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オピニオン

今だからこそ学ぶべきことは

2020.4.25

人生って手探り

秋山郷山房もっきりや・長谷川 好文

 少し不思議な状況が世界を覆っています。何だか色の失せた所に立ち尽くすような、とりとめのない感覚が正直なところです。

 科学的な知識もなく、医学の心得もない私にとって、現場で働く多くの医療関係者の苦労に頭を下げて見守るしかありません。それでも、ふと感じることもあって、今を共に生きるひとりとして書いてみることとします。

 地方では今のところ人の動きも穏やかで、病気になったという話も聞きませんし、もし私がかかったとすれば重症化して死亡するのだろうと覚悟するのですが、それはしょうがない。人は生れた時代を生きるしかないのだからと諦めます。

 半年前と違って、現在ではどことなく静かな町や村に変わっていくようです。都会と異なって人口の少ない地方では、直ぐの流行はないとしても、数ヵ月後には着実にやって来るのでしょう。

 人は取り留めのない問題にぶつかると、そこから目を外して他の別のものを探し求めて閉じこもろうとするようです。現実から離れていたいという思いなのでしょう。テレビの前で無理にでも笑っているのは生きるための処世術なのだけれど、現実回避に慣れてしまうと、本当の困難に突き当たった時、耐え切れなくなってしまうのではないかと思ってしまうのです。

 そりゃ、笑いや喜びが良いのは一番だとしても、その対極には涙や悲しみや辛さがあるのだということが、相まって人間を強くするのだと感じるのです。強さを学ぶためには、命の重さを考えることではないかと。

 これから来る時代はいろんなものを内包しているはずです。環境、食料、災害、病疫、戦争といった困難が現れるかも知れない。そんな時代を生きるための訓練を、これからは日常の中で学ぶことが大切だと思うのです。涙を流してみると、心の中に溜まった澱のような辛さや不安がすこしづつ流れ出て、心が浄化され、再び力を得ることが出来るはずです。生活とはそんなことの繰り返しなのでしょう。

 私はよく、ひとりで映画を見て涙を流します。笑うよりか泣いている時間の方が多いくらいだ。良い映画は何十回となく見てその都度泣いている始末です。泣きながら頭を冷やして明日を生きて来たようだ。

 

「人生って手探りだろう」

「確かに そうね」

「こわいかい?」

「もちろん、いつだって」

「正しい」

「もっと怖がれということ?」

「世界は戦場と同じだよ、人格をバラバラにして敵と対峙して自信を取り戻すのだ!」

「私は大丈夫よ! 負けないわ!」

「では、よろしい 頑張れ! 何があっても生き残るために」

「夜に燃えて汗みどろになるために」

「それもいいさ」

 

(今だからこそ学ぶべきことは)

非生産的な時間の大切さを求める世界

2020.4.18

新コロナ後の価値観

清津川に清流を取り戻す会・藤ノ木信子

 世界中に広がる新型コロナ感染、まるで国のリーダーの通信簿のように対策と結果があぶり出されている。各国とも自粛と同時に生活給付を素早く支給するのは日本を除く世界標準だ。

 ここまで成績優秀なのは早い水際対策で封じ込めに成功している台湾だ。サーズウィルスの経験から防疫意識が高く、1月の初めには武漢からの人の流れを止めた。蔡総統はじめ大臣が経済や防疫の専門家で、IT担当大臣は全国の薬局で誰もがマスクを購入できるシステムを僅かな期間で作った。コロナ対策本部長は不眠不休で対応に当たる様から「鉄人大臣定心丸(安心させてくれる人)」と呼ばれ毎日情報を開示している。 

 医療崩壊を避けることを重視し、患者の振り分けをして死亡率を低くしたドイツのオッカサンことメルケル首相。徹底的な検査と隔離で都市封鎖せずに被害を小さくしたコリアモデルの文大統領も支持率アップ。反対に蔓延を食い止められず医療崩壊したスペイン、アメリカは地獄絵図となっている。この明暗の差は何か。国民の権利と尊厳を基礎にしている政治と民度の高さだと思う。

 さて、日本はというと残念ながら成績は最低だ。私は前回この欄で、その時点で分かっていた知見から情報開示と検査・消毒、手指の洗浄と密閉空間共有の回避、医療機関の強化を書いた。6週間前のことだ。

