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2020年6月

2020年6月27日(土)

歩道整備(左側)が進む津南中等校に通学する学生(25日朝

会見で「支援策を考える」と話す桑原町長(25日)

「6年間の一貫教育、それが魅力」

県立津南中等教育学校 県教育委員会「募集停止」明記せず

​入学者確保が課題

 東大現役合格2人を一昨年度輩出し難関国公立大進学率の県トップ3の高い実績を上げる一方で、通学の利便性の不足などで5年連続の入学定員割れが続く県立津南中等教育学校。このため県教委は「2023年(令和5年)募集停止」方針を今月17日、地元津南町に示したが、25日の県議会総文常任委員会に提示の県立高校3ヵ年再編整備計画(2021年〜2023年)では『検討事項』に取り上げ「募集停止」の表現はなかった。17日と23日の地元津南町の「直接要請」を受け、直接的な記載表現はしなかったが県教委方針は変わらないものと見られ、今後の津南町など関係者の取り組みに関心が集まる。25日夕の臨時会見で津南町・桑原悠町長は「これからが大切。入学者をどう確保するか、津南町でできる事はすべてしたい」と積極姿勢を見せる。

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 今月17日の県教委来訪による再編方針説明を受けた津南町は23日、桑原悠町長、桑原正教育長、吉野徹議長、草津進議運委員長が、尾身県議と小山県議同行で県教委・稲荷善之教育長と面談。内容は明らかにされていないが、17日の説明時と同様に津南町は『募集停止を記載しない』要請を改めて求めたと見られる。町は今後の取り組みを協議しており、同行した吉野議長と草津議運委員長主導で町議会は24日議運を開き、今後の取り組みを協議した。草津委員長は「津南町にとって大きな問題であり、募集停止は学校がなくなることを意味する。これだけの実績をあげている学校をなぜなくすのか。極めて重要な問題であり町と連携して取り組んでいく」としている。

 津南町は25日の県会総文常任委員会に県教委が提示した県立高校3ヵ年再編整備計画に津南中等が「検討事項」に上げられたことを受け同日午後4時半から臨時記者会見を開いた。桑原悠町長「到底受け入れがたいことだが、広域を含めて地域のニーズがあるのかどうかということも考える必要があり、地元行政としてはそのニーズに応えていきたいし、行政としてできる限り取り組んでいきたい」と改めて県教委の方針に疑問を話し今後、町議会や同校関係者、地域あげて存続運動に取り組む方針を強調した。ただ課題は多く、特に通学体制の支援は自治体を超えた対応となるため、広域連携が求められる。一方で地域からは「これだけの実績をあげている学校なら、全県はじめ県外からの入学も期待できる。そうした受け入れの学生アパートのような施設整備も必要ではないか」などの声も上がる。

 さらに国道405号沿いに同校は、登下校時の安全性が以前から指摘され、地元の国道405号改良促進同盟会長の吉野徹議長や尾身孝昭県議など関係者の尽力で歩道整備が進むなど、地域あげて教育環境づくりを支援するなど津南中等校への地域の期待感の高さを表している。

教育環境求める子たちの思い ​通学支援、学生会館などを

 県教委の「募集停止」方針は、津南中等校関係者に大きな衝撃を与えている。魚沼市浦佐から通学の親で同校PTA会長の加藤範子さんは「一方的なこうした方針は大変残念です。学校とPTAは数年前から限られた予算の中で教育環境を自分たちで整え、生きた英語を学ぶオンライン・スピーキングなど準備し、これが今度の新コロナで役立ち、すぐにオンライン授業が実現しました。こうした環境整備を学校と共に取り組み、それが学生の努力と先生方の努力により大きな実績をあげています」と話す。さらに「県教委の方針では十日町高との統合ということですが、余裕をもって取り組める6年間の一貫教育の魅力は大きい。3年間で果たしてできるのか。こうした魅力ある教育を受けたいという魚沼全域の子たちは、どこへ行けばいいのでしょう」と県教委方針に大きな疑問を投げかけている。

