2021年(令和3年)3月

2021年3月27日(土)

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新型コロナ、集団感染

NPO法人支援センターあんしん 10人陽性、さらに拡大懸念

 十日町市で新型コロナの集団感染が発生した。全国的に新型コロナウイルス感染症の再拡大が懸念させるなか、支援センターあんしんが運営するワークセンターあんしんで24日に十日町市在住の30歳代男性1人が新型コロナウイルスに感染したと県が発表したのに続き、翌26日朝までに同男性が勤める職場の濃厚接触者で、市内在住の8人と小千谷市在住の1人の陽性が判明。同センターの陽性者は10人に上っている=26日朝現在。

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 最初に陽性が確認された男性は、ワークセンターあんしんに勤務する職員。17日夜に発熱、味覚・嗅覚障害の症状が出たため仕事を休み自宅で様子を見ていたが、症状が改善しないため、あんしん関係者と相談し22日に医療機関を受診、検体を採取、PCR検査の結果、23日に陽性が判明し入院した。18日以降は出勤していなかったが、その後十日町保健所の指導で職場を中心とした濃厚接触者のPCR検査を行ったところ、25日までに新たに30〜60代の同女性職員4人と30〜60代の男性施設利用者4人、20代の女性の施設利用者1人の陽性が判明。24日に判明した男性職員を含め、同センターで9人の陽性が判明した。このうち男女職員4人は入院し、施設利用者ら5人は自宅待機している。あんしんは県の濃厚接触者の調査とは別に職員や利用者らのPCR検査を進めており、さらなる感染者の拡大が懸念される。

 支援センターあんしん(樋口功会長)では、陽性者が判明した24日から運営しているワークセンターあんしん、ケアセンターハーモニー、グループホームの全事業を休止。各事業所には管理責任者及び最小限の保守要員が外部との連絡などの対応に当たっている。また十日町市から受諾しているふれあいの丘送迎と市営バスの運行についても、当面2週間程度の予定で臨時運休している。

 市は今回の新型コロナ感染に対し24日午後5時30分、防災情報など発信する「あんしんメール」などで「3月24日、十日町市における2例目となる新型コロナウイルス感染症患者が確認されたと県から発表がありました。感染された方やそのご家族、医療関係者などに対し、不確かな情報の拡散や誹謗中傷、差別的な行為はあってはなりません。市民の皆様にはマスク着用、手洗いの励行、3密回避を行うとともに、歓送迎会などの飲食を伴う会合では、人数を抑える、短時間にするなど感染防止の徹底を」と呼びかけ、津南町も同様内容を呼びかけている。

 十日町管内在住者の感染確認は昨年12月26日の十日町署警察官と同31日の会社員に続き26日朝現在11人となっている。

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 新潟県は26日午後、十日町市在住の女性2人を含む計7人が、新たに新型コロナウイルスに感染したと発表した。きょう県内で確認された感染者は、新潟市発表分の10人と合わせて17人。 市内の2人は60歳代女性(無職)と70歳代女性(無職)で、25日に感染が発表された「ワークセンターあんしん」60歳代女性職員の接触者。同施設関連の感染確認は、小千谷市在住の1人も含め計12人となった。

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「温泉総選挙2020」で松之山温泉が環境大臣賞(同温泉提供)

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松之山温泉が「環境大賞」

 温泉総選挙で松之山温泉が「環境大臣賞」を受賞した。国5省庁が後援する国民参加型の地域活性化プロジェクト「温泉総選挙2020」。最終結果の発表をこのほど行い、松之山温泉は温泉地の魅力の向上・活性化に顕著な功績のあった温泉地として環境大臣賞を受けた。

 松之山温泉は源泉温度98度と高温の余剰温泉を活用した地域食材使用の名物料理考案、さらに温泉を使った地熱バイナリー発電の取り組みを進め協働で合同会社を立上げ発電事業をスタート。十日町市と友好交流を結ぶ世田谷区へ電力供給を行う計画を立ち上げている点などを評価。受賞理由は『温泉地の活性化に向け地域が一体となる取組を実施するとともに温泉の保護と適正利用の推進に尽力した』とあり、環境省が提唱の地域循環共生圏の具体例としての先進的な取り組みが高い評価を受けた。松之山温泉合同会社まんまの柳一成代表は「温泉エネルギー活用の取り組みを評価頂き、感謝している。引き続き温泉の利活用を考えていきたい」と喜ぶ。

 温泉総選挙は5年前に開始。2020年は156温泉地がエントリー。総投票数は23万5756票(投票期間10月1日〜1月20日)。松之山温泉は「うる肌部門」で4680票を獲得し3位入賞。なお5省庁賞はエントリーした温泉地の取り組みを評価するもので、各部門賞とは別枠となっている。

1月から発電開始した松之山温泉の地熱バイナリー発電所。右が空冷式冷却塔

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校舎の前で記念写真に収まる貝野小最後の卒業生(24日)

最後の卒業 貝野小学校

閉校前、8人巣立つ

 「最後の卒業生として胸を張って歩んでいきます」—。147年の歴史に幕を閉じる貝野小(松澤ゆりか校長、児童27人)で24日、第74回卒業式が開かれ、閉校前最後の卒業生8人が母校に別れを告げた。

 卒業生たちは今年度、コロナ禍のなかでの最上級生として運動会など学校行事を閉校記念として取り組み、伝統のリコーダーコンテストでは希望参加者が下級生を指導し、録音審査ながら通算32回目の全国出場も決めた。

 松澤校長はひとり一人の名前を挙げながら「見事に役割を果たしてくれました。貝野小最後の卒業生としての誇りを胸に、力強く羽ばたいていって下さい」と呼びかけ、卒業生たちは「たくさんの思い出を胸に、夢に向かって歩んでいきます」と誓った。

 同校74回の卒業生は1864人。閉校式は翌25日に開き、学区民が参加して思い出多い校舎に別れを告げた。

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集落役員らが参加し避難所設置の課題など現状を話し合った(中央左が諸橋氏。14日)