 この間、日本政府のしたことは4月7日に後手後手の緊急事態宣言。自粛とセットの補償はグダグダで、和牛券、お魚券で利権争いの結果はアベノマスク2枚…星野源とのコラボ動画でとどめを刺して炎上…言葉がない。 

 他国がやっている感染防止策が何一つできていない。田舎のおばちゃんの私でさえやるべきことは6週間前にわかっていたのに。WHO事務局から検査抑制の誤りを指摘され、医療機関は既に臨界(せめて医療従事者を守れ!)、補償がないので満員電車で仕事に行かざるを得ない国民。人命より財政を優先するリーダーが選挙で勝った結果がこれなのだ。

 今、国会では不要不急な年金受給75歳法案やら検察人事介入法案やら種苗法改悪を審議中、与党は緊急事態を巡る改憲にも意欲的だ。

 世界では金融恐慌と失業者の群れ、食料資源の奪い合いが始まっている。もう自給自足できる地方の利を生かして乗り切るしかない。  

 コロナ波が引いたとき価値観が大きく変わると思う。すべてがお金で回っていた暮らしは薄っぺらで、人と人のつながりや食物の大切さ、非生産的な時間の大切さを求めて世界は動くだろう。

メルケル首相演説に感動

2020.4.11

非常時の民主主義

斎木文夫(自由人)

 日本で、世界で、新型コロナウイルスの拡大が止まりません。安倍首相は7日、ついに緊急事態宣言を発令しました。医師会や東京・大阪の知事に急かされ、追い込まれて、やっと出したという印象はぬぐえません。

 遅れた理由は、アベノマスクにかかりきりで、経済対策をまとめ切れなかったから?人命より内閣の評判を優先させたという批判もあります。

 一方で、ドイツのメルケル首相の演説が注目されています。一部をかいつまんで紹介します。

 メルケル首相は3月18日のテレビ演説で、ドイツにとって第2次世界大戦以来の危機だと述べ、商店閉鎖や移動制限など、国民の自由を制限することに対する理解と協力を求めました。

 『開かれた民主主義に必要なことは、政治家が政治的決断を透明にし、説明すること、私たちの行動の根拠をできる限り示して、伝えることで、国民の理解を得られるようにすることです。旅行や移動の自由が苦労して勝ち取った権利であることを知る私たちにとっては(メルケル氏は東ドイツ出身)、このような制限は絶対的に必要な場合のみ正当化されるものです。民主主義社会においては、一時的であっても、決して軽々しく決められるべきではありません。しかし、それは今、命を救うためにやむを得ないことなのです』、

 さらに続きます。『ウィルス学者の助言は明快です。握手はもうしない、頻繁によく手を洗う、最低でも1・5㍍人との距離を取る、特にお年寄りは感染の危険性が高いのでほとんど接触しないのがベスト、ということです。緊急事態の時こそ、お互いに近くにいたいと思うものです。けれども、残念ながら現在はその逆が正しいのです。私たちは民主主義社会では、強制ではなく、知識の共有と協力によって生きています。私たちは、思いやりを持って理性的に行動し、それによって命を救うことを示さなければなりません。それは、例外なく私たち全員にかかっているのです。皆様、ご自愛ください、そして愛する人たちを守ってください』

 かつての同盟国ドイツは、民主主義の根っこを知る、偉大なリーダーを選びました。

 ウィルス対策と経済の2つは残念ながら両立しません。そこで「政治的決断」が必要になります。それを日本の今の人たちに任せて大丈夫なのか。国民の権利が制限され、闇雲に権力の強化だけが進む日本の姿にこそ、恐怖を覚えます。

当たり前の日々のありがたさ実感

2020.4.4

東京五輪延期

松崎房子(元ゆずり葉編集委員)

 3月21日号で髙橋憲一さんが東京五輪のボランティアに決定したとの記事を拝見。30年余も昔、青少年健全育成会の公報部会でご一緒した方で、激励のお便りをしようかと思っていた矢先、東京五輪の延期が決定した。援馬隊の皆様は札幌行きへと、計画し直しだろう。新型コロナウイルスの感染は国や自治体の懸命の自粛要請にもかかわらず、日々感染者・死者の数字が更新される。

