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妻有まるごと博物館

結東の小水力発電所

小林 幸一さん(津南案内人)

 ゆれるつり橋で秋山郷の観光名所になっている結東の見倉橋。その上流に落差33m、全長101mの砂防堰堤があり、下から見上げるには淵の中を泳いで行くしか術がありません。

 そんな秘境に昭和31年、まだ終戦から10年余りでよくこんな大掛かりな砂防ダムをつくったものだと感心しておりましたが、そこに4年前から小水力発電所を工事が始まり、ほぼ完成したと聞いたので見学させていただきました。

  発電の詳細はいずれ本紙で取り上げると思うので、一番興味のあった発電量ですが、完成した小水力発電で津南町の住宅の半数位の電力が賄えると聞き、津南にはまだ同じような滝がたくさんあるので自然エネルギーの町として増設を期待したいと思います。

 この砂防ダムの下は太古の海底が激流に削られ、地層がむき出しになった所や両岸の渓谷は紅葉の名所でもあります。つり橋を渡るだけではなく、周辺も散策できるようになれば良いと思いました。

(2020年6月27日号掲載)

6月21日の部分日食

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 この新聞が発行されてすぐの6月21日の午後に太陽の一部分を月が覆って見られる部分日食が全国で見られます。

 今回は南に行くほどかける割合が増えて、沖縄では8割以上欠けて見えますが札幌ではわずか3割弱しか欠けません。

 時間帯は東京とそんなに変わりませんので、食の始めは16時11分頃、食の最大が17時10分頃、食の終わりが18時04分頃、日曜日の午後ですので見やすい時間帯だとは思いますが梅雨入りしたもんで天候が気に掛かるところです。

 もし日食メガネでもお持ちの方は欠ける様子が良く見えると思いますし、そのままでスマホを使用して撮影も可能です。望遠鏡を持っている方は専用のサングラスなどがあれば撮影が出来ますが、くれぐれも強烈な太陽光を目に当てないように気をつける必要がありますよ。

 デジカメの場合はレンズ側に減光フィルターを使用すれば撮影が出来ますが強烈な光でカメラの基盤を壊さないようにしてください。

(2020年6月20日号掲載)

ムシトリナデシコ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 この時期、道端や荒地、河川敷などで、紅紫色の小花をたくさんつけた植物を見かける。一本だけでも目立つが、群生することでより存在感を増している。

 鮮やかできれいな花である。それもそのはず、観賞用にヨーロッパから導入されたものなのだ。

 その時期は江戸時代の末期、日本が近代化に向かって動き出した頃である。動乱期に人々の心を癒してきたものが逸出し、野生化しながら脈々と生き続けてきたのである。

 一年草で、繁殖力が強いため、神出鬼没なところがある。

 現在では日本各地の人里に広がり、市街地でもふつうに見ることができる。

 名前の「虫取り」とは、茎にねばねばする部分があり、そこに小さな昆虫がくっつくことがあるから。食虫植物のように、昆虫を養分とすることはない。

 在来のナデシコは清楚で美しい姿から「大和撫子」とも言われ、日本女性を意味する言葉でもあった。同じナデシコでもこちらは寄り集まってにぎやかな感じ。まったく印象が違う。

(2020年6月13日号掲載)

正面ヶ原

小林 幸一さん(津南案内人)

 整備された河岸段丘の水田に夕日が映り込み、この時期は何処から見ても絵になる季節になりました。

 正面ヶ原は今でこそ津南を代表する水田地帯ですが、明治時代は田畑・山林・原野を合わせ200町歩の広大な土地でしたが表面は火山性の黒ボク土に覆われ、その下はローム層・礫層で、リン酸欠乏・強酸性の土壌で作物は育たず放置されていました。

 新潟県は耕地整理を奨励し、明治40年に郡農事試験場が正面ヶ原の研究に取り組み、明治43年には大豆・粟・大麦・小麦・ライ麦・牧草の試作が始まり、大正に入ってからも陸稲・落花生・燕麦などを植えましたが病気や大雪で上手くいかなかったと言います。

 一方、大正2年頃から正面ヶ原に水田を開こうという動きもあり、大正4年には正面ヶ原開田期成同盟が設立されました。しかし中津川水系の電源開発と絡み合い、用水が思ったように確保出来ず、実際に工事が終了したのは昭和13年で20年の歳月を要しました。(津南町史より抜粋)

 不毛の地が美しい魚沼コシヒカリの里に。苗場山の恵と先人に感謝ですね!

