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妻有まるごと博物館

オオバキスミレ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 春を代表する花のひとつにスミレがある。妻有地域で見られる仲間は20種ほどだ。

 オオバキスミレは、本州近畿以北と北海道の日本海側に分布する。多雪で知られた地域だ。

 この辺りでは千曲・信濃川の左岸(川西)側でよく見かける。そこに生育する植物は、姿や暮らし方を冬の雪に適応させたものが多い(日本海要素植物という)。

 このスミレの花色は黄色。「すみれ色」と言われるほど紫系の花が主流の中にあって、異色の存在である。

 雪崩がつくような急斜面に群生し、カタクリやアズマイチゲなどと花畑をつくる。ちょうど山菜採りのシーズンであり、この花園に歩を止めた人も多いことと思う。

 茎の先に2個つく花は、関花時期にずれがある。これはこのスミレが身につけたリスクを分散させる手段なのだ。

 早春に芽出す植物にとって、少雪は死活問題となる。雪が消えたとばかりに勇んでみても、寒の戻りや霜の害を受けることになるからだ。    (2020年2月29日号掲載)

湖畔の農家レストラン

小林 幸一さん(津南案内人)

 妙法牧場に降った雨や雪が湧き出る中子の池。昭和30年頃に村人総出で改修され、湖畔に植えた桜と標高470m、高地の残雪がカメラマンに人気のスポットとなっている。夏は人が乗れるほどの浮島が浮遊し、秋の紅葉や木々に積もった新雪もまた良い。

 そんな湖畔に一軒の農家レストランがある。家はコシヒカリの種籾農家で津南・十日町管内のコシヒカリの種籾を作っている。そんな農業の合間に農家民宿と地元の素材にこだわったログハウスのレストランをやっている。(現在は土日のみ営業)

 メニューはいろいろあるが、津南ポークのブランド肉「越の光」を使ったトンカツやカツ丼がお勧め。種籾農家の作ったご飯の大盛りやお代わりは無料。コーヒータイムには店内の薪ストーブに温まりながらウッドデッキから冬の湖畔を見るのも良い。                        (2020年2月22日号掲載)

金星と水星

南雲敏夫さん(自然観察指導員)

 この中旬は惑星の水星を見るには絶好の機会です。今西の空にはギラギラと輝く金星が見えていますが、その金星のはるか右下のかなり低空にポツンとやや明るい星が見えています。

 これが水星、惑星の中でも最も見つけにくいと言うか見づらい星で、年に数回太陽からやや離れる機会のみ見つける事が出来る星です。

 日没1時間後の高度はわずか10度くらいしかありませんので、西の方に高い山が無いのが見える条件になります。

 肉眼では判りにくいですので双眼鏡を使えばすぐに判りますよ、およそ光度は0等級ですので。撮影される方は回りの風景などもうまく取り入れて写せば季節感のある風情の写真が撮れるかもしれませんね。

 水星は別名マーキュリー、日本語だと韋駄天かも、動きが速くてわずか数日で見えなくなる事もありますので。この記事が出る事にはまだ観測可能です。

 信濃川の東岸からの狙いが良いと思います、ぜひ見てください。

                          (2020年2月15日号掲載)

スズメノカタビラ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 今冬は暖冬で、雪の少ない日々が続いている。ふだんは雪の下で春を待つ植物たちは、朝晩の冷気にさらされながら暮すこととなる。

 スズメノカタビラは暑さにも寒さにも強い植物である。世界の温帯、暖帯に広く分布していて、生えていないのは極地だけとも言われている。

 日当たりの良い場所を好み、道端、畑などにふつうに見られる。アスファルトやブロックなどの隙間にも根を下ろす。

 小さな姿で、地面に這いつくばるように生えるため、見過ごされがちだ。一年草または越年草だが、秋に芽生え、幼株で越冬するものが多い。この緑は雪の少ない冬の野に彩を添える(写真)。

 花期は3〜6月、暖地では一年を通して見ることができる。地味な花だが、その花穂の様子を雀が着た単衣(帷子)に見立てつけられた名である。

 雪国での少雪は、雪をあてにする人の暮らしに多大な影響を及ぼすばかりでなく、そこの植物にとっても死活問題となる。

 この強かな植物も今冬の異変に戸惑っていることだろう。 (2020年2月8日号掲載)

信濃川を飛ぶカワアイサ

南雲敏夫さん(自然観察指導員)

 この時期の信濃川にはいろんな種類のカモ類が飛来している。写真のカモ類は妻有大橋の下で飛行中の撮影だけれど、動きも速くてピントがバッチリとは合わない。

 水に浮かんでいるときには体の白い部分がやけに目だって派手に見えるので、他のカモ類とは一目で見分けはつく。このカモ類の名前はカワアイサ。日本へは冬鳥として九州以北に渡来するが、北日本の方が遙かに数が多くて、北海道では留鳥として少数が繁殖していると言う。