 人影もまばらな繁華街、花見も自粛でこの時期賑わう名だたる公園もひっそり。出好きの私はそれだけで病気になりそう。とはいえ高齢者は特に重篤化しやすいということで、世間様の注視が人一倍強く注がれているので、不平を言いながらも外出は控えざるを得ない。

 日頃気になっていた書類の整理や、アルバムの整理をし始めた。特にアルバムは昔のかさばる御大層な厚みのあるものと違って、近頃はポケットファイル式にしているので、とりあえず突っ込んでいた写真がこんな所に入っていたと再発見。並行して祖父母や父母の若かりし頃の写真も思い切って取捨選択しつつ往時を思い出している。

 戦前から戦中・戦後のひどい写真も出てきた。折しも世界の指導者の中に戦時下の様相であるかに表現する大統領もいる。確かに目に見えない敵が、確実に迫ってくる日々。人やモノの交流が停滞し、

 特定の物資が市場から消え、経済が破たんしつつあるのは戦時下と言えるかも。七三一石井部隊の細菌兵器研究もあった。でも私は『戦時下』というのに違和感を抱き釈然としない。何より爆撃で、一瞬で大勢の人が死ぬ事はない。建物も破壊され尽くす事もない。情報はどれが正しいかどうかは別にして、複数が入ってくる。何よりテレビはスポーツ・イベントの生中継こそ無理だがニュースも芸術も娯楽も放送してくれる。戦時中の恐いことの一つに、情報が極端に減り、監視社会・密告社会になる。人々が疑心暗鬼になり世の中が暗黒になって行くことが怖い。

 なかには花粉症の時期で、くしゃみ・マスク姿なのに「まるで村八分だよ」と苦笑するのも聞いた。感染が疑われる人が社内に出て大騒ぎになったというのも聞いた。そういう怖い世間にしないように、冷静な対応を心掛けたいものだ。何事も好きなようにやれたのが当たり前の日々が、いかに有難いのかが嫌と言うほど思い知らされたといえる。一年後の服部勇馬選手や高橋憲一さんの活躍を祈る。

十日町情報館、本も公共物ですぞ

2020.3.28

文庫本のすすめ…ですが

村山 朗(会社員)

 夕食後は、テレビを見ながらぼーっと時間を過ごすのが日課です。でも最近本当に見たい番組が少なくなりました。国営放送も、さすが、と思うような取材に時間をかけた番組がある反面、昨年の大河ドラマの低視聴率で懲りたのか、やたら番宣(番組の宣伝)が目につきますし、民放のようなくだけた番組も増えています。

 ならばテレビのスイッチを切ればいいじゃないか、と言われそうですが、全くその通り。ただBSも入れるとかなりの金額を毎月義務的に払い、つまらない番組と再放送を垂れ流されているのには我慢できません。

 仕方がないので最近はなるべく本を読むようにしています。読むのは専ら文庫本で、それも肩の凝らない時代小説が多いです。文庫本は手軽にどこにでも持ってゆけるし、一定の評価をされた小説が多いので、外れが少ないからです。

 時代小説はもちろん江戸時代以前のものなので、かなり古い作品でも楽しめますし、わけのわからないカタカナ語が出てこないのでイライラが少なくて済みます。以前から藤沢周平や池波正太郎の著作には親しんでいますが、乱読するにしてもどんどん買えるわけもなく、十日町市情報館をよく利用します。

 文庫本の時代小説の書棚には今まで全く読んだことのない作家の本も多く、立ち読みしながらどれを借りようか、と考えるのも楽しい時間です。2週間で10冊借りることができますが、3月いっぱいは学校の休校などもあって20冊まで借りられるとのこと。よその自治体では武漢肺炎騒ぎで臨時閉館する図書館もある中で、素晴らしい決断だと思います。

 ただ、借りた本でイラっとすることがよくあります。飲食でもしながら読むのでしょうか、食べカスが挟まっていたり、さらにはそのカスがくっついてページの表面がはがれて活字が読めなくなっていたり、飲み物?をこぼしてページが波打っていたり、しおり代わりにページの角を折った跡がくっきり残っていたり。殆どの文庫本で見られます。自分の本であれば破こうが書き込もうが自由ですが、税金で購入した公共物です。