どうする避難所の運営

津南町 現状課題を地区役員が意見交換

 長野県北部地震から10年が過ぎるなか「防災・減災を推進し、災害に強い町づくりに取り組みたい」と決意を語る桑原悠町長。2019年秋の東日本台風で初めて指定避難所を開設したが避難所の耐震化や要介護者の移動など課題が生まれるなか、指定避難所の運営はどうあるべきかを検討中。その一環で14日に町指定避難所の開設・運営を考える第1回ワークショップを町総合センターで開催。町内79集落のうち、希望のあった34集落の役員ら45人と町職員の防災担当者らが各地区ごとの9班に別れ意見交換。県境に近い上郷地区班では「土砂災害など発生時、指定避難所の上郷クローブ座は羽倉など信濃川左岸からは遠い。地続きな栄村の栄中学は利用できないか」、陣場下や正面などの班は「津南中学が指定避難所だが、陣場下など下から行くと急な坂がありお年寄りには厳しい状況にある」などと、現状の課題を話し合った。

 この日は町が昨年取った集落アンケートを公表。町内79集落のうち50集落が回答。現在の指定避難所は1997年(平成9年)指定。施設耐震化不十分や土砂災害警戒区域内にある指定避難所もあり、「見直しは必要」と考えるのは12集落。一方、集落独自の指定避難所を定めているのは25集落だが、避難計画を確立しているのはうち14集落と、多くが「避難所はあっても避難行動計画はない」状況が判明。また50集落のうち防災資器材の確認・購入など防災活動をしているのは22集落。このうち防災訓練を行っているのはわずか4集落と分かった。総務課では今後もワークショップを継続。今秋10月31日に津南町で初開催する「県総合防災訓練」で検討した避難行動や避難所運営訓練での実践に繋げる方針だ。

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津南中等校3〜5学年6チームが探究学習の成果を発表した(19日、町役場で)

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クエストカップ2020でグランプリ獲得の津南中等3学年「チームうすしお」

​「木育」など地域活性化策を提案

県立津南中等教育学校​ 全国グランプリ「チームうすしお」も

 地域活性化のアイデアを提供—。県立津南中等教育学校(小林英明校長)が探究学習『津南 妻有学』の成果の一端を披露する発表会は19日、町役場で開催。中学3年生代表1、4学年(高校1年)代表1、5学年(同2年)代表4の計6チームが発表。チーム「森の三方よし」(小西愛咲、鈴木慧美、藤野美咲)が使い時を迎えている杉を伐採し学校の机などに製品化、代わりに小学生らを交え広葉樹植樹を植える仕組みを作り、森林に興味を持つサイクルを作る『木育』による地域資源活用など、若き感性で町の持続可能な発展を見すえたプロジェクトが相次ぎ発表され関心を集めた。

 この日は探究学習プログラム・クエストエデュケーションに取り組む全国28都道府県の中学高校3587作品がエントリーの「クエストカップ2021」のコーポレートアクセス部門でグランプリ獲得、日本一となった中学3年生「チームうすしお」(本木智基、長井ひなた、樋口実夏、村山未来)も参加。桑原町長や根津副町長、町議ら25人余を前に発表。全国トップとなった内容を初公開。手作りの道具を使い寸劇風に披露した。

 発表内容は食品会社カルビーのミッション『ここからの、あたりまえを私たちがつくる。「すべての命がワクワクする」食の未来を描いた企業CMを提案せよ!』に即したもの。前提を『すべての人々がお腹がすいたを楽しめる世界を描いた起業CM』に設定。太陽光エネルギーを燃料とし水耕栽培ができる動く農業島・ぽて島(とう)で発展途上国を巡り農業技術を伝え、飢えることのない世界を作る夢あるCMを提案。講評では「飢えを無くすため人を育てるという視点はなかなか気付かない。農作業を定着させる提案が素晴らしい」(農林振興課・村山大成課長)と称えた。

 チームうすしおは7月末から発表内容を検討。移動農業島と技術提供を組み合わせた提案となるまで多くの議論を仲間と重ねた。長井ひなたさんんは「グランプリと発表された時、最初よく分からなくて一瞬の空白のあとみんなで『おー』と声をあげました。来年からは地元研究になるので、今回の経験を活かし食べ物系で地域が元気になる仕組みを考えたい」と意欲を話した。

2021年3月20日(土)

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2回の延期で開かれた成人式に振袖姿で参加する新成人(14日、段十ろうで)

華やかに成人式、二度の延長で

十日町市 コロナ禍で参加は157人

 「成人式ができて本当によかったです」—。昨年5月3日に予定されていた十日町市成人式は、新型コロナの影響で2回の延期の末、今月14日に越後妻有文化ホールでようやく開かれた。例年だと該当者のほとんどが参加していたが、今回はコロナ禍ということもあり該当者536人のうち出席者は157人、式典の模様はネットで配信し関東圏などに住む41人がオンラインで参加した。参加者からは「新型コロナの影響でどうなるか分からなかったけど、何とか開かれてよかった」と喜んでいた。会場はきもののまちならではの華やかな振袖姿で溢れ、久し振りに晴れやかな雰囲気になった。

 関口市長は「東京一極集中から地方への回避という大きな流れのチャンス。皆さんからは十日町に関心を持っていただきたい。そして両親、家族に感謝の気持ちを伝えていただきたい。人生を自分の力で切り拓き、活躍することを願う」と激励。これを受け、新成人を代表し小海友希さん(長岡大)は「人生には何があるか分からない。私も中学3年の時、脳腫瘍になり今を生きている。成長していける大人になりたい」と話し、酒井瑠理さん(慶応義塾大)は「大学に入って自分を見直す機会になり、挫折を経験してふるさとの温かさに励まされました。不安定な世の中だけど忍耐力で乗り越えていきたい」と話した。

