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妻有まるごと博物館

此処でなければならない理由

小林 幸一さん(津南案内人)

 まだまだ残暑が厳しく、外に出かけるのを躊躇している方も多いと思いますが、ここは津南の避暑地 見玉不動尊に出かけてみるのはどうでしょうか?つい最近、参道の滝の反対側から登る滝見のコースが登れるようになりました。まだ工事の途中で完成まで何年かかるか分かりませんが、今までとは違った視線で七段の滝が見られます。

 見玉不動尊の始まりは文治2年、壇ノ浦の戦いの後、平清盛の家臣が不動明王を安置したと云われていますが、比叡山延暦寺の流れを汲む寺がなぜ山間僻地の斜面に寺を開いたのか? 此処でなければいけない理由のひとつにこの七段の滝があったことは容易に想像がつきます。

 今までは本堂から音だけ聞こえて姿の見えなかった一番滝は、大きな岩を割って流れているように見え、パワースポットと呼ばれるにふさわしい威厳があります。また滝の周りには巨石を掴むように立つ大木があり、豊富な水と自然に囲まれた背景が、まさに此処でなくてはならなかった大きな理由に思えました。

(2020年8月29日号掲載)

ギンヤンマ連結産卵

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 トンボ界での韋駄天と言うかもっとも早い速度が出るのがこのギンヤンマ。

 瞬間的には時速100キロを超すと言う、バトミントンのシャトルの打った瞬間速度が300キロを超えるのと同じで、100キロと言うのは通常の昆虫界では最速。

 ちなみに大型のオニヤンマでは70キロくらいと言われているのでいかにギンヤンマが速いかと。

 だから捕虫網で狙ってもなかなか捕獲は難しい。網ギリギリの外側で飛翔しているからね。

 そんなギンヤンマだけは、ヤンマ類の中ではオスメスでつながって産卵すると文献では記載が多い。しかし意外と、今まで見た限りでは単独産卵も多く見かけている。

 図鑑などの情報はすべてが正しいものとは限らない、やはり自然の中で、しっかりと自分の目で見て確認するのが一番であると思う。

 子供達、あるいは元子供達の人気はやはりギンヤンマが一番のようである、もちろんオニヤンマも捕まえたい種の上位にいるのは間違いないが…まもなく姿が見えなくなりますよ。

(2020年8月22日号掲載)

トチバニンジン

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 一時ブームになった植物で、山野から数を減らしたことがある。それはチョウセンニンジンによく似た姿をしているからである。

 チョウセンニンジンは、名のとおり朝鮮半烏から中国東北部にかけて自生する、滋養強壮に優れた薬草である。薬効があるのは根で、出回るほとんどが栽培品だが、天然物は高値で取引されるため一攫千金を夢見て奥山に分け入るひとがいる。そのため今では幻の植物となりつつある。

 トチバニンジンはに北海道から九州に見られ、葉がトチノキの葉にそっくりである。チョウセンニンジンの代用とされたが、本家ほどの薬効はない。

 似ているのは地上部だけで、肝心の地下部の形状はまったく違う。チョウセンニンジンは人参状の直根だが、こちらは横に這う根茎である。根茎は竹のような節を持つことからチクセツ(竹節)ニンジンの別名がある。

 花は黄緑色の小花の集まりで目立たないが、その後に熟す果実(写真)は鮮やかな赤色で人目を引く。黒い大きな斑点が一個入り目玉模様になることがある。

(2020年8月15日号掲載)

映画のラストシーン

秋山郷を走った電車

小林 幸一さん(津南案内人)

 新型コロナウイルスの影響で外に出ることが減り、毎日のようにネット配信映画を見るようになりました。好きなジャンルはほぼ見尽くし、新たな映画を探していると「カルメン故郷へ帰る」が目にとまり、こんな時じゃないと見られないのでじっくりと視聴しました。

 私が追っている秋山郷電源開発の工事用電車はアメリカのジェフリー社から鉱山用電気機関車20台程が中津川発電所工事に投入され、工事を終えて大正15年には草津と軽井沢を繋ぐ草軽鉄道の電化の主力機関車として9両が買い取られました。その名はデキ12型。長いパンタグラフとL字型の車体はカブトムシの愛称で親しまれました。

 映画「カルメン故郷に帰る」は国産初の総天然色映画として昭和26年に上映され、最初と最後のシーンでそのデキ12型の雄姿が見られます。この機関車が大割野から秋山郷の切明まで走っていたのだと思うと映画そっちのけで見入ってしまいました。

 デキ12型は軽井沢駅舎記念館に保存されているとのことなので、その雄姿を見に行きたいと思います。

(2020年8月8日号掲載)

穴藤停車場での荷降ろし作業

ヒョウモンチョウのレストラン

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 この時期の花は夏とちがってやや地味な種類が多い、しかしこの時期ならでは花にチョウがいっぱい集まってくる様子がある。

 ヒヨドリ花にたくさんのチョウが集結して蜜を吸っている。ミドリヒョウモンにオオウラギンヒョウモン、サカハチチョウにセセリチョウの仲間、更に小型のハチの仲間と昆虫の花盛り。

