
十日町市長選
4月18日告示、25日開票
すでに前哨戦へ、三度対決か
関口市長表明、来月の新年度予算発表有力
市町村合併前の十日町市時代から最多3期連続(村山謙吉市長)の市長在職を上回る4選に挑む関口芳史市長(61)。その出馬表明に関心が集まる。対抗する三度の市長選出馬となる樋口明弘氏(72)も、具体的な出馬表明はしていないが、活動は始まっている。新型コロナで対面的な活動ができない状況のなか、今度の市長選はこれまでとは違った前哨戦を見せている。市民が3期12年の関口市政をどう評価し、どう判断するか。さらに樋口氏が掲げる晒川ダム計画復活やJR宮中取水ダム更新など、市政の屋台骨に関わる課題を市民がどう判断するかなど、過去2回と同じ対決ながら新コロナにより表面活動ができず「情報戦」の様相を見せている。
旧十日町市の市長選は、昭和34年初当選の村山謙吉氏が連続3期在職後、2期交代が4代続いた。春日由三氏、諸里正典氏、丸山尚政氏、本田欣二郎氏とすべて2期で交代。市町村合併最初の市長選は5人の混戦となり、旧川西町長の田口直人氏が旧郡部票を集結し初代市長に就任。だが、4年後の新市2回目の市長選では関口芳史氏が女性や若者支持層を集結し初当選。以降、3期連続当選。2期目は市長選では過去最多の2万6939票を獲得している。
関口市長は、3選出馬表明は今回と同様に12月市議会で市議から進退表明を迫られたが明言せず、新年1月の市議会全協で表明している。今回は今月中の市議会全協の予定はなく表明時期は未定。周辺関係者によると「なるべく表明は遅くしたい」とする。6日の定例記者会見では質問に答え、「12月市議会で答えた通り、もうしばらく時間を頂きたい、ということ」と明言は避けているが、来月の新年度予算案発表のタイミングとの見方が有力視されている。
一方、三度目の出馬となる樋口氏は、具体的な表だった動きはないが、活動は始まっており、今後の市政課題などを機会を捉え広めている。樋口氏は「粛々と取り組むだけ」としており、関口市政3期12年の検証と共に、「これからの十日町市を市民からしっかり考えてほしい」と政策的な課題を市民に提示していく方針で、地元新聞3紙の新年号に掲載した同氏関係の広告が関心を呼んでいる。
(2021年1月9日号掲載)