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シリーズ連載

中学校再編を考える

 
 
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7月から「中里の教育のあり方」を模索する学区適正化を考える会(先月26日、中里支所で)

「なぜ…」膨らむ、中学校のあるべき姿は?

中里地域の2つの住民グループ、多様な民意反映

 「なぜ中里が水沢へ行かなければならないのか」。これが、3年前に十日町市が示した中学校再編計画の当初方針『2028年に水沢中学・中里中学』の統合案に対する中里地域の素朴な受け止めだった。水沢中学への統合理由は、水沢中学校舎築年数(1989)が中里中学より新しい点や給食センター化を進め受け入れ施設が整っていること、生徒数減少率が中里地域の方が高いなどをあげていた。これに対し中里住民から「水沢中学には年間約8百万円の借地料がある。これだけの金額があれば地域の教育環境を整えられるのでは」や「地域の象徴的なものがどんどん無くなる。学校は学びの場であることはもちろん、人を繋ぎとめる役割がある」などの反発が大きかった。住民は「病院が診療所になり、中学校もなくなれば、十日町市の端にある中里は一体どうなるのか」と不安視。小学生の親は「少子化で生徒が減り部活も回らなくなってくる。やはり生徒数はある程度必要。でも地域から中学校がなくなるのは寂しい」。中里住民は、中学校再編に複雑な思いに抱いている。

(詳細は2022年11月5日号をご覧ください)

10月29日号 記事写真 まつのやま学園sn.jpg

松之山の学園エリア(正面高台がまつのやま学園、下は松之山保育園、26日)

「要は校区の思い」、小中一貫校実現へ

松之山地域 市内外から受け入れ、英語・自然体験・地域交流など特色化

 「小学校は複式学級の解消を(1学年1クラス以上)、中学校1学年2クラス以上」。十日町市教育委員会が2019年5月に示した『第2次十日町市小・中学校の学区適正化に関する方針』の再編の基準だ。小学校は5年間、中学校は10年間で再編方針を実現する方針を示した。だが、9月市議会前の議会全協で「中学校の再編方針を見直す」と方針転換。背景には中学校再編に対する校区からの疑義、反発が大きく、転換を余儀なくされた。だが、議会説明でもあったが「中学校1学年2クラス以上」の編成基準は撤回していない。近く設置される『中学校のあり方検討委員会』での市教委が示す方針に関心が集まる。

 「要は地元校区の思いで決まる」…。その実践例が松之山地域だ。中学校の改築、さらに小学校の統合、後押しになった国の法律改正、「タイミングが重なった好機でもあった」。2017年4月開校の小中一貫校「まつのやま学園」の実現を教育界から主導し、地元住民の思いを形にした初代学園長・久保田智恵美さんは話す。

 「ベクトルが合っていれば大丈夫」。あの時の思いの言葉だ。松之山中学に校長赴任した2014年、校舎改築を聞いた。少子化がさらに進むなかで、校舎を建て替える、それは地域の人たちが中学校に寄せる思いの結実でもあり、「学校がなくなっては困る、その思いをひしひし感じた」。

 その翌年、文科省の法改正で「小中一貫校の独立学校」が認可された。市教委から「松之山をモデルにできないか」の声掛けがあり、教職員と話し合い、実現性を探り、「小学校も中学校もマイナスはない」の結論から学校後援会、自治振興会に働きかけ、実現に向け動き出す。それは「松之山の自然環境の良さと地元の教育への熱き思いを感じて」、その思いを実現する方向性・ベクトルを合わせるなかで、「小中一貫校」は実現できると動き出した。

(詳細は2022年10月29日号をご覧ください)

10月22日号・関口市長sn.jpg

思いを語る関口芳史市長(17日)

中学再編で「教育サービス向上を」

​十日町市・関口市長 「津南町も同じ課題」、新検討委員会に期待感

 十日町市は市民に示した小中学校の学区再編方針のうち中学校再編を見直す方針を決め、新たに「中学校のあり方検討委員会」を設け、2024年3月まで15回ほどの検討委員会を開き、中学校再編に取り組む。新検討委員会は学識経験者や市内団体代表のほか公募で市民委員を募り、近く選考委員会を開き委員を決め、早期に新検討委員会を立ち上げる方針だ。中学校再編を再度検討する新たな検討委員会への期待感を17日、関口市長は定例会見で述べ、「(中学校統合により)教職員の絶対数が少なくなり、経験値あるベテランの先生の比率が上がり、教育サービスを上げることができる可能性があるのではないか」と述べ、さらに「津南町においても中学校教育の課題は間違いなくあると感じている。合併しなかった十日町市と津南町だが、お互いに協力できることはあると思うし、教育分野でも一緒に解決できる課題があるなら、着目して検討できるのでは」と近く設置の新検討委員会への期待感を述べている。

(詳細は2022年10月22日号をご覧ください)

 
11月12日号 下条記事写真 登校風景sn.jpg

中学校再編を考える会で協議を重ねる下条地域(10日、小中学生が一緒に登校)

「10年後には再々編」、新検討委員会に提言

下条地区、考える会主導、独自にアンケート実施分析で

 十日町市教育委員会の第2次小中学校の学区適正化方針を受け、下条地区振興会は2020年度「下条中学校統合を考える会」(村山実委員長・委員18人)を設置。中学校の再編方針は『1学年2学級以上』を基準に10年計画で再編を進めるもの。その一つが下条中と川西中を中条中に統合する計画で、考える会はこの協議を続けた。会独自に地区内の中学生、むつみこども園と小中学校保護者、全世帯対象にアンケート実施し分析。今後の生徒数推移を独自分析した結果、『適正化方針の小規模統合ではなく、将来を見据えて市内に1〜3校の中学校を新設し、教育環境を整備した方が良い』という総意に至った。今年3月、「下条だけの問題ではなく市全体で考えてもらうために『市全体の協議会』が必要」と振興会に報告書を提出した。

(詳細は2022年11月12日号をご覧ください)