 会場では、東京五輪男子マラソンに出場する服部勇馬選手(28、トヨタ自動車)と陸上・投てき種目で日本一をめざす新成人・日大の阿部敏明さんがビデオメッセージでエールを送り近況報告。中学時代の懐かしいアルバムからフォトムービーも上映した。

 なお、十日町市ではYouTube公式チャンネルで今月末まで式典の模様を配信している。問合せは市生涯学習課℡025‐757‐5011。

ビデオで新成人にメッセージをおくる服部勇馬選手

「挑戦を止めない限り可能性は無限に」

​服部勇馬選手が新成人にビデオメッセージ

 東京五輪男子マラソンに出場する服部勇馬選手(28、トヨタ自動車)は、14日に越後妻有文化ホールで開かれた十日町市成人式で、次の通りビデオメッセージを寄せ「挑戦し続けてほしい」と呼びかけた(抜粋)。

    ▽▼▽

 私が成人を迎えた時は、昨年開催される予定だったオリンピックの開催地が東京に決まった年でした。開催が決まった時、私は何とも言えない高揚感を感じました。マラソンで東京オリンピックに出場したい、その思いがより強く明確になった瞬間でした。しかし、当時はそんな夢を語っても周りの人は聞く耳も持たず、こんな雪深いまちから夏のオリンピックなど無理だと笑う人もいました。しかし、周囲がどんなに無理だと言おうと、夢に向かって走り続けたことは、今の私にとってかけがえのない財産になっています。

進むべき道が明確になっているのなら、誰に何と言われようとその夢に向かって突き進んでほしいと思います。周りを気にして挑戦しないほどもったいないことはありません。夢が変わって挫折したってかまわない、いつだってやり直すことはできます。仮に成功しなくても努力した時間は必ず成長につながっていきます。その積み重ねた努力が新たな歴史を作っていきます。

 私の経験から、人生の大半は失敗や挫折の連続でした。いい練習ができていてもレース直前にケガをしてしまったり、いざスタートラインに立つことができても自分が思い描いている走りができないこともたくさんありました。そんな苦しい時期に諦めずに続けてこれたのは、支えてくれた家族の存在があったからです。家族はどんな時も私を励まし、時には厳しく背中を押してくれました。支えてくれた人を笑顔にしたい、そんな思いが私の原動力となり、夢を実現させることができたと思っています。

 みなさんは今日、この日を迎えることができたのも、支えてくれた方がいるからです。誰の手も借りず生きて来た人など誰もいません。ぜひ皆さんには支えてくれた方に「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えてほしい。その一言で、その人の心は報われると思います。皆さんには、一人でも多くの人を笑顔にできる存在であってほしいと思います。それはあなたが誰かの支えになっている証になるからです。

 最後に、これからの人生、誰かの決めたレールに沿って人生を歩む必要はありません。立派な一人の大人として、自分らしく生きてほしいと願っています。

 人生を選択していく上で、これが正解だということはありません。なぜなら、この世界で一人として同じ人間はいないからです。あなたは唯一無二の特別な存在です。だからこそその命を、人生を大切に生きてほしい。あなたが挑戦を止めない限り、可能性は無限に広がっています。今後の皆さんの活躍を心から願っています。

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第8回展でも注目されるカバコフ作品「16本ロープ」

地球環境を整える美術に

 大地の芸術祭の代表作「棚田」を制作したイリヤ&エミリア・カバコフの「16本ロープ」が先行展示されているまつだい郷土資料館で16日、「第8回大地の芸術祭」の企画を発表。会期は7月25日から9月12日までの50日間で、約100点の新作を妻有地域に展開する。北川フラム総合ディレクターは「人間は自然に内包されるというテーマは変えず、激変する地球環境をちゃんと整えていく美術を考えて実践する。それぞれの地域が『生きていく、食べていく』という展望を持たせ、それを大きな目標にする」とし、「コロナ対策を十分に行い、作品を通して施設と場所の魅力を発信し、状況が変化してもアートを鑑賞できる体制をとっていく」と強調した。

 第8回展では、越後妻有里山近代美術館キナーレの全面改修と展示、まつだい農舞台と周辺ではカバコフの新作を複数展開、大人気の清津峡渓谷トンネルでの新作設置などを紹介、地域雇用に繋げる食プロジェクト、企業とのコラボレーションなども示した。

 コロナ禍での対策として、スタートゲート(仮称)を設置し、検温と体調確認をしてリストバンドを着けてもらい、バンドは住民が安全安心を確認する目印にもなる。また、非接触をねらいに電子パスポート導入、スマホを通じて魅力と必要な情報、感染症対策などを発信する。現地を訪れることができない人たちのために動画の配信などで魅力を伝える方針。作品鑑賞パスポートは同日から販売を開始した。

 芸術祭実行委員長の関口市長は「越後妻有の活性化と地域の魅力を磨いて世界に発信しようと始まった芸術祭。感染症対策を十分とって開催しようと努め、会期後もずっと楽しめる作品を用意している。期待してほしい」と話している。

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​修正予算は賛成少数で否決(12日、誤解本会議で)

修正予算否決、保育園増築へ

津南町 3年継続、総事業費11億4000万円

 町中央部の保育園を増築し、地元合意している二つの保育園を統合する津南町の保育園再編に伴う増築予算を盛り込んだ新年度予算案は12日の町議会3月定例会本会議で賛成多数で可決した。この前段で増築計画に反対する議員2人から増築予算を削除した修正予算案が提案されたが、賛成少数で否決。保育園増築計画は新年度から3年計画で今年度分を含む総事業費約11億円で再編整備されることが決まった。

 保育園増築関係では今回の修正予算提出を含め2回の予算修正が議員提案される事態となり、議会議決で増築予算は可決したが、来年の町長任期満了とも関係し、この問題はさらに尾を引きそうだ。1年前の2020年度当初予算に保育園増築の実施設計予算を盛り込んだ新年度予算案の審議で、今回と同様に修正予算案が議員提案。賛成少数で否決されている。

