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シリーズ連載

明日へ

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寛ぐ佐藤正雄さんとユキさん。愛犬ストックも一緒(30日、松之山で)

95歳、93歳夫婦、現役米づくり

松之山・天水越 佐藤正雄さん、ユキさん、今も1.5ヘクタールを

 2年前まで2ヘクタールの米づくりを行い、今季も1・5ヘクタールを作る。来年1月16日に96歳になる松之山・天水島の佐藤正雄さん、2歳違いの93歳の妻・ユキさんと、まさに二人三脚、人生を歩んでいる。「鍬よりトラクターの方が楽だが、今の機械は自分でなおせなくなっている。まあ、仕方ないかぁ」。収穫の30キロ米袋を持ち上げ、積み上げる元気な佐藤さんだ。

 3反(30アール)の米づくりから始まり、2年前まで2・3ヘクタールの米づくりを行い、いまも1・5ヘクタールを95歳の正雄さん、93歳のユキさんと、まさに二人三脚での米づくり。「子どもらが来ても、じゃまだけだなぁ。それでも、俺が作った米を取りに来るんだ。時々、孫が手伝いに来るがなぁ」。平成12年に家を建て替えた。「川崎の親方から材料を入れて、自分でできる事はやった。基礎の鉄筋も自分でやった」、「農業の機械も前は自分で直したが、最近のはコンピューターかなんかで、故障したらどうしようもない。まあ、仕方ないなぁ」。

(詳細は2022年12月3日号をご覧ください)

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学生起業で「合同会社森の三方よし」を立ち上げた小西さん、藤野さん、鈴木さん(左から、先月29日)

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大学生3人起業、合同会社「森の三方よし」

津南中等卒業生 地元に本社、森林保全で「スギアロマ」商品化

 「新たな森林サイクルを生み出し、故郷に貢献したい」。10代の大学生女性3人が、学生起業した。『合同会社森の三方よし』。登記地は3人の母校がある津南町に置いた。共同代表は、藤野美咲さん(18、慶応義塾大総合政策学部1、津南町出身)、小西愛咲さん(19、筑波大医学群医学類1、十日町市出身)、鈴木慧美さん(東北大理学部生物学科1、同)。県立津南中等教育学校の探究学習『津南 妻有学』でチームを組んだ3人だ。第一弾事業にスギの葉を使ったアロマオイルを生産、津南町のふるさと納税返礼品にしようと動いている。学生起業者3人が、一歩踏み出した。

 『森よし、私たちよし、ふるさとよし』。この理念がスタートライン。町内の杉林が多い風景に違和感を覚えたのが始まり。使い時を迎えた杉が使われずそのまま残り、花粉症の原因にもなっている状況を知る。そこで使い時を迎えた杉を伐採しアロマオイルや学校の備品を作り、代わりに広葉樹を植樹。植樹は地元小学生に協力してもらい森に愛着を持つ契機にし将来の広葉樹活用に繋げる森林サイクルを考案。広葉樹植樹による景観整備、さらに街中でのクマ出没も減らせると考えた。

 近江商人の活動理念『買い手よし、売り手よし、世間よし』をイメージし、探究学習チーム名『森の三方よし』が生まれた。

「森の三方よし」が作ったスギアロマオイル試作品。町ふるさと納税返礼品入りをめざす

(詳細は2022年11月19日号をご覧ください)

三方よし
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十日町高校定時制4年生の藤木さん

「生きていることが偉い」

藤木 優月さん 夢に向かい歩む

 「自分に、死なないでいてくれてありがとうと言ってあげたいです」。 藤木優月さん(19)、県立十日町高校定時制4年生。夏休み唯一の宿題だった作文に、これまでの自分の歩みを綴った。その原稿を9月の「新潟県高等学校定時制通信制生徒生活体験発表会」上中越地区大会で発表し優勝。10月の県大会に出場した。「全国大会出場は叶わなかったけど、出場できたことが嬉しかった、良い経験になりました」。

 藤木さんは『いじめサバイバー』だ。小中学校時代は同級生から、「ブス、キモイ、汚い。日常的に言われてました。挨拶みたいに」。学校が苦手になり、団体行動が怖くなった。小学時代、担任に相談すると「あなたがもう少し笑えば友だちができるんじゃないの」この言葉に「大人は信じられないと思いました。それにその言葉で自分が悪いからいじめられるんだと余計に苦しくなりました」。

(詳細は2022年11月12日号をご覧ください)