 さらに同校PTA・島田福徳副会長は「突然すぎて正直ずいぶん乱暴な話だと思う。学生は自分たちが難関大学に入ることが中等のアピールに繋がり入学者数が増えると思い、とても頑張っている。国公立合格率で県内3番という実績だが、県教委は入学者数のみで判断したのだろうか。残念なのは、南魚・魚沼からの入学者が減ったタイミングで対処できなかったことで、地域の親として学生に申し訳ないと思う。募集停止を撤回させたいが、津南町に高校過程がなくなるという時点で、そこに住む魅力がなくなるという人も出るだろう。これは人口問題にも通じる」と厳しい見方をする。

 さらに住民代表の津南町議会関係者は「まずは署名運動を起こし、並行して入学者の確保だろう。遠隔地からの入学を促すためには学生会館のような宿泊施設も必要だし、南魚・魚沼エリアからの入学者のためのバス運行支援なども考えられる。だが、その財源が一番の問題になる」と自治体での取り組みの限界性にも触れるが、「やるべきことはすべてやる覚悟が必要」としている。

3ケ年計画に「2023年募集停止」が明記された松之山分校(25日)

松之山分校「募集停止」明記

「松高支援連絡会」など地元反発

 県教委が25日提示した「県立高校3ヵ年再編整備計画」では、さらに大きな問題が明記されている。『十日町高校・松之山分校、2023年(令和5年)募集停止』。地元松之山地域に大きな衝撃を与えている。同校存続は安塚高校・松之山分校時代から存続運動と共に「独立高校・松高」の実現に向け、住民運動が続いている。十日町高分校になってからも定員割れが続き、入学者確保の困難性が大きく表出しているだけに、今回の3ヵ年計画への明記は、相当なる衝撃となっている。

 「松高」実現運動は、地元松之山と共に出身者の東京松之山会などが支援活動を行う。最近では「大地の芸術祭に関連付けた特色ある独立高校に」とする運動展開を行い、大地の芸術祭総合ディレクター・北川フラム氏の協力を受け青山学院大教授などを講師に招き、独立高校実現への特色化を模索している。

 このなかでの今回の「募集停止」。松之山分校・松高後援会は旧松之山町全戸が加入し、実質的な活動に取り組む松高支援連絡会(小野塚良雄会長)は25日、後援会と共に役員会を同校で開いた。関係者は「地元が懸命に取り組みを続けているなか、地元を無視した県教委の姿勢には大きな疑問だ。長い分校の歴史だが、多くの人材を出している松之山分校は、松高と呼ぶように地元では独立高校と同じ意識。県教委の方針は受け入れられない」と強い姿勢を見せる。今後、地元十日町市や県議などと連携し、存続運動の強化に取り組む方針だ。

世界有数の豪雪地帯・十日町市。縄文期から営々と雪とともに暮らしてきた歴史がある(昭和41年2月、本町3丁目で。十日町市博物館所蔵・山内写真館資料)

「豪雪雪国」が日本遺産に

十日町の文化・歴史を世界発信

 『雪国』が日本遺産に⎜。文化庁が地域の歴史的魅力や特色を通じて文化伝統を語るストーリー(物語)を整備し、国内外に発信して地域活性化を図る「日本遺産」。国の同遺産審議委員会の審議を経て十日町市の『究極の雪国とおかまち—真説!豪雪地ものがたり—』が19日、今年度の日本遺産に認定され、関口市長らが新博物館に懸垂幕を掲げて祝った。

 文化庁では平成27年度から今年度までに100件余りの認定を目標にしてきたが、今回は69件の申請中、十日町を含む21件が認定され合計104件となった。佐野誠市博物館長は「十日町の歴史文化、自然環境は素晴らしいが、それを文化庁に認めてもらった。このストーリーと博物館を核にして来訪者から地域を回ってもらいたい。官民力を合わせて経済まで回るようになれば」と期待していている。