 文庫本で、しかも時代小説なので借り手が多いのは想像できますが、この扱いはとてもひどい。情報館は十日町の誇れる施設ですが、利用者がこれではお恥ずかしい限りです。返却された本をいちいちページごとに確認することは不可能です。限られた予算で運営している情報館の蔵書を守るために、自戒も込めて、利用者に猛省をお願いしたいです。

生活基盤の市区町村でできること

2020.3.21

パンデミックと地産地消

清水裕理(経済地理学博士)

 新型コロナウィルスで、世界中が大変な状況となっています。

 WHOがここまで危機感を持ち「パンデミック(世界的大流行)」を宣言する現実を、人生で経験するとは思いませんでした。

現在は症状の軽い方が多いと言われているものの重篤の方もおり、治療薬がなく、未知の部分が多く収束時期が分からないことが、人々を不安にさせています。

現在のグローバル社会のあり方について、考えさせられました。

グローバル化は、人やモノの移動が、よりスムーズとなり、世界の距離が縮まることです。移動がしやすくなることは良いことと思うのですが、それにより、今回のようにウィルスが発生した場合、世界中に感染が広がることになりました。

そのため、感染を防ごうと、いま多くの国々で国境封鎖が行われています。

国境封鎖等に伴い、モノの生産は、既にグローバルな最適立地の体制となっているため、例えばマスクなど緊急に必要な物資であっても、私たちは入手のできない状況となっています。

かつて、ある経済学者の方と、食料自給率について話をしたことがあります。日本の食料自給率は決して高くなく、それは問題だと思ったからです。が、その方は、日本の食料自給率が仮にゼロになったとしても、これだけグローバル化が進んだ交流の盛んな世界なのだから、どこかの国からの輸入が可能であり、食料供給は継続できるとおっしゃいました。

それで心配ないのかしら…と思いつつ、それがグローバル社会の行きつく一つの姿なのかしら…と考えさせられました。しかし、今回の世界的大流行も、そのグローバル社会が招いた一つの現実の姿なのです。

一方、わが国地域の視点にたつと、特に生活の基盤となる市区町村においては、パンデミックに備えて、食料や水、マスクなどを、なるべく地元で準備し、地産地消できる体制を整えようとする動きが進むのではないかと思います。地域と都市の間では、更なる相互協力や備蓄といった考えも含まれるでしょう。

また、事態が続き生業が成り立たなくなる可能性を想定するならば、兼業で農作物をつくったり、モノをつくったりできることは心強いと思います。地域産業政策において、そうした側面を踏まえることも重要だと思います。

厳しいところに美しいものがある

2020.3.14

『都市と山間地』

秋山郷山房もっきりや・長谷川 好文

 ここに来た頃、ずいぶんと遠い所へ来たなと思いつつ25年が過ぎた。

 9年前(2011年)に東日本大震災が起きて多くの方が亡くなり、福島では原発事故によって故郷を失った人々がいる。同時に東京では電力が不足して計画停電が行われて大混乱の時期だった。

 その後、何年かして友人がこう言うのだ。「あの時、信濃川の電力が東京を救ったのだ!」と。

総じて信濃川水系の瞬間発電量は33万kw程と村の広報で見たことがある。原発1基が100万kwだとすると3分の1程なのだが、その電力が社会や東京を支える力の一部になっていた。それを聞いたとき何だか誇らしく思った。

 秋山は僻遠の地だとしても、いつの時代も都市とつながっている。

 江戸時代の文政11年(1828年)、秋山を旅して「秋山記行」を書いた鈴木牧之はその後、天保6年(1836年)「北越雪譜」を世に出した。越後魚沼、妻有を中心に雪深い地方の暮らしや、物語をまとめたものである。江戸の庶民におおいに読まれ「北越雪譜」は、現在までも岩波文庫に収められ200年近くものロングセラーになっている。「秋山記行」は観察の緻密さで民俗学的に貴重な紀行文だ。当時は出版されなかったが昭和になって本となった。

 大正時代になり中津川の水を岩盤地質の左岸にトンネルを掘削、穴藤に送水し中津川第1発電所を作り上げた。物資の搬送はトロッコを使い、発電用の急峻な斜面は巻き上げ機でトロッコごと引き揚げたという。線路は切明まで敷かれた。関東大震災の時、働いていた人は東京の復旧作業に従事して工期は遅れたという。一昨年亡くなった山田信一さんは、工事終了後のレールは草軽電鉄の延長線に転用されたと話していた。当時、切明には事務所・飯場の他に病院や警察、酌婦を置いた飲み屋まであり、小さい町の様だったという。