 修正予算提案者は石田タマヱ氏と共産・桒原洋子氏。保育園増築の新年度分の工事請負費4億5千万円などを削除した修正案を提案。「住民理解が得られていない。わかば・上郷の両保育園の議論もされていない。まずは1年間をかけ、しっかり精査すべきであるという修正案。大規模化に反対の声があるなか、ここは謙虚に耳を傾けることが必要」と、保育園増築の新年度予算化を見送るように迫った。

 この修正案に対し、議員から次々と質問が出た。「保育園児の保護者、若い世代は圧倒的に統合再編に賛成している。7年余前からの懸案がここでストップすることは、若い世代の落胆が相当に大きい」、「過疎債・施設整備債活用を見込んだ予算案。それを無しにすることで次はいつ過疎債・施設整備債が活用できるのか。そこも問題」、「統合で空く保育園を学童保育に活用する計画が進む。上郷保育園では統合せずとも、ひまわり保育園へ行くという家庭もある」など修正案を疑問視する意見が相次いだ。

 採決では修正案賛成5人、賛成少数で否決。原案の新年度予算案が賛成多数で可決。この採決で両方に賛成した議員がいたが「修正案には賛成したが、保育園の他にも重要な予算があり、そのために原案に賛成した」としている。

 可決の保育園増築は2020年度から3年継続で増築、2023年3月完成。今年度含む総事業費は11億4千万円(交付税措置で実質的負担約3億円)。新年度予算額は4億7千万円余。本体建設は2022年度から取り組む計画。空調設備には地中熱ヒートポンプ導入で環境省補助金を受ける。定員250人。ゼロ歳児25人、1歳児36人、2歳児39人、3歳児〜5歳児各50人の定員としており、現ひまわり保育園舎には病児病後児保育が対応できる子育て支援センターを開設する。

50歳移住者と元総務課長が出馬表明

栄村村議選 20日告示・25日投票 秋山地区でさらに動き、超過1の激戦か

 任期満了(5月20日)に伴う栄村議選は4月20日告示、25日投票。これまでに連続5期在職で2期8年議長職を務める福原和人氏(59、小赤沢)は引退を決め、その後継に新人・山上宏晃氏(50、小赤沢)が出馬する。すでに福原氏やその後援会関係者と秋山地区を巡っており、今後全村を廻る。一方、西部地区から元村総務課長の保坂眞一氏(67、泉平)が出馬を決め、選挙戦に向け準備を進めている。さらに秋山地区で女性候補が出馬見込みだ。また共産党委員会は候補者を一本化する方針で5期・鈴木敏彦氏(74、青倉)が引退。現職引退2人、新人3人出馬で選挙戦になる見込み。人口減少が進み地域の有権者が減るなか、すべての候補が全村に指示を広げられるかが大きな課題となる。

 『70・2歳』。今期の栄村議員の平均年齢。最も若いのは59歳の福原議長だった。その福原議長の後継は50歳。人口減少が進む村にとって「若い世代の意見を反映する議員がいて欲しい」という声は多い。50歳の出馬が若き候補出馬の呼び水になるかに関心が集まる。秋山地区からは現職で5期の相澤博文氏(73、和山)と新人2人が出馬予定。新型コロナで主産業だった観光が落ち込み、年々高齢化が進む秋山地区から3人候補が出る状況となる。

 一方、栄村を含む共産党・長野県北部委員会は公認候補一本化の方針を固め、現職1期・齋藤康夫氏(71、原向)が出馬する。昨春の村長選時の補欠選挙で無投票で再選した5期鈴木敏彦氏は引退。公認候補一本化は村内の党員減少や高齢化などが要因とみられるが、「4年後の次の村議選では若手を出したい」という動きもあり、選挙戦になった場合の得票数が注目される。

 山上宏晃氏(やまかみ・ひろあき)=1970年4月20日、長野市生まれ。長野西高、早稲田大政治経済学部卒。長野市での学習塾開設、東京・足立区NPO活動支援センター勤務など経て09年に移住。北信生コン勤務など経て株式会社ちとせ栄村を13年に設立。栄村小赤沢、50歳。

 保坂眞一氏(ほさか・しんいち)=1953年11月17日生まれ。北信中、下高井農林高農業科卒。1972年に栄村役場入庁。庁舎建設室長、住民福祉課長、議会事務局長など経て2009年総務課長。2012年定年退職。専業農家に。泉平農業改善組合副組合長。栄村泉平、67歳。

2021年3月13日(土)

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昨年8月30日結成の30キロ圏UPZ議員研究会。十日町市議も参加(見附市で)

「住民投票もある」、再稼働賛否で

関口市長 原発問題、住民意見どう集約、試される自治体

 再稼働論議の行方に関心が集まる柏崎刈羽原発は、新潟県・花角知事が『三つの検証』をその前提にし、昨年9月には「検証継続」とする検証委員会の調査結果が報告され、今後はその検証結果を総合的に判断する総括検証委員会で方針が知事に示され、それを基に再稼働論議に入る予定だ。その再稼働の是非の判断表明は「県・柏崎市・刈羽村」の3団体だけが発言権を有する。このため花角知事は立地自治体以外の県内自治体の意見を聞く方針を示しており、UPZ圏に入る十日町市、さらに津南町も意見を求められる立場にある。十日町市議会本会議の9日、一般質問で太田祐子氏と安保寿隆氏は「再稼働の是非の市民の声をどう確認するのか」など、市行政の取り組み方針をただした。この中で関口市長は「タウンミーティングなどいろいろな方法があるが、十日町市は伝家の宝刀の住民投票を条例化している」として、直接市民意見を聞く住民投票も視野に入れていることを明らかにした。ただ一方で、「イエス、ノーの二者択一。まさに伝家の宝刀」と、直接的に市民に判断を迫る手法には慎重な姿勢も見せている。