 十日町のストーリーは「世界有数の豪雪地として知られる十日町市。ここには豪雪に育まれた『着もの・食べもの・ 建もの・まつり・美』のものがたりが揃っている。雪と闘いながらもその恵みを活かし、雪の中に楽しみさえも見出してこの地に住み継いできた。ここは真の豪雪地ものがたりを体感できる究極の雪国である」とし、「古代から編み布のアンギン、越後縮、絹織物」や「米と雪国ならではの食の工夫」「豪雪地の頑丈な家屋と雪掘り、婿投げ、ホンヤラドウ、節季市」、さらに「雪の芸術作品、大地の芸術祭、国宝火焔型土器」など雪国に暮らす人々の経験と感性から生れた歴史的な物語を綴っている。

 関口市長は「認定発表は嬉しい。素晴らしいブランドを大いに活かし、地域づくりに取り組にたい。日本遺産申請は今回で最後になるが、雪国代表という気持ちで栄誉を受け止め、経済界、市民と共に頑張りたい」と喜びを表している。

 市では平成27年度から文化遺産申請を視野に入れ、申請に必要な市歴史文化基本構想を2年かけて策定して30年度から挑戦し、3回目で認定を手にした。今後、7〜8月を目途に日本遺産の協議会を立ち上げ活用計画を進める予定。県関係の日本遺産は今回で3件目だが、単一自治体の認定は県内初となっている。

博物館に懸垂幕を掲げ「日本遺産」認定を祝った(19日)

古い旅館をモダンに再生したベンクスハウスを見学松代中生徒

日本の大工は世界一

カールベンクスさんが古民家で講演

 松代地域で活躍する人たちから体験を聞き、実績を見て自分たちを高めようと行う松代中学校(上村みほ校長)の「松代学」。今回は建築デザイナーで日本の古民家再生に取り組み、ふるさとづくり大賞・内閣総理大臣賞を受賞したカール・ベンクスさん(77)の「まつだいカールベンクスハウス」を12日、2年生19人が訪れベンクスさんの日本文化と仕事に対する思いを聞いた。

 ベンクスさんは1942年ドイツ・ベルリン生まれ。冷戦下ドイツは東西に分断し、ベンクスさんは19歳で分断の象徴「ベルリンの壁」を越えて西ベルリンに逃げた。父の影響で日本建築と文化にも興味を持つ。「浮世絵などの絵画、陶器と磁器、建築物が欧州文化に多大な影響を与えた」と生徒に説明。ベンクスさんは西ベルリンとパリで建築デザイン事務所に勤務し、建造物と家具の復元修復も学ぶ。パリの空手家から空手を習ったが「空手が上達したければ日本へ行け」と勧められ1966年に来日。「その当時は京都も東京も民家は日本らしい風情を残していた。しかし、高度経済成長が進むと共に日本中の建物を含む景観が均一化したものに変わり、古き良きものがどんどんと失われていった」と思い起こす。

 ドイツでは100年以上の建物は勝手に壊してはいけないという法律があり、修復して住むために国から補助が出る。また、ヨーロッパ各地では戦争で破壊された建物と町並みは出来るだけ旧観に戻しての再生が進められてきたという。

 ベンクスさんは建築デザイナーとして日本と欧州を行き来し、日本の古民家に魅力を感じドイツに移築する仕事を手掛ける。後にベンクスさんの住まいとなる松代の竹所からは米を買っており集落には「空いている古民家があるかも」というぐらいの思いで来た。畑と田んぼ、杉の木などの景観に惹かれ「ここに住んでもいい」と感じる。竹所の茅葺きの家を再生して事務所兼住宅にする。

