方、削減論は「人口減少が進んでいるなか、議員数も削減していくのが望ましい」などの意見。この時は現状維持論が多数で「時期改選は現定数で執行する」方針を出した。

 ただ、市民からは任期満了が迫り、疑問の声も聞かれる。地域自治組織関係者は話す。「毎回、改選が近づくと議員定数の話が出るが、今回は6月に議会としての一応の方針を出したようだが、どうも消化不良のような感じだ。選挙まで5ヵ月余りだが、このコロナ禍のなか、地域経済は相当な打撃を受けている。それだけに市議の役割は大切だが、数からいえば22人くらいでいいのではないか。報酬も上げてはどうか。来春出る気がある人はもう動いているから、いまからでも遅くはないと思う」と具体的な定数をあげる。

 一方で、定数論議のたびに浮上する『旧市部・旧郡部』の格差論があり、定数削減に反対の意見は根強い。旧郡部の地域自治組織関係者は「例えば支所の職員数や業務の中身など、合併当時に比べれば明らかに職員数は少なくなり、事業量も減少した。それはこの地域の事業予算の減少にもなっている。雪に閉ざされ、交通の便が悪い地域に暮らす住民の声を、しっかり市政に反映させるためにも地元議員は大事だ。そう簡単に減らしてもらっては困る」と話す。

 現職の市議からも同様な意見が聞かれる。「いまの議員構成を見ても分かる通り、圧倒的に旧市部の議員が多い。合併から14年経つが、周辺部の落込みが年々進んでいる。それは人口減少であり、少子化高齢化であり、産業の減少である。市部、郡部などという時代ではないが、中央部以外の市内各地の実情をしっかり把握するためには、住民代表が必要で市議は大切な存在。定数削減の影響は、必ずや周辺部の議員減少につながる。そう簡単に取り扱うべきではない」と地域の実情を語る。

 一方で、市議OBからはこんな意見も聞かれる。「議会は改選のたびに議会改革特別委員会を設けて、定数だけではなく、市民にとっての議会のあり方に常に取り組んできた。だが今議会は、その特別委員会を作っていない。新コロナで市民の関心は議会には余り向いていないが、このまま定数に手を付けないで改選に向かうのは、どう考えてもおかしい。セレモニー化している議会審議と一般質問の質疑に、市民はもうあきあきしている。まだ5ヵ月ある。いまからでも改革に手を付けるのは決して遅くはない。それに若い世代が出るためには報酬アップが必要。この議論も合わせてしてほしい」と話す。

 改選期まで5ヵ月余。すでに動きは始まっているが、この定数論議が12月市議会で再熱するか、市民は関心を持って見守っている。

(2020年11月21日号掲載)

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