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 太田祐子氏は、柏崎刈羽原発から30㌔圏の議員で作るUPZ議員研究会の副会長。「避難準備区域の自治体は原発に対し実効性ある発言権を持っていない。市民の声をしっかり届けるためにも再稼働における事前了解権を明記した安全協定締結が必要」と、議員研究会では新協定の策定を進めている。これに対し関口市長は「しっかり協議して県知事が最終的にイエスかノーを判断する。知事が正しい判断をされるべく市長として市民の意見をしっかり得て、これを基に知事に対して十日町の意見はこうですよと申し入れるのが最大の責務と考えている」と、取り組みには理解を示しながらも、従来からの「再稼働の同意は県と原発立地自治体」の県方針を支持しており、UPZ圏自治体の事前了解権には積極姿勢は示していない。

 一方、安保寿隆氏は花角知事の「三つの検証」を取り上げ、知事の「立地自治体以外の意見も聞く」を、十日町市は市民意見をどういう形で聞き集約するのか問うた。

 安保氏は「30㌔圏自治体は原発事故時の避難計画策定の義務を負わされている。それなら再稼働の是非を表明するのは当然であり、むしろ権利がある。堂々と主張する立場にある。30㌔圏は被害が出た場合、何の根拠もない。風向きで被害がどこに行くのかも分からない。30㌔圏にとどまらず、県の責任として県は広く県民の声を聞くべきである。県がやらないなら、市独自でも市民の声を聞くことが必要ではないか」と迫った。

 これに対して、関口市長から出たのが『伝家の宝刀・住民投票』。合併後の「まちづくり条例」の中で『住民投票』を規定しており、条例制定でいつでも実施できる状態にある。関口市長は「市長の意見はまさに市民の意見であり、その上で発表すべきであると判断している。判断する機会が来たら、柏崎市・刈羽村以外の自治体にも知事は意見を聞くと言っている。その時にどういう意見を述べるかであり、その時に市長にある人の最も大事な仕事になる」と見解。さらに「市民意見の集約をどのようにするか。柏崎市は市民アンケートを実施している。十日町市の伝家の宝刀に住民投票がある。ただこれはイエスかノーの二者択一の判断を求める内容。まさに伝家の宝刀。タウンミーティングなどさまざまな方法がある」としている。

 住民投票は、「賛成・反対」の二者択一で結論は明確だが、原発再稼働問題で市民の意見集約に適するかどうか意見が分かれるだろうが、これも「改選後の市長の重要な仕事」になる。

 来年6月9日が花角知事の任期満了。知事選は5月に予定され、スケジュールから年内には「県内自治体の意見集約」が行われるものと見られる。十日町市、さらには津南町の住民意見の集約方法に関心が集まる。

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全日本リコーダーコンテストの録音を行い、保護者らと記念撮影に収まる貝野小の児童たち

閉校への思い、リコーダーで

 閉校する母校への思いを胸に演奏—。今年度で147年の歴史に幕を閉じ、新年度から田沢小に統合する貝野小(松澤ゆりか校長、児童27人)のリコーダー部が、全日本リコーダーコンテストに向けた最後の演奏をこのほど越後妻有文化ホール・段十ろうで行い、録音した。児童たちは「大好きな貝野小を思い浮かべながら演奏しました」と思いいっぱいの演奏をホールに響かせた。

 新型コロナの影響で、今年のリコーダーコンテストは県大会、全国大会ともに演奏発表は中止。録音審査となったなか、県内で最も伝統がある貝野小は、昨年12月の県大会で金賞を受賞し、通算32回目の全国大会出場を決めた。全国大会の録音審査は28日に行われ、発表される。

 今年の同部メンバーは、希望制で集まった4〜6年生9人。楽しむ気持ちと心をひとつにと部の愛称を「ニコリコ」と決め、春から演奏曲「バレエ組曲『くるみ割り人形』より」の練習に取り組んできた。その結果、同校最後の年に目標の全国出場を決め、24日の卒業式に花を添え、翌25日に開く閉校式で最後の演奏を披露する。

 越後妻有文化ホールでの録音には保護者も会場で見守った。中には、同校リコーダー部の一員として活躍した人もおり、感慨深そうに目頭を押さえる姿も。同校最後の卒業生、山田眞白さん(6年)は「思い出がいっぱい詰まった学校を思い浮かべ、最後なので楽しく演奏しました。全国大会でいい結果が残せたらうれしいです」と話し、新年度から田沢小に通学する栁穂乃佳さん(5年)は「いい思い出になればと演奏しました。貝野小がなくなるのは寂しけど、田沢小にリコーダー部があったら入りたいです」と話した。

 指揮者で顧問の佐藤康子教諭は「最後の録音演奏ということで緊張もあったでしょうが、楽しさが伝わってくる、ベストを出せた演奏だったと思います」と称え、松澤校長は「コンテストでは貝野小最後の演奏会となり、児童も保護者も思いはひとしおだったでしょう。リコーダー部34年間の歴史が詰まったような演奏で、感動しました」と話した。

 メンバーは次の通り。

 ▼6年=南雲柚紀、小川史桜、中島暖仁、山田眞白▼5年=南雲由鶴、栁穂乃佳▼4年=栁龍一、南雲璃萌、南雲菜乃▼顧問・指導=佐藤康子、澤田諒子、金澤静香

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燃えるゴミの処分で十日町市への委託協議が継続となった津南地域衛生施設組合(9日)

熱分解、「一般ゴミ処理も可能」

津南地域衛生施設組合 環境省「市町村の問い合わせ増えている」

 施設設置から29年が経過している津南町衛生施設組合(管理者・桑原津南町長)のゴミ処理施設。老朽化で燃えるゴミ処理の十日町市委託協議が続くなか、プラスチックゴミ処分が可能な「熱分解」を使った一般ゴミ処理の民間提案が急浮上。町3月議会一般質問で取り上げられたが、桑原町長は「他自治体に実証例がない。県、環境省の知見を借りたい。現時点では先進的に進めるレベルにないと判断している」と消極姿勢。だが一方、環境省では「熱分解の法基準を守っていれば一般ゴミ処理も可能」とする。新しいゴミ処理方法の提案にどう向き合うかに注目が集まっている。