(2020年6月6日号掲載)

黒いタイプのモリアオガエル

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 まもなくモリアオガエルの産卵が始まる季節になりました。池の上に突き出た葉や枝に白い泡状の卵塊が付く時期です。

 ところでモリアオガエルの色彩はほとんど緑色一色か、あるいは少し斑点が入るくらいですが、ある場所のモリアオガエルは色彩変化が激しくてこの写真のように黒色、あるいは黄色一色、赤紫色、灰色といろんな色が出る池が存在しています。

 個人的にはなぜそんな事になるのかはまったく判りませんが専門家によると「モリアオの背側は黒色細胞に代わって紫色細胞が配置する、それゆえメラノイドならぬビオレオイノドと呼ぶべきか、虹色色素欠損の黒色化とはあきらかに異なる。」と書いてありましたが…要はまだこのような色合いが出ること事態がハッキリと解明されていないと言う事でしょうね。

 特に同じ池のみでいろんな色の個体が出ること自体がある意味異常なのかもしれませんが。

 産卵の季節になっていろんな個体のモリアオガエルが産卵すればまたまた変異が生まれるかもしれません。

(2020年5月30日号掲載)

チシマザサ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 タケノコ採りの季節である。苗場山麓でタケノコといえばチシマザサ(千島笹)の若芽をさすことが多い。

 名前のとおり北方に生育する種類で、日本では北海道と本州(鳥取県以北)で見られる。

 多雪地で生きるための工夫として稈(タケ・ササ類の茎のこと)の根元を斜めに立ち上げる。重い雪に抵抗無く平伏し、立ち上がることができる仕組みだ。別名ネマガリタケの所以である。

 稈は弾力・耐水性に優れている。この強靭な性質を生かして、カンジキや籠などの材料に利用されてきた。津南町歴史民俗資料館に収められている民具の材料にヤマタケと記されているのはチシマザサのことである。

 春に花を見ることがある(写真)。開花は珍しい現象なので新聞沙汰になったりする。

 タケノコは人気だが、ツキノワグマも大好物。この頃の糞はササの葉の香りがする。採取に夢中でばったり、なんてことにならないように…。

 広大で密集した藪になることから遭難の危険もある。

(2020年5月23日号掲載)

堰普請とユキツバキ

小林 幸一さん(津南案内人)

 いつも撮影でお世話になっている見倉・清水川原の春普請の手伝いに行きました。新型コロナウイルスの関係で昨年参加した県外の見倉ファンは来られず、自宅で自由に往来できる日を待ち望んでおります。

 ステイホームと言っても田んぼがあれば水は必需品であり、水路の維持とそこに行く道にも手入れが必要です。どこの集落でも高齢化で共同作業を維持していけるかどうか頭を悩ませていますが、地域のファンを増やすことで共同作業を維持できないか? 例えば薪ストーブファンにはよだれが出そうなブナやナラの原 

木、山菜・キノコ狩りなどの交流を通じて1年に1回だけでも共同作業を手伝っていただく。一人では心もとないが集落の方と田舎体験をしたい人は結構います。

 写真は原生林の奥から先人が切り開いた水路を、水をかけながら溜まった落ち葉を掻き出す作業です。途中には崩れた土砂や倒木が水の流れを遮ります。斜面にはユキツバキの花が咲き乱れていますが、ユキツバキはこの見倉が生息の限界で、これより奥には分布しないとのことです。

(2020年5月16日号掲載)

スズメの大げんか

南雲 敏夫さん(自然観察指導員)

 この季節になりますとスズメの雄はしょっちゅうケンカします。恋の季節の前にはしょっちゅうケンカして誰が一番強いかを争います。片方が逃げ出しても追っかけて更に大ゲンカ、その内に順位が決まるのか雄は雌へのアピールで大忙し。

 繁殖期以外のスズメは群れで行動して外敵から身を守る行動になりますが、繁殖期になれば隣に雄がいるだけでもお構いなしでケンカになると言います。

 こんなスズメですが、見ているとやはり武器はくちばしと足ですね、くちばしは相手のくちばしや足を噛んだりするし、足は相手をキックしたり押さえ込んだりと、プロレス並みの技の応酬で見ていても飽きが来ないと言うか楽しいと言うか本当におもしろいですよ。当鳥同士は大変だけどね。

 やはり強いスズメは足が大きいスズメで弱い奴は最後には一目散で逃げていきますね。

ケンカ飲む最中は、そばに人が通りかかってもお構いなしでとっくみあい、足蹴りと凄いもんです。

 チャンスがあったら是非とも観察してください。

(2020年5月9日号掲載)

ヒメオドリコソウ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 帰化植物と呼ばれるグループがある。外国から渡ってきて野生化した植物のことである。

 津南町には1300種ほどの植物が自生しているが、その約一割が帰化種で占められている。

 この時期によく見かけるのがヒメオドリコソウである。日当たりの良い道端や士手、石垣などいたるとこるに生えてくる。

 ヨーロッパが原産で、明治中期に東京で見いだされた。

 長野県のリンゴ畑の下一面に生えたのに出会ったのが35年ほど前、初めて見る姿に感激し、いっぱい写真に撮った。ほどなくして津南でも見かけるようになり、今では 早春に咲く花の顔役となるほどまでに定着した。

 生活様式は、秋に芽生えてそのまま越冬、早春に茎を立ち上げ花を咲かす(写真)。種子をつくった後は全て枯れてしまう。花期には上部の葉が紫色となりよく目だつ。

 今まで無かったところに突然群落が出現し、びっくりしたことがあるだろう。かわいい姿に似ず強力な繁殖力を持つ。

(2020年5月2日号掲載)

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