妻有まるごと博物館

 

紅葉の秋山郷橋めぐり

小林 幸一さん(津南案内人)

 紅葉の秋山郷に出掛けてきました。苗場の山頂付近は白く雪化粧をしていました。

 中津川の橋から眺める紅葉も川の冷気からか思ったより紅葉が進んでいます。週末は秋山郷の紅葉を見に出かけませんか?

(2020年10月31日号掲載)

穴藤のつり橋

猿飛橋

見倉のつり橋

切明のつり橋

前倉橋

火星

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 夕方の東の空にひときわ赤い明るい星が輝いています。

一昨年の8月以来の大接近から2年2ヶ月ぶりの火星の大接近です。

こんな場所に赤い星が見えるといったいなんだろうと知らない人は思いますがただの火星ですよ。

 最接近は10月6日ですが、惑星はすぐには遠ざかることはないので、11月いっぱいくらいは肉眼でも望遠鏡でも楽しむ事はできます。

写真は小型の望遠鏡で見るとこれくらいには見える事があるよって事で掲載しています。

 雑誌や専門誌などは、天文台などで撮影して画像合成していますので、それらの写真のように見れるような状況には絶対になりませんよ。

肉眼では合成も出来ないしその一瞬しか捉えられません、しかし写真と違って惑星の生の光を瞳に感じとる事ができます。

 再来年の12月1日に再び接近しますが、今回よりもかなり小さくなってしまいます。これは火星と地球の太陽を回る軌道に関係しています。

 宇宙は広いですよね。

(2020年10月24日号掲載)

ニガクリタケ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 秋は食用となるキノコのシーズンである。紅葉の山でのキノコ探しは、愛好家にとって至福の時となる。

 ただ、キノコの中には有毒で、食べると命に係わる怖い仲間が存在することも忘れずに…。

 ニガクリタケは身近な毒キノコ。どのキノコ図鑑にも載っている普通種で、森に入れば必ずといっていいほど見つかる。

 傘ははじめ真ん丸できれいな黄色(写真)をしている。上から見るとお菓子のたまごボーロみたいだ。その後、平たく広がって汚れた色合いになる。

 見かけに惑わされてはいけない。ファシキュロールという致命的な毒成分を含んでいるのだ。誤食すると腹痛、嘔吐、下痢などの症状が起こる。ひどい場合は脱水、けいれんなどを経て死に至ることもある。

 名前はクリタケに似て、苦味があることから。生をかじるとすごく苦いが、煮ると苦味は薄れてしまう。これが怖いところだ。

 春から秋まで、いろんな広葉樹や針葉樹の切株や枯れ木に群生する。この適応力が強みである。

(2020年10月17日号掲載)

軽井沢に草刈りに

小林 幸一さん(津南案内人)

 軽井沢という地名は日本全国にあり諸説ありますが、山奥の水のきれいな所や涸れた沢などが由来していると言います。樽田の軽井沢は森林セラピー基地の下の貯水池のことを言い、池の奥には夏でも涸れない沢があります。この森自体が松之山との分水嶺であり、沢の水を常に供給しているのがブナです。ブナは1時間に300mmもの雨を吸収し、大きなブナになると年間8tもの保水力があると言われています。その貯えた地下水が染み出し川となって池に流れ込みます。

 この日は例年行っているセラピーロードの草刈りに樽田出身の方が参加してくれました。樽田は冬誰も住んでいませんが、雪が融ければいち早く村に入り畑を耕し、神社やお墓なども連絡を取り合いながら整備し祭りも行っています。今回は最強の布陣で3班に分かれセラピーロード草刈りの他に昔あった池の周りの廃道を切り開きました。

 10月24日には森林セラピーウォーキングin津南町が樽田の森で開催されます。ステイホームで溜まったストレスを紅葉のブナ林でリフレッシュしませんか?

 詳しくは津南町森林セラピー推進協議会 電話765-5454。

(2020年10月10日号掲載)

マムシの井戸端会議

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 この時期のマムシは暖かい陽気の日には必ず日光浴をしている。

 恐いイメージが強いマムシだが、性質は温和でいじめたり踏んだりしない限りは攻撃してこない。やはり強い毒を持っているので、普段は他の生き物も襲わないからか、見ていても以外とゆっくりのんびりしているが攻撃の時にはとっても素早い動きに変わる。

 この写真のようになぜか数匹のマムシが寄り添ってお休み中と言うか、くっつきながら井戸端会議をやっていると言うか…。

 アオダイショウやヤマカガシ、シマヘビなどは人の姿を見ると一目散に逃げることが多いが、このマムシだけは逃げない。

 1メートルくらいまで近づくと「なんだーお前はっ」のような顔つきでこちらを見ている。このマムシ君他のヘビと目の瞳がまったく違うので見分けかつく。

 マムシの瞳は、日中の猫の瞳のように細い縦長でいかにも不気味であるが、他のヘビの瞳はほとんど丸か丸に近い。アオダイショウの幼蛇の模様がマムシに似ていることがあるが、これで区別はつく。