 良く見ていると蜜がある花と少ない花があるみたいで場所取り合戦もやっている。「お前あっちにいけ」とばかりに追い立てている奴もいて、チョウのレストランもなかなかたいへんである。

 このヒヨドリ花は虫が好む蜜が出るらしくてアサギマダラのような渡りのチョウも良くやってくる。ヒヨドリ花のほかにノリウツギなどにもヒョウモンチョウのレストランができる。

 人の作る花壇のようにこの季節は大型の花が少ないのでいろいろなこんちゅうも集まってくるため観察にはちょうど良い時期でもある、梅雨明けしたらちょっとした散策道に花があったら寄り道してチョウなどを観察して見るのも良いと思う。

(2020年8月1日号掲載)

イボテングタケ

小林 幸一さん(津南案内人)

 このところの長雨で森や草地などにキノコが顔を出し始めた。色や形に個性があり、写真の被写体、食材とする愛好家も多い。

 その中で端整な姿で人目を引くのがテングタケの仲間である。

 イボテングタケはシックな色合い。伸び始めたばかりのもの(写真)は可愛い姿で人気だ。柄の基部に膨らんだつぼが見える。

 つぼとは土中の幼菌を包んでいたもので、テングタケの仲間では成長しても袋状や断片状で残っていることが多い。

 これからどんどん成長して高さ15センチほどになり、大きな傘を水平に広げる。表面の白いいぼいぼが特徴だ。

 この仲間は見かけは素敵だが、毒キノコとして名を馳せたものが多い。テングタケ、タマゴテングタケ、ベニテングタケ、ドクツルタケなどなど、そうそうたるメンバーである。含まれる成分によって症状は異なり胃腸系毒(腹痛、嘔吐、下痢など)と神経系毒(めまい、幻覚、けいれんなど)がある。最悪は死に至ることも…。

 食菌もあるが、手を出してはいけない仲間である。

(2020年7月25日号掲載)

巨木に囲まれた作業セラピーでストレス解消

森林セラピーロード

小林 幸一さん(津南案内人)

 樽田の森林セラピー基地の草刈りを仲間たちと行ってきました。今回は5人のベテランが参加してくれたので、じょんのびコース・尾根コース・周遊コースともきれいにすることが出来ました。私は尾根コースと周遊コースを回りましたが、尾根に行く道は昔の松之山への近道で、深く削られた旧道を登り詰めたところが雁ヶ峰、展望台からは松之山方面が良く見えます。

 尾根コースから一旦じょんのびコースに降りて周遊コースの草刈りに向かいました。巨木や奇木が立ち並ぶ起伏に富んだコースで、来た道とは別のコースで駐車場に戻る一番好きなコースです。

 途中で一番の急坂を登り詰めると眼下に菅沼の村跡が良く見えます。かつては10軒ほどの村でしたが昭和48年に離村、現在は開墾した前の状態に戻る植生偏移が進み、やがて元の森になろうとしています。

 梅雨でしっとりとしたブナ林を歩けば、新型コロナウイルス対応で我慢して来たストレスも吹き飛びますよ!

(2020年7月18日号掲載)

ホオジロ

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 春の探鳥会のときにはおなじみの鳥で、ほぼ確実にその日のリストに乗る鳥さんですね。

 ほとんどが高い木のいちばんてっぺんや電線の上、あるいは電柱の上でにぎやかにさえずるため、フィールドスコープに入れやすく、なおかつすぐに逃げないと言う見るには最高の利点を持つ鳥さんです。

 この画像のホオジロさん、なぜか背中の羽毛がやけに膨らんでいてこんな状態は今まで見た事がありませんね。瞬間的に風が吹いたらしく、背中の羽毛がいかに柔らかでフワフワっとしているのが良く判ります。

 ホオジロの名前の由来はその名のとおり頬が白いのが特徴。少し標高の高い湿原などに行きますと頬が赤いホオアカと言う種類もいますので。

 さらに冬になるとのど元と目の上の部分が黄色いミヤマホオジロと言う種類がやってきます。

 みんな兄弟みたいなもんですがホオジロだけは一年中同じ環境で生活をする留鳥です。

(2020年7月11日号掲載)

コムラサキ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 湿ったところに生える樹木にヤナギの仲間がある。河畔では流れに沿って林をつくっていることが多い。

 そのヤナギ類の葉を食草としているのがコムラサキというチョウの幼虫(写真)である。長さ4センチほどのナメクジ型で、頭に角状の突起を持つ。

 成虫は初夏から秋にかけて見られる。

 チョウといえば花から花へと蜜を求めて飛び回る姿を思い浮かべるが、このチョウが花に飛来することはない。コナラやヤナギなどの樹液をエネルギー源としているからだ。時には獣糞に集まってくることもある。

 翅はこげ茶色で一見地味なようだが、光の当たり具合で鮮やかな茶色が浮かび上がってくる(写真)。止まっているこのチョウを見るときは体や頭の位置を変えてみるといい。

 近頃、河畔で目につくのがハリエンジュだ。外来種で、繁殖力が強く、信濃川沿いではヤナギに取って代わり主になりつつある。

 このチョウにとっては受難の時代が続くことになるかも…。

(2020年7月4日号掲載)

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