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 環境省の環境再生・資源循環局廃棄物適正処理推進係は『地方自治体の一般ゴミ処理に熱分解施設を使用するのは可能か』の取材に対し、「廃棄物処理法の基準を守っていれば、熱分解での一般ゴミ処理も可能」とする。最近は「熱分解に対する市町村の問合せが増えている」とも。併せて「処理施設の大きさ、処理するものの性質などは各自治体での判断による」としている。

 同組合に導入提案しているASK商会(本社・相模原市)の処理システムは「環境省から熱分解施設だと位置づけられるとの見解を頂いている」(荒木國臣会長)とする。同社は装置の無償提供を約束。ただ豪雪地であるため「装置を納める土地と建屋だけはお願いしたい。失敗となれば機器は引き取る」としている。

一方、ゴミ処理施設の新設は市町村の場合、都道府県への届け出制。基本計画を作り、処理能力や環境影響などのデータを提出し県が受理後に住民説明を行い、地元同意を得てからの設置となる。ただ、一般ゴミ処理に熱分解システム利用は自治体での導入事例がないため「データの取りようがない」のが実情で、課題は多い。

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 同衛生施設組合のゴミ処理施設は29年前の平成4年に稼働。老朽化が進みむなか、燃えるゴミ処理は「委託」、「大規模改修」、「新築」の三択から検討。そのうち費用がもっとも抑えられる見込みだった「十日町市へ委託」を2014(平成26年)から検討。桑原町長は委託について「令和2年度中に方針を出す」としていたが、先月22日の同組合定例議会で「プラゴミ処理に精査の時間が必要」を理由に協議継続を表明している。

協議継続は、現在は同組合で回収・焼却しているプラゴミのうち、十日町市で処理できないものは近隣業者に委託処理を検討していたが、想定業者では対応できないことが分かり「別の町外業者に処理費用など試算しているが、遠距離でもあり配送料などコストがかかり精査がいるのが分かった」(同組合・小島孝之事務局長)のが要因。また十日町市では処理できないプラゴミ量を調査したが「当初想定より多く、収集回数を増やす必要があると分かった。これもコストアップ要因になる」(同)。十日町市委託の場合でも、一般ゴミ処理に大きなコストがかかる試算となったことを説明する。

 十日町市への委託協議は、決定までの期限が定められてはいない。桑原町長は「協議期限は特に期間を区切ってというのはない。引き続き検討し、特にその他プラスチックの処理について勉強させて頂き、出せる時は早めに結論を出したいと思っている」と話している。

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 ASK商会の熱分解システム「有機物減容再生セラミック製造装置ERCM」=食品加工残渣、下水汚泥、農業用マルチなど廃プラスチック類にも対応。アルミホイルなど金属類、陶磁器、ガラス類などの不燃物は不可。熱分解処理中のダイオキシン類などの発生は少ない。最終的に出るセラミック粉末は同商会が引き取り建築資材などにリサイクル。最終処分場利用はない。

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東日本大震災10年で東北に向かい黙とうする子どもたちら(7日、旧外丸小で)

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震災10年、防災誓う

笹沢少年消防クラブ 外丸地区にキャンドル灯す

 新潟長野県境地震の発生から10年となった3月12日を前に、津南町の笹沢少年消防クラブ(桑原光輝リーダー、43人)が7日夕、外丸地区の旧小学校校庭と国道253号3㌔余を約8百個のキャンドルを灯し、これまでにない震災の記憶を忘れず今後に活かすことを誓った。当日は小学生から高校生までのメンバー、さらに保護者や地元消防団ら50人余が協力しキャンドル設置。10年前に震度6弱が襲い大きな被害を受けた信濃川左岸を照らした。

 震災を経て「幼いうちから防災意識を高めよう」と県境地震翌年に発足の同クラブ。外丸地区自主防災訓練参加、新型コロナウイルス感染症対策講座を行うなど積極活動。同地区住民で指導者で現役消防士の涌井稔章さん(53)は旧外丸小に集まった参加者に「東日本大震災の翌日に発生した県境地震。宿直で自宅にはおらず、家には妻や幼い子たちら、いわゆる災害弱者しかいなかった。でも近所の人が助けてくれた。地震前から地区で防災訓練を続けていたおかげ。感謝している」と語り、「先日も東日本大震災の余震があった。まだ地震は続いている。コロナもあるなかで10年目。今もう一度、人と人との繋がりの大切さを認識してほしい」と呼びかけた。

 キャンドル点灯後、大きな被害を受けた東北地方の方角に向かい、参加者全員で1分間の黙とうで祈りを捧げた。桑原リーダー(津南小6)は「地震の記憶はありませんが、大変だったと思います。外丸は土砂崩れが起こりやすい地形。もし災害が起こったとしてもみんなで協力し助け合いたい」と想いを話した。

災10年の節目に旧外丸小校庭や国道を800個のキャンドルで彩った(7日)

2021年3月6日(土)

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新型コロナ禍で、マスク姿で並んだ十日町中の卒業生(2日、同校で)

 「諦めることなく未来に向かって突き進んでいきます」—。十日町市の中学各校で2日、卒業式が開かれ、10校424人(まつのやま学園は11日)の卒業生たちは、コロナ禍のなか感謝と希望を胸に未来への一歩を踏み出した。各校とも全員がマスクを着用し来賓を制限するなど新型コロナウイルス感染対策に取り組んで開いた。ふれあいの丘支援学校中学部(卒業生9人)は19日に開く。

 このうち十日町中(川崎正男校長)では74人の卒業生が川崎校長から卒業証書を受けた。川崎校長は「卒業証書は単なる証書ではなく、一歩一歩確かに成長してきた証。『知行合一』の言葉を胸に持続社会の作り手となるよう期待している」とはなむけの言葉を贈った。