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旧八箇小体育館で体操教室を開く若山さん

体操活動、「妻有に灯し続ける」

指導者・若山 秀樹さん 母校十高が廃部、器材譲渡、今月から旧八箇小で

 体操競技の火を妻有地域から消したくないと、母校の十日町高・体操部が今年度で廃部するのに伴い、古くなった体操器具を譲り受け、旧八箇小体育館を活用して今月下旬から小中学生を中心にした体操教室を開く。参加者を募集しているのは若山英樹さん(44、南魚・北辰小教諭、十日町市新町新田)。「体操の技はどんなスポーツにも有効な能力です。できなかった技ができた時のうれしさは、体操ならではのものです。ぜひ体験してほしい」と参加を呼びかけている。

 会場の体育館には十日町高で使われていたマットや鉄棒、あん馬、平行棒、平均台、ミニトランポリンなど体操競技に必要な器具が並ぶ。本格的な練習が可能だ。「マットでは幼少期の遊びを通した運動ができるし、中高生らの競技練習も可能です。体操の拠点にしていきたい」と話す。

(詳細は2022年10月15日号をご覧ください)

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電子書籍で写真集「棚田と森」を発刊した佐藤明彦さん

棚田に魅せられ、電子書籍で写真集

佐藤 明彦さん・松之山

 「一瞬を狙うので、無駄は多いよね、人からはバカだ、と言われるよ」。松之山に生まれ暮らす、アマチュアカメラマンの佐藤明彦さん(78、松之山)。先月末に電子書籍で写真集『棚田と森:雪国の原風景』(22世紀アート発行)を自費出版し、大手通販サイト・アマゾンでのネット販売を始めた。自身3冊目の写真集であり、電子書籍は初めて。「いまは電子書籍の時代。人と自然が共生する、この地に暮らす住民が作り出した棚田の魅力をより広く知ってもらうことに繋がれば」と願っている。

 佐藤さんは松之山町役場勤務時から趣味でカメラをはじめ、定年退職後は棚田や雪国風景など精力的に撮影。写真集第1集『松代・松之山の原風景 棚田』(2005)、第2集『雪国の原風景 棚田と森』(2009)を出版。そして今回の最新作。棚田愛は深い。

(詳細は2022年10月8日号をご覧ください)

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記念彫刻展を開く藤巻秀正さん

「自然にもっと目を向けて」

藤巻 秀正さん 文科大臣賞の85歳彫刻家、5日から受賞記念展

 ライフワークとなった自然と人間の共生をテーマに自然への讃歌を謳う『森シリーズ』は、思わぬことから生まれた。「十日町中で教壇に立っていた時だ。40代後半だと思う。あの頃、生徒の早弁(持参した弁当を昼食時間前に食べる)がまかり通っていて、美術の時間になっても数人の男子が来ない。教室に行ってみると、思っていた通り早弁。叱りつけたが怒りが収まらず、腹いせに学校の玄関前にあったナラの木の小枝を折ったんだ。葉っぱをみているうち、『この葉に人物を付けたら面白そうだ』と思った」。すぐに制作に取り掛かった。次から次にアイデアが浮かび、それらが一連の森シリーズにつながった。「いやあ、早弁の生徒がいたからできたシリーズ。生徒に感謝しているよ」。当時のクラスとは同級会などで今も交流が続いている。

(詳細は2022年10月1日号をご覧ください)

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段十ろうで写真展を開く熊木さん

私が見た妻有、写真で表現

熊木 理さん 十日町振興局在任1年、13日から段十ろう

 「住民の方が、自分たちの暮らす地がちょっと見方が変わるきっかけになれば」。今月13〜16日、越後妻有文化ホール段十ろうの雁木ギャラリーで写真展『妻有-In short』を開く、アマチュア写真家の熊木理さん(43、南魚沼振興局職員、新潟市出身)は笑顔をみせる。

 東北大学大学院で進化生物学を学ぶなか、2004年から写真撮影を始めた熊木さん。修了後故郷に戻り県職員に。実際に自分が暮らす付近の風景や植物、そこに暮らす住民の写真撮影を継続。2017年は新潟日報写真コンテストで最優秀賞受賞、さらに今年1月は、妻有地域の星峠の情景を撮った写真が新潟フジカラーフォトグランプリで最高賞となるなど、評価を高めている。

(詳細は2022年10月1日号をご覧ください)

