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妻有リポート

2020年2月8日(土)

印刷工場で働くボヤンデルゲルさん(滝沢印刷で)

 「勤勉でまじめ、業務への向き合い方がしっかりしている」。外国人材を研修生として受け入れる企業が妻有地域にもある。事業活動の大切な人手として活躍する研修生たち、今後の妻有地域の一つの方向性が見える。受け入れ3年目の津南町の株式会社ごはん。現在、モンゴルから4人の研修生が有機栽培の農産物加工などに取り組む。3年間の研修後、国指定の研修試験に合格すると、さらに2年間の延長が許可され、5年間の研修滞在が可能で、ごはん受け入れの研修生は、今年その試験にチャレンジする。一方、昨年から研修生を受け入れる十日町市の滝沢印刷と湯澤工業。十日町市と友好交流を結ぶモンゴルから2人の人材を受け入れる。3社とも「勤勉で労働意欲が高く、技術習得も早い。ここ妻有地域の人手不足への対応にとして今後重要な人材になるはず」と貢献度の高さを話し、妻有地域でのさらなる受け入れを促している。

管の加工をするバトエルデネさん(湯澤工業で)

有機栽培の大豆を選別するモンゴルからの研修生4人(6日、津南町ごはんで)

モンゴルから研修生、「勤勉、意欲的」

十日町市と津南町の民間3社に、研修延長も

 滝沢印刷・滝沢信一会長は「十日町・エルデネット友好交流協会」の会長。モンゴル出身の大相撲力士の活躍に関心が向くなかで、同市出身の女性が十日町市民と結婚し、在住していることを知り、「エルデネット市との交流を深めたい」と同市を訪問、エルデネット市長と面会し、同市長を十日町市に招くなど交流し、2年前に友好交流を締結。来訪や懇談を通じて滝沢会長は感じた。「若者が多い市だが仕事は少なく、向こうの市長は『できれば日本で新しい技術を身につけさせ若者を育てたい。交流をしたい』と研修生を送り込みたい思いを感じ、なんとか受け入れられないか考えた」。

 厚労省の外国人技能実習制度による受け入れを進めると、研修生受け入れを担う津南町出身者が代表の公益社団法人と出会う。仲介により同国から研修生2人を招き、滝沢印刷と市内の管工事業・湯澤工業での研修が実現した。

 研修生2人は昨年9月来日。千葉の同財団研修施設で日本語と生活習慣など事前研修を受け同年11月から十日町で研修生活をスタート。滝沢印刷で働くプンサンツォグヴォー・ボヤンデルゲルさん(31)は「ていねいに教えてくれます。日本に来るのは私の夢でした」。湯澤工業のエルデネツオグト・バトエルデネさん(30)は「仕事を覚えてきたのでおもしろいです。帰国してこの技術を役立てたい」。共に業務への意欲は高い。

 エルデネット市からの受入れの橋渡しをする滝沢会長は「技術習得と共に貨幣価値が日本とモンゴルでは大きな差があり、日本の賃金は彼らにとって大きなメリットになるだろう」、さらに「彼らのハングリー精神が業務への勤勉さやまじめさに現れており、その姿が社内の良い刺激になっている」と話す。

 一方、津南町のごはんは長野県内の国認定法人の仲介で3年前から研修生を受け入れ、現在女性3人、男性1人が有機栽培の農産物加工などに取り組み、今年も研修生を受け入れ6人になる。研修3年目のバーサン・スレンさん(28)は「いろいろな仕事が体験できて、とても楽しいです。もっといろいろな農業の技術を身につけたいです」と話し、研修延長の試験を受けるつもりだ。夏場は有機栽培の畑地での農作業、冬期間は農産物の加工業務と年間通じて多様な研修に取り組み、さまざまな技術を習得している。 

 ごはん・大島知美社長は「勤勉さ、業務への取り組み姿勢は日本人が見習わなくてはならない。うちでの研修後、さらに試験に合格すれば延長もでき、さらに就業期間を延ばすことができる。とにかく仕事と向き合う意欲が高い」と話す。さらにモンゴル大使館関係者との交流も生まれ、「大使夫人から若い人同士の交流を持ちかけられている。この地域の後継者対策にもつながるだろう」と今後、モンゴル大使館関係者と連携し、新たな交流の場の創設にも取り組む方針だ。

2019年11月23日(土)

2020年1月

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新たなチャレンジで地場産品の営業戦略が期待されるクロステン(20日)

 十日町市や新潟県、地元経済界などが共同出資する一般財団法人・十日町地域地場産業振興センター(理事長・関口芳史市長、クロステン)は、産業支援などソフト事業の公益部門を、地場産品販売などの収益部門が上回る業績を上げているため、公益事業と販売など収益部門を区分する分社化の検討を進めている。今月15日、市議会産建委員会で市が説明した。市は「検討を始めるということで、決定ではない」とし、12月市議会に検討準備の補正予算・委託料を予算化する。埼玉・和光市に開設の地域商社化事業の首都圏営業本部など収益部門が実績を上げており、今後さらに市産品の販路開拓と共に営業戦略の強化が求められるため、「公益事業と収益部門の分離」の分社化は、同センター設立時の地場産業振興の「進化の形」でもあり、市内の多様な産物を県内外、さらに外国へと販路開拓する新たな挑戦にもつながり、その意欲的なチャレンジの実現に関心が集まる。

「公益」「収益部門」、分社化めざす

 同地場産センター・クロステンは昭和56年設立、十日町市1千百万円(比率33・7%)、新潟県1千万円(30・3%)、十日町織物工業協同組合、津南町、地元商工会などの出捐金で基本財産3300万円。主な公益事業はホールなど施設の貸館や販路開拓支援、インバウンド対応総合案内など市委託ソフト事業(補助金)。センター運営補助金は5年前に廃止、市産品販売など収益事業と委託補助で運営する。

 分社化構想では、公益事業は財団が継続し、同財団の当初の目的の「地域産業支援センター」的な機能を充実する。一方、収益部門を株式会社などに分社化し様々な市産品販売の地域商社事業を拡大し、県内外や外国への営業戦略を進め、地域産業界の販売部門の充実をはかる。

 同センターの事業実績が、今後の方向性を示している。第7回大地の芸術祭開催の昨年度決算によると、地場産品売上は約3億4180万円(前年比12%増)、越後妻有現代美術館キナーレ入館料約2726万円(同61%増)と、大地の芸術祭効果が際立っており、この傾向は芸術祭を重ねるごとに増加傾向で、芸術祭が本祭までの2年間の売上も引き上げている傾向が続き、「大地の芸術祭効果」が営業販売を押し上げている。

 今回の分社化検討は、この販売実績をさらに伸ばすために、公益事業との分離による株式会社など別法人を立ち上げることで、地域商社化に特化した収益事業を展開し、市産品全般の営業展開に結びつけたい方針だ。

 同地場産センター・岩船眞人専務は「組織としての曖昧さや実態にそぐわない部分が出てきている。公益性の分野では産業支援センターのような拠点化により、地域産業を支援し、育てる公益財団として残し、一方で、収益性の分野は地域産業品の販売、販路を営業開拓し、収益性を求め、地域産業に貢献する組織を分社化することで、いまの一般財団のあり方を見直す時期に来ている。それにより公益分野、収益分野それぞれのフットワークがさらに良くなるはずだ」。さらに「10年先を見る視点が必要。組織も、人も、その先を見た取り組みをいまから始めることが求められている」と語る。市も「しっかりした足場づくりが、地域産業の振興につながる」(産業政策課)としており、地域経済の新たな「牽引力」の創造に期待が集まる。