 明治の東京では電気のありがたさから浅草で「電気館」という劇場や神谷バーでは「電気ブラン」といった酒が喜ばれ、広がる都市の電力不足を補うために、中津川で作った電気は東京・千住の変電所に送られていた。

 日本が大陸に侵出した時代には、秋山では猟が盛んになり、テンやキツネ、ムササビといった獣の毛皮が商人や軍人のコートの襟に使われ、ここでは良い収入になったとも聞いた。

 そして3・11の東日本大震災である。

 現在、高齢化と過疎化が進む地方のひとつになってしまったこの地域。昔から厳しい自然環境のなか、お互いに助け合い協力し合って共に暮らしてきた人々の知恵や忍耐があったからこそ、どんな時代でも、細々とであったとしても、都市や世界とかかわった人々の歴史が残り、ここで暮らす者に生きる力を与えて来たのではないだろうか。

 もちろん、きれいごとばかりでは決してなかった。喧嘩や博打も行われたけれど、それは人の常なのだ。冬の秋山は雪に埋もれ、ひっそりとしていても、その中で生きる人々の暮らし方こそを、訪れる人に伝えて行く事が大切なのだ。

 厳しいところに美しいものがあるということを、秋山だけでなく日本中の山間地の歴史こそ、是非観光してほしいと思う。歴史は、日本中の山間地での知恵と努力を必要としているのだ。

緊急事態宣言より新型インフル等特措法適応を

2020.3.7

新型コロナ、私にできる対策

清津川に清流を取り戻す会・藤ノ木信子

 刻々と感染が広がる新型コロナウィルス…12月頃から中国では謎のウィルス情報があった。サーズウィルスの時には、パフォーマンスっぽい空港での水際対策を大げさにやっていた日本政府は、今回は中国の春節観光客受け入れに何も対策を講じなかった。

 初動を間違えただけでなく、その後もクルーズ船対応や全国一斉休校などボタンの掛け違いばかりだ。厚労省の感染症疫学センター長は1月末頃には「通常の検疫で十分で、症状がない場合には普段通りの生活を送ってもらって問題ない」「陽性でも症状がなければ感染力はない」と言う甘い認識だった。今になって「皆様一丸となってコロナに立ち向かっていく」という戦時中みたいな厚労相の記者会見にも違和感がある。

 徐々に分ってきたこのウィルスの性質は、潜伏期間が平均5〜6日(長いと2週間)で、回復しても二度目の感染(再発)も起こり、PCR検査を何度もかい潜る騙しのウィルスらしい。閉鎖空間での空気感染もあり、無症状でも陽性の場合もあるので知らぬ間に感染が広がる。ワクチンや特効薬がない現状では手強いウィルスで、もはやどこで感染してもおかしくない状態だ。

 「賢く怖がれ」とTVのコメンテーターはしたり顔でいうが、それには正しい情報がないと無理だ。仮に市内で感染者が出た時、いつどこで何に注意が必要か分かっていればパニックにならず冷静になれる。誰もが好き好んで感染したのでなく被災者なのだから、差別や風評でなく、協力して感染を抑えたい。明日は我が身かも知れないのだから。どうか行政は速やかな情報開示と検査や消毒など対策手順の訓練をお願いします。WHO報告では80歳以上の致死率は5人に1人と、高齢化地域では要注意だ。きちんとした手指消毒と長時間の密閉空間共有を回避することがポイントだ。

役に立たない戦闘機を百機買っても保健所の数を減らし続け、厚労省職員の半数は非正規公務員の国、こんな時は自らできることをしないとね。 

 …というわけで忘れっぽいお年頃の私は、自分の行動記録(どこに行ったか、誰に会ったか)をしようと思う。もし感染が分ったときに2週間前に遡って対策できるように。毎日の検温と健康状態のチェックも一緒にメモしよう。

 新型コロナは、既存の新型インフル等特措法でいち早く対策ができるはずなのに、何故か政府は緊急事態宣言をする特措法改正(最長2年間)にこだわっている。時間を無駄にせず医療機関を強化するのが先ではないか?

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