 普通のカモは以外とズングリムックリとしているが、このカワアイサはそれらと比べると体型がスマートである。他のカモ類と違ってあまり群れでは行動しないようで、いつも数羽程度で見かけることはが多い。図鑑では大群を作る事が多いと書いてあるけれど、こちらでは少数派のカモさんですね。

 主に魚類を潜水捕獲するので、いきなり水の中に潜ってしまい思わぬ場所から水面に出てくる事もしばしばある、そのためこんなカモ類を見つけると観察がとても楽しくなりますよ。                        (2020年2月1日号掲載)

小雪と伝統行事

小林 幸一さん(津南案内人)

 小正月の伝統行事でもある鳥追いが1月13日夕方4時から割野集落内で行われます。

写真は昨年のもので、今年とは雪の量が違いますが、鳥追いを唄いながらお菓子をもらい公民館でいただきます。本来ならカマクラでと言いたいところですが、 今年の小雪では何処も作れないのではないでしょうか。

 鳥追いは田畑を荒らす害鳥を追い払う行事ですが、昨今は温暖化による高温障害の方が被害が大きく、また小雪による水不足も懸念されます。

 津南では標高の低い地域はほとんどが2等米で、我が家も2等米でした。河岸段丘を1段2段上がればほぼ1等米になるというわかりやすさ。おかげで一等米比率では新潟県内で一番の栄誉に輝きました!

 喜んでよいのか複雑なところですが、今後は雪が貴重になることは間違いないと思います。                        (2020年1月25日号掲載)

ハチノスタケ

中沢 英正さん(県自然観察保護員)

 冬の森で見かけるキノコにサルノコシカケの仲間がある。倒木や立ち枯れ、切株などに発生し、材を朽ちさせて土にかえす役目を担っている。

 この仲間は傘肉がコルク質、革質、木質といった硬いものばかりで、食用にならないものが多い。

 傘の形は半円形や腎形で、柄は短く目だたない。傘の表面に環状の縞模様ができるものがあり、人目を引く。

 傘の表面はひだではなく、管孔と呼ばれるたくさんの穴が開いているのが特徴である。管孔は種類によって大きさや形がさまざまで、それが名前の由来となっていることも。

 ハチノスタケは管孔の形がおしゃれ(写真)。大きめの穴が並んだ様子を蜂の巣に見立てつけられた名である。

 傘の長径は3〜5センチで、厚さは5ミリほど。表面は何の変哲もないが、表面をのぞくと「オッ、きれい!」となる。

 発生は初夏から初冬にかけて。写真は1月中旬に撮ったものだが、暖冬だと真冬でも成長するようだ。                   (2020年1月18日号掲載)

暗くなっているベテルギウス

南雲敏夫さん(自然観察指導員)

 冬の代表星座のオリオン座、その左上の赤く明るい星ベテルギウスが、昨年後半頃から暗くなってきている。超新星爆発するのではないかとの憶測が広がっている。

 普段は右下のリゲルに近い明るさだったものが今はかなり暗い。

 もともと変光星で明るさが変わる星だが、今回の減光は異常な感じでオリオンのイメージが変わってきている。

 変光星のため0.0等から1.3等くらいまで明るさが変わるが今回の減光は1.7等くらいまで落ちていて、右上のベラトリクス並みの明るさである。明るさだけ見れば2等星になっている。もともと超巨大な星で大きさは太陽の位置から木星の軌道近くまでの大きさがあるバケモノ星。

 この星の地球からの距離は約640光年、もし今この星が爆発しても、見られるは約640年後になるから絶対に見れそうもないけど、600年以上前に爆発していれば、ひょっとすると我々が生きている間に見られる可能性もあるかもです。

 ぜひとも見てみたいですよね。            (2020年1月11日号掲載)

池田の池

小林 幸一さん(津南案内人)

 中津地区から割野方面の田んぼを潤す池田の池。苗場山麓に降った雨や雪が地中に浸み込み、何十年もかかって地表に湧出します。

 この池を見ると思い出すのは日本画の巨匠東山魁夷画伯です。画伯の絵の中で「緑響く」という白い馬シリーズの作品がありますが、題材となったのが茅野市の御射鹿池(みしゃかいけ)で、空想のなか白い一頭の馬が現れ、モーツアルトのピアノ協奏曲23番の第二楽章の旋律が響いているのを感じとったと言われています。

 こちらも勝手ながら妄想するすると、緑の森の水鏡を見ると何処からか白い馬が出てきそうな気がします。ちなみに御射鹿池は酸性が強く魚は住めませんが、池田の池には鯉や岩魚、川エビなどが生息し、近くには津南醸造やクリアーウォーター津南もあり、お酒の仕込み水やファミリーマートで「津南の水」として販売されている超軟水の湧き水と同じ水系です。                       (2020年1月4日号掲載)

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