 送辞で在校生の瀧澤京(みやこ)さんが「十中魂を忘れず、新たな世界で羽ばたいて下さい」と呼びかけ、これを受け卒業生を代表し佐野鈴太(りんた)くんが「コロナ禍の中で工夫して行事を進めてきたことが力となった。うまくいかないことがあっても諦めず突き進んでいきたい」と答辞を述べた。

 式典後、卒業生たちは「旅立ちの日に…」を記念合唱。会場から温かな拍手を受けていた。

新型コロナで「最大の経験」 津南中54人卒業

学び舎を後にする54人の中学生(2日)

 新たな一歩を踏み出した。津南中学(関谷郷志校長、144人)の第52回卒業式は2日に開催。今期卒業生54人(男27、女27)は新型コロナウイルス感染拡大予防を踏まえ来賓は桑原町長と同窓会長、PTA役員の5人に絞り実施。卒業生全員はマウスシールド着用で式典に臨み、卒業証書を受け取った。旅立ちの言葉を述べた鈴木未羽さんは新型コロナにより突然終わった2年生生活、最高学年となった今期は多くの大会や行事が中止や縮小になったことを振り返り「仲間にも会えず厳しい生活を強いられました。部活で公式の舞台に立つことができず、3年間で一番悔しく残念でした」とし、それでも「コロナという逆境のなか、体育祭など様々な行事を盛り上げたのは私たちにとって最大の経験です」と前例のない事態でも常に前を向く大切さを得たことを語った。

 教育目標『自主 自律 敬愛』を掲げる同校。関谷校長は新型コロナ禍を踏まえながら「予測困難な時代のなか、個の力、チームの力で解決するには思考力・判断力・表現力を磨く必要がある。この3つの力を磨きながら成長を願う。そしていずれは津南の力になってほしい」と激励。一方、桑原町長は「私達は生きていくなか想定外をどう生きるか試されているように思う」とゆっくりした口調で語り「大人はつい経験値や成功体験を口にする。でも、なんでかな、これでいいのかなと常に疑問を持ち、自分で考え学ぶことがこれからの新しい時代を生きる力となる。明るく元気に一歩踏み出して」と時代を担う若者たちに期待した。

十高の誇りと希望を胸に巣立つ卒業生(2日、十日町高校で)

伝統を胸に夢に向かう 十日町高校卒業式

 新たな一歩を踏み出す県立高校の卒業式。市内では支援学校、分校、定時制を含む6校から501人が巣立つ。

 このうち十日町高校(森川幸彦校長)では2日、第73回卒業証書授与式を行い、卒業生232人が保護者らの拍手を受けて入場、代表の村山知佳さんが証書を受け取った。森川校長は「卒業おめでとう。桜の満開は一刻だが、桜は次の開花に向け地道に怠りなく力を蓄える。皆さんも次の開花に向けて精進して下さい。十高での学びに誇りを持ち、さらに学び続ける気概を持ってほしい」と激励した。

 前生徒会長の高橋健一君は「私たちはそれぞれの進路に向かい羽ばたく。支えてくれている人々への感謝を忘れず、伝統ある十高の卒業生として夢に向かいます」と決意を述べた。

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諦めず未来に、十日町の中学生424人が卒業

旅立ちの春

クラスの代表者が卒業証書を受け取った(2日、十日町総合高校で)

感謝を忘れず地域貢献を 十日町総合高校卒業式

 十日町総合高校(中村剛校長)の卒業式が2日、同校体育館で挙行され、170人が学び舎をあとにした。今年の卒業式は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、昨年と同様、参加を卒業生と保護者、職員のみに限定し時間短縮して行った。

 中村校長は式辞で「思い遣りの心とチャレンジ精神を持ち、社会人として地域に貢献できる人になってほしい」と言葉を贈った。卒業生を代表して南雲和也くんは答辞で「支えてくれる人がいたから充実した3年間を送ることができた。感謝の気持ちを忘れずに、これから先困難に当たっても、高校生活で学んだことを思い出しながら進んで行きたい」と、これからの未来に目を輝かせていた。

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様々な地域課題についてディスカッションが行われた

雪下ろし不安、高齢者見守りも

 妻有地域の社会福祉法人と県、市、町の行政で構成する妻有地域包括ケア研究会(松村実会長)では先月28日、水沢地区で昨年9月に実施した16歳以上の住民アンケート結果から見えてきた課題について話し合う「地域共生社会づくりフォーラム」をクロステンで行った。

 同研究会では取り組みの一環として「地域共生社会づくりモデル事業」を進めており、水沢地区振興会の協力を得て実践したものでアンケートは4068枚配布して回収率は63・47%。「地区の住み心地」「地区に住み続けたいか」「将来は他に移りたい理由」など設問は7問。

 そのうち「日常生活で不安・困っていること」の問いでは、雪下ろしなど除雪が41・6%、医療体制の不便が22・3%、買い物の不便が20・9%などで、「保健・福祉について特に重要と思うもの」の問いでは、一人暮らしの高齢者などを日常的に見守る体制の充実が40・6%、施設入所サービスの充実が29・2%、寝たきりや認知症予防の取り組みの充実が20・1%などという結果だった。

 その結果を踏まえ、地域づくりディスカッションでは地区内の妻有福祉会・田中保雄常務理事は「福祉の充実は低いという結果。他の分野や地域との繋がりが必要で、それが私たちの抱える障がい者の自立など課題解決に道筋を付ける」、地区振興会の川田一幸会長は「多数の意見を熟読して実態を把握し、どうすれば住みよい地区になるか、課題解決の協力体制を作っていかなくてはならい」、テクノエイド協会の大橋謙策理事長は「国は地域課題解決を行政と住民が協働してやってほしいと言っている。行政と住民の繋ぎ役に社会福祉協議会を加えた実践を水沢でやってみたい」と話した。