 竹所で9軒を再生したところ住民と子どもが増え平均年齢は70歳代から40歳代まで下がり、元からの集落の住民には元気を与えた。「木材を複雑に刻み組み合わせた『指し組み』は耐震性に優れ日本の大工の技術は世界一。アメリカ式の使い捨てと大量生産型の技法を日本が取入れ日本古来の技法は失われつつある。今の日本の住宅は、古い日本の住宅や欧州の住宅に比べると驚く程耐用年数が低い。古来の文化は大切にして活用して下さい。そして『もったいない』という気持ちは大事です」と語りかけた。

今夏で最後となる七夕飾りを「おかみさんの会」が27日から行う(かねと商店で)

最後の七夕飾り「楽しんで」

大割野商店街 おかみさんの会企画で21年目

 最後の七夕飾り—。思わず見入ってしまう子どもたちの願いごとが人気だった大割野商店街の夏の風物詩・七夕飾り。今夏は27日〜来月8日、商店街の街灯44本に21年目となるが、主催するおかみさんの会(籠田淑子会長、11人)では、昨年20年の節目を越えたことや会員の高齢化と減少で今回での同事業終了を決めている。「今年で最後となりますが、思わずクスッとしてしまう願い事や上手なイラストありと見応えがありますよ。ぜひ見て下さい」。

 子どもたちが短冊に書く願いごとは、その時の流行を大きく反映。時代の世相を知る一端ともなり親しまれて来た。今回は町内3小の1・2年生124人とその保護者らから集めた216枚を飾る。多かったのはやはり『新型コロナウイルスがなくなりますように』。子どもたちにも大きな影響を与えているのを示す。他にも『みんなで楽しくたくさんのイベントができますように』や『また旅行に行きたいな』といった、再び元の状態に戻る願いが記されている。さらに『お父さんが家事をしてくれますように』やイラスト付で『鬼滅の刃のコスプレをしたいです』など印象に残る願いが多数。提出学校は短冊で色分け。津南小1年生は黄と濃桃、同2年生は黄緑・薄桜、上郷小は水色、芦ヶ崎小は橙色となる。

 21年間、大割野商店街の夏を彩って来た七夕飾り。籠田会長は「商店街を歩くきっかけにと始め、当初6校あった小学校もいまは3校。子どもは減りましたが、学校の協力がなければ続けられませんでした」と感謝する。会員の減少や高齢化が進むなか、事業の継続が難しくなり最後の開催となることを決めた。「残念ですが今回で最後です。誰か引き継いでくれる方がいればありがたいですが、無理は言えません。願いごとは見てるだけで楽しいもの。ゆっくり見て気持ちを和ませてほしいです」と話している。

起立採決で「5対4」で可決した栄村副村長人事(18日)

また『5対4』、残るしこり

栄村議会 副村長人事、採決割れる

 『5対4』の僅差で可決した栄村副村長人事。人事案件の採決は全会一致がこれまで多かったなかでの僅差。村民からは「反対した議員は前村長を押していた方ばかり。選挙の結果を引きずっている。小さい村なのに、新しい村長となっても最初から割れてしまうのか」との声が上がる。

 新たに副村長に22日就任の桑原全利氏(64、北野)。宮川幹雄村長とは村教育委員会事務局長時代、県北部地震後の対応や統合間もない栄小学校の教育環境整備などに共に尽力。提案理由を宮川村長は「地震後、学校再生に全力で取り組んで頂いた。厳しい状態にある村の組織を固め。運営を支えてくれる」とする。議員から副村長の役割を問われ「相棒であり、相談ができ、信頼できることが一番。職員と一緒になり、職員を束ね、職員のリーダーとして一緒に村を動かす形にしたい。村組織を立て直していく活動に大きな期待を寄せている」と話した。

 今回の副村長人事提案。これまで村議会では事前に全員協議会などで人事案を示すことが多かったが、今回は6月議会最終日の18日に追加議案として提出する形をとった。宮川村長は「議長と相談し、本会議で出させて貰った。前の副村長は外からの方で多くの村民が知らない人だったが、今回は地元の方でもある。また事前に案を出し協議の結果『止めます』とはいかない。そうなると全協で事前に提案するより、本会議で出した方がいいと思った」と説明する。