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ジャンルを問わず描く尾身さん

「描く」に支えられて

引きこもり脱した 尾身 多恵子さん

 「物心ついた時から絵を描いていました」。漫画風なイラストから似顔絵、風景画までジャンルを問わず気の向くままに水彩色鉛筆を握る。この夏は同時進行で4つの絵と向き合っている。「じっくり、ゆっくり描いています」。地域のスーパーのレジ係として働いている。職場でも得意なイラストで「商品紹介のポップも楽しんで描いています」と微笑む尾身多恵子さん(52、十日町市)。

 尾身さんは21歳から34歳までの13年間を引きこもり状態で過ごした。その間も「体調が悪くても描けば不思議と楽になる」と絵に支えられた。紙があれば、「手が勝手に動きます。思うままに描く、そうすることでしか感情を表現できなかった。悲しかったし、孤独でした」。どんな時も描くことで自らを表現し続けている。

(詳細は2022年8月20日号をご覧ください)

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家族の猫たちも出迎えてくれる『やまねこ工房』。「自分たちのライフスタイルを第一に、です」と山本さん(7日、十日町市船坂で)

ストレスフリーの時間、この地で

​やまねこ工房

 「ここには何もないけど、ストレスフリーの場です。大切なものがいっぱいあります」。大学院では「知的財産」分野に取り組み、東京で業務を続ける中で「暮らしの場を探そう」と全国をリサーチした。その条件に上げたのが『雪』。「育った秋田も雪が降り、雪国生活が私のベースにあります。なので先ず雪、そして古民家でした」。新潟県に絞り込み、雪となれば十日町となり、空き家情報を集め、2012年10月、市内二ッ屋温泉に近い船坂地区の古民家を求め移住。第4回大地の芸術祭の年で、閉幕後の10月に移住し、この地が「大地の芸術祭の地」であることを知る。晋吾さんはX線検査機など精密機器の開発会社で知的財産部門を担当、長岡市まで通勤している。しのぶさんは東京時代からの知財業務をテレワークで続ける。

(詳細は2022年8月13日号をご覧ください)

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重機オペレーターで解体業に励む村山さん

家屋解体、重機オペでカッコよく

勇希工業・村山穂野花さん

 バキバキ、ドサッバサッ。大きな爪やバケットを付けた重機が壁を壊し、柱を抜き取る。まるで自分の腕のように動き、近隣に影響を与えることなく片付けていく。家屋解体の現場だ。

 昨年4月から解体業者の勇希工業(遠田佑太社長、十日町市川治)に就職、現場で働く村山穂野花さん(25)。ことし3月からは免許取得後、小型の重機に乗り、解体作業に取り組んでいる。「小型重機なのでまだ小屋の撤去くらいですが、8月には大型重機の免許を取って、家屋の解体に取り組みます。重機オペレーターとして先輩のようにカッコよくやっていきますよ」。

(詳細は2022年7月16日号をご覧ください)

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日本一周をめざす上田さん(5日、津南町十二ノ木)

​母国を知るため日本一周の旅

相棒は人力車、上田樹生さん

 国道沿いの歩道を歩く人と…「んっ?」、あれは何を曳いているのか。じっと見ても、人力車だと分かるまで少し時間がかかった。曇天の空、じめっとした空気が体にまとわりつく。その人は上田樹生(しゅう)さん(22)。「和歌山から人力車を曳いてここまで来ました。今日は栄村から十日町市まで歩くつもりです」、真っ黒に日焼けした顔で笑う。

 和歌山市の自宅を出たのは先月10日。奈良、京都、志賀、福井と歩き、石川からは日本海側を富山、糸魚川、上越から妙高高原を越え長野に入り、今月5日、津南町にその姿があった。「1年かけて47都道府県を歩きます」。

(詳細は2022年7月9日号をご覧ください)

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集大成のインハイ相撲競技に出場する関真成選手

医師めざす高校生力士、全国へ

今月26日インターハイ 県立津南中等教育学校6年・関真成選手

 「相撲に取り組んで来た9年間の集大成です。高校最後のインターハイでは日々の積み重ねを出すため集中し、一つひとつ勝ち進みたい」。先月4日、上越・謙信公武道館で開いた第75回県高校総合体育大会相撲競技で無差別級優勝、県トップとして今月26日から始まるインハイ相撲競技に出場する津南中等教育学校6学年・関真成さん(17)。先月26日の第77回国体相撲競技新潟予選会にも出場し、少年の部で個人優勝を達成、こちらも県代表のひとりとして団体戦出場がほぼ確実となった。中等校での日々は、学業と相撲の両立に挑み、文武両道をめざす時間でもある。

(詳細は2022年7月2日号をご覧ください)

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