 松村会長は「フォーラム前の話し合いの中で、地区内の事業所と社会福祉法人の協力で『農・福連携』の現実味あるアイデアも出てきた。それぞれが縦割りではなく、横と繋がることにエネルギーを持って進めなくてはならない」と強調した。

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土塁など大規模土木工事も

今井城 柱跡確認、「門があった可能性も」

 信越国境にある山城の津南町「今井城」。6年前から範囲確認調査が続いているが、今年は建物などがあったと想定される「二の郭」を調査。現地説明会をこのほど実施。14世紀の南北朝時代や戦国時代の遺物などは見つからなかったが、土を深く掘り一番下の底地を出し土層を確認。赤土と黒土部分を調べると人為的に手を入れ現状の形に地面整備した痕跡があるとみられ、町教委・佐藤信之文化財専門員は「土塁の体積状況を確認すると、現在の平らな箇所は掘り下げ平地にし、その時出た土を積み上げ高い土塁を作ったようだ。重機もない時代、守りやすくするため高低差を出すために大きな土木工事をしているのがわかってきている」などと状況を説明した。。

 深く掘り下げられた空堀りなど戦国期の様相を色濃く残す山城の貴重性が認められ、7年前に県指定史跡になった今井城。その後、継続し津南町教育委員会で範囲確認調査に入っている。伝承では平安時代末期の木曽義仲の部下である今井兼平の築城と伝わる。だが調査では15世紀の陶磁器片は出土したが、源平時代に関わる出土物は出ていない。一方で今期調査では、二の郭の入口と思われる箇所に、柱跡らしき部分を確認。佐藤専門員は「二の郭に入る敵を防ぐための門があった可能性がある。来年も調査を継続し、今井城の情報を出せるようにしていきたい」と話している。

大規模な土木工事が行われたとみられる今井城の調査結果を説明した

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大規模に崩落した中条川。右がトマトの国(2011年3月13日)

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震度6強で全壊した青倉公民館(2011年3月12日午前10時頃)

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地震発生後、役場庁舎に非難する村民(2011年3月12日午後6時半頃)

震災から10年、集落維持課題

長野北部地震の栄村 12日、震災復興メッセージを

 東日本大震災の翌日、2011年3月12日午前3時59分に発生した長野県北部地震。住宅全半壊は十日町市224、栄村202棟、津南町53棟の、これまでになかった大地震から10年。最も被害が大きかった震度6強の大地震が襲った栄村。震災発生の3・12に合わせ宮川幹雄村長が同日午前9時、震災復興メッセージ動画(4分余)を村公式ホームページで公開。さらに地震2年後に発刊の『震災復興記念誌・絆』からの時を埋める、村の復旧・復興の取り組みなど写真を中心に収録した20㌻余の小冊子『10年のあゆみ』を発刊。同察しも村ホームページで公開する。

 民家202棟が全半壊、秋山地区を除く804 世帯2042人が避難を余儀なくされた栄村。直接の死者はなかったが震災関連死3人を認定。震災を契機に村を離れる家族も出て人口減少は加速。震災直前の2011年3月人口は2331人・929世帯(高齢化率44・9%)。今年2021年3月1日付人口は1735人・802世帯(同52・7%)。この10年で6百人余の人口が減った。国立社会保障・人口問題研究所の推計では、19年後の2000年の栄村予測人口は『1069人』。対する村人口ビジョンでは同年の目標人口は『1400人』を掲げる。人口減少対策は待ったなしの状況。

 一方、震災後に国県補助を受け整備した村有施設も多い。その中で震災2年後、住み慣れた地で暮らすために建設した震災復興住宅。被災住民がコミュニティに復帰できるようまとめての団地化はせず、8集落に計18棟31戸整備。入居者の死去や転居もあるなか、現在は青倉地内の1戸が空いている。建設時から「将来は若者定住にも活用」と掲げており、20年先を見据えた人口減対策や集落維持に復興住宅が活用できるかは今後の課題になっている。

 昨年5月就任の宮川幹雄村長。村内営農組織への支援体制を整えるため、新年度から相談窓口となる農政課を設置する機構改革を3月議会で提案。集落営農組織の活性化で、地域の維持を図る方法を模索する。新型コロナ禍で地域活動減退や経済の冷え込みもあるが、宮川村長は前例のない感染症拡大のなか、日本の原風景が残る豪雪地に光が当たる可能性を感じている。「震災10年、あの被災からの復旧、よくここまで来たなという感覚。地震前から進んでいた人口減少のなかでの新型コロナ禍。これからも東京一極集中でいいのか、里山はなくなっていいのか。国、地域住民もまた友に考えないといけない。人間として日本昔話のような穏やかな世界がある、この地域で暮らすことがいま一番望まれることではないか」と話している。

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 3月12日午後4時半からは「栄村復興灯明祭」を森宮野原駅付近で行う。森商工振興会、元村復興支援機構・結いのメンバーらで作る実行委員会形式で毎年行って来たが、今回で「今の形では最後にしよう」と決めている。節目の10年は灯明の願いを「復興の灯」から「希望の灯」に変え、その一環で栄小学校(日台智子校長、46人)児童が『自然を大切にしている栄村』などのメッセージや絵を描いた特製灯明を置く。さらに新型コロナ禍で人が集まっての斉唱はできないため、児童が歌う『ふるさと』と震災復興ソング『みんなの栄村』収録音声を会場で流す。点火は午後5時から。NHK始め各局で中継される見込みだ。

 なお毎年、3・12に合わせ震災関連学習を続けている栄小学校では、震災時に同校勤務の大槻充教諭(現・辰野東小)をリモートで繋ぎ講話を実施。大槻教諭は『みんなの栄村』の作詞作曲に尽力。震災当時の状況など語って貰い、児童たちも大槻教諭に今の栄小を姿を見せるため、同曲を披露する予定だ。