 反対議員の発言。「桑原さんは人格の透明性に全く問題ないと断言できるか」(島田伯昭氏)。「私のかつての同僚。素晴らしい事務能力の持ち主。しかしながら具体的に申し上げられないが、村長が足を引っ張られないようにお願いする」(上倉敏夫氏)。「村民からするとまたOBと言う形。村長が勤務時の実績を言われたが、その人は与えられた仕事を真剣にやっただけ。これからの村民にとってどうかな、と言うのが今の気持ち」(月岡利郎氏)。「本当にあの話を聞いた時、がっかりした。本人の事を考えればそういう話をしたかったが会わないで終わった。今日でなくても、もっと考える方法があるのではないか。この話は必ずやすぐ出て来る」(桑原武幸氏)。曖昧な発言が多く、傍聴者からは「何が言いたいのかまったくわからない発言ばかり。本会議の場なのにどうなっているのか」などと疑問視する声が出ていた。

 議会閉会後に宮川村長は「手続き上も、人格的にもまったく問題ない。総務課長として財政にも関わり、責任を持ち仕事をし、信頼できる相棒としてやっていける方だ」と話した。

議論しワンチームで

栄村副村長 桑原全利氏が22日就任

 「過疎高齢化が進展する村。自然豊かな、人情味ある村でもある。住民は役場の皆様の一挙一投足に関心を持っている。宮川村政のスタート、ワンチームとなり大いに議論し、村民ファーストの村づくりを進めていきませんか」。今月22日、栄村副村長に就任の桑原全利氏(64、北野)は就任式で職員60人余に少子高齢化が進む村を守るために団結し課題に当たる姿勢を呼びかけた。

 総務課長を4年務め平成28年3月に定年退職。副村長として4年ぶりに役場庁舎に帰って来た。この間、農業委員を1期務めたが「前村政の時に農政に少し関わったが、どうも役場の雰囲気が明るくない。課で議論していないのではと言う疑問点、上司に忖度しているというのを感じた」と指摘。就任式後取材に対し、自身を副村長に押した宮川幹雄村長からは「組織をまとめてくれ、と言われている。定年から4年が過ぎ、役場もいろいろ変わっている。まず職員と話をし現状を知り、村を盛り上げる方法を考えたい」。姿勢として「緻密に仕事を進めたい。どんな事業を進めるにも理論がいる。なぜ行うのかを伝えるためにも理論武装は必要」。さらに職員には「村民に見られている意識を持ってほしい。こちらも副村長は初めてで手探り状態だが、職員と顔を合わせ話しながら村長をバックアップしていく」と話した。

今月22日に就任した栄村・桑原全利副村長

2020年6月20日(土)

募集停止を県教委が提示する県立津南中等教育学校(18日)

津南中等教育学校、募集停止の危機

県教育委員会方針​地元説明、猛反発の津南町「反対運動を」

​再編方針案は「十日町高校と統合」

 昨年度の国公立合格率で新潟県トップ3に入る中高一貫校・県立津南中等教育学校は、今年度入学を含め5年連続の定員割れが続き、県教育委員会が毎年策定の県立高校再編3ヵ年整備計画に「令和5年(2023年)募集停止」の方針を示すことが関係者取材で明らかになった。この3ヵ年計画は、来週25日の県議会総文常任委員会で示される予定で、17日には県教委の担当者が津南町を来訪し、町長・副町長・教育長の同席で「募集停止」方針を示した。突然の県教委の方針に、地元津南町は猛反発。今後町当局、議会など町あげて「反対運動」を起こす方針。突然の県教委方針は、津南中等関係者も「寝耳に水」状態で、大きな混乱が予想され、県教委の突然の方針提示に、強い反発が起っている。