(2020年10月3日号掲載)

アキノギンリョウソウ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 ギンリョウソウ(銀竜草)という高さ15センチほどの植物がある。腐葉土の多い森に生え、地中の菌類から養分をいただいて暮らしている。葉緑素を持たず、光合成をおこなわないから薄暗い森の中でも平気。真っ白い姿が印象的だ。下向きにつく細長い花と、うろこ状に退化した葉のつく様子を竜に見立てつけられた名である。

 このギンリョウソウのそっくりさんが存在する。アキノギンリョウソウ(秋の銀竜草)だ。名のとおり秋(8月中旬〜9月)出現する。ちなみにギンリョウソウが見られるのは初夏から夏(5月中旬〜8月上旬)である。

 いちばんの違いは果期の様子。ギンリョウソウは下向きのままジュクジュクに熟した後に茎が倒れて種子を散らす。アキノギンリョウソウは上向きになって乾燥した状態で熟し、裂開して翼のある種子を飛ばす。

 花時の姿が瓜二つだからギンリョウソウモドキの別名も…。双方とも透き通ったキノコのようにも見えることからユウレイタケとも呼ばれる。

(2020年9月26日号掲載)

段丘マジック

小林 幸一さん(津南案内人)

 津南町の河岸段丘、9段とも言われる段丘の上から2番目の米原Ⅱ面にある源内山ダム。現在は国営苗場山麓事業による雑水山導水水路工事で全面改装され、ひばりが丘調整池という。

 調整池の堤に立って秋山郷方面を見れば高野山と同じ高さのように見える。此処に遥か下の太田新田から水を上げた先人たちがいる。

 碑によれば雑水山堰。明治初年のころに通水したというが、聞くところによれば、暗くなった斜面で提灯の灯で高低を出して手掘りで水を引いたという。まさに米を作りたい一心でこの難事業を完遂し河岸段丘を黄金色の穀倉地帯に変えた。

 対岸を見れば結東の送水管が見える、この下の中津川からも手掘りの隧道で沖ノ原に発電用として水を引いている。石坂から見れば、谷底の水を高い丘に揚げているように見えるが、この工事は大正11年頃で現在とほぼ変わらない精巧な地図もあり、技術者による測量も行われた。

 このように河岸段丘の町には実に不思議な場所があります。グリーンピアに行く途中の道路ではずっと上りが続いている中で下っているように見える坂がありますが、実は登っているという不思議な坂があります。摩訶不思議な段丘マジック、果たして登録になるか!?

(2020年9月19日号掲載)

コウタケ

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 写真から想像すると絶対に食えないと言う感じのキノコだけれど、以外や以外これが実に美味しいキノコです。

 もちろん生食では中毒症状が出ると言うので厳禁ですが…

 この夏から秋にかけてはブナ林にもほとんどキノコが出ていないし、暑さや乾燥などで出が悪いように思えるけれど。

 これから気温が下がって雨模様にでもなれば、大急ぎでキノコが出てくるような気もしますが。

 このコウタケ、独特の香りがしますがこの香りが嫌いと言う人はほとんどいないだろうと思いますよ。それほど良い香りが漂いますので見つけたらラッキーといつも思っています。

 パッと見た目はかなり悪いし、とても美味しそうにも見えないしね。

 オーブントースターでこのキノコにショウガ味噌を付けてからアルミホイルは包んで焼くと絶品の味になりますので。

 専門家に言わせるとそれでも体長が悪くなる人もいるとか言いますが、一度やってみると病みつきになってしまいますから。

(2020年9月12日号掲載)

トリカブト

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 8月の末になると、深山の沢筋でトリカブトの花が目につくようになる。

 トリカブト類は北半球に480種ほどが分布していて、日本では30種ほどを見ることができる。ただ地域差や雑種も多く、見分けるのが厄介な仲間でもある。

 この仲間が毒を持つことは古くから知られていた。毒成分はアコニチンというアルカロイドで、神経に作用し死に至らしめるという恐ろしいものだ。毒の強弱は、種類、産地、時期などで違ってくる。

 誤食すると早ければ30分以内に症状が現れる。めまい、しびれ、 嘔吐、不整脈、意識障害などの後、死を迎える。

 この強い毒は長い歴史の中で、多くの人の命を左右してきたのである。

 天然の蜂蜜をなめて中毒を起こした例もある。中にトリカブトの花粉が混じっていたためだ。

 花(写真)はきれいな青紫色だが、うっそうとした森の中に咲く姿からは、人の心を惑わすような怪しさが漂ってくる。

(2020年9月5日号掲載)

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