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 17日午後4時に津南町役場を訪問したのは、県教委・次長と担当職員の2人。この日は町議会6月定例議会初日で、一般質問5人が終了したのは午後3時半。同4時から桑原町長、小野塚副町長、桑原教育長が同席で県教委の説明を受けた。出席の町三役は「いまの段階では、何も話せない」と同日5時過ぎの取材に対して話している。ただ、県教委は16日、県議会会派には事前説明しており、同日関係者を通じて津南町にも情報は伝えられていた。

 関係者取材を総合すると、県教委が来週25日の県会総文委員会に示す「県立高校等再編整備計画(3ヵ年整備計画)」(令和3年2021年〜令和5年2023年)で、津南中等は「2023年募集停止」、つまり2024年度は新入生ゼロの状態。これが実施されると、在校生がいなくなる時点で津南中等校は廃校になるというショッキングなもの。さらに今回の方針によると、津南中等の進学実績のノウ・ハウを県立十日町高校に移し、同校で進学率向上に反映される方針という。今回の募集停止は、「津南中等を十日町高に統合する」方針でもある。

 県内有数の進学校になっている津南中等。国公立進学は、これまでに東京大・京都大・北海道大・東北大・東京外語大など難関大学の合格者を輩出し、昨年度は国公立合格率60%で、新潟県内トップ3にはいるなど、定員割れは続くが県内有数の実績をあげている。

 17日午後4時から1時間ほど町三役と懇談した県教委次長は、役場前での取材に対し「津南中等の実績は理解している。(募集停止については)いまは何も話せない」と話した。来週25日、県会総文常任委員会で3ヵ年計画が示されるが、津南町では今後の取り組みを検討しており、町と議会など町あげての「反対運動」を立ち上げる方向で取り組みを始めている。

 な県立津南中等教育学校は2006年開校。2011年(第6期生)選抜の1・28倍が最高倍率。2016年選抜から定員割れが続き、今年度入学選抜は過去最低0・56で、5年連続で定員割れが続き、志願者確保が大きな課題になっている。志願者減は2015年の運送法改正で、それまで南魚沼地域から多数が入学し、保護者会が独自に送迎バス運行を行っていたが、法改正で運転手体制など大幅なコストアップになり、やむなく運行中止したため通学手段が限られるなどで、急激に志願者が減少した経過がある。

》速報

副町長に根津和博氏

津南町議会、本会議採決

 今月末任期満了の津南町の小野塚均副町長(64)の後任に、町立津南病院事務長・根津和博氏(57)を起用する人事案は19日の町議会本会議に提案。賛成多数で可決の見通し(19日午前9時時点)。同人事案は議会前の今月10日、桑原悠町長が議会全協で説明。町長発言に疑義が出るなど紛糾したが、19日の本会議では記名投票で賛否を決め、賛成多数で承認の見込みだ。

 7月1日就任の根津和博氏は、病院事務長前は総務課長。同職3年在職し、班長を含め総務企画畑を長年担当、町行政に精通。病院事務長の後任は19日本会議終了後に内示される見通しだ。

 根津和博氏(ねつ・かずひろ)=昭和37年12月4日生まれ、県立十日町高卒、同56年4月津南町役場、平成23年4月総務課班長、同31年3月まで総務課長3年、昨年4月から町立津南病院事務長、津南町大割野、57歳。

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 19日に行われた津南町議会の採決の結果、賛成9、反対4、賛成多数で根津氏の津南町副町長就任が可決された。就任は​7月1日。

園芸振興基金を創設 JA十日町

1億円目標、畑作振興に力点

 第22回総代会の前年度決算では信用事業で貯金高1387億8817万5千円と県内JAでトップ5に入る実績や営農部門でコメ販売26億3528万円、きのこ41億3002万円などの販売高の報告。さらに新年度取り組みでは「1億円基金」をめざし、園芸部門に力を入れるため今後3年間で1億円をめざし「園芸振興基金」を創設し、園芸振興に資金的なバックアップ体制を整え、コメ生産と共に園芸部門の生産高増に積極的に取り組む。園芸では昨年ど実績で花卉8080万円、カボチャ4089万円、ニンジン3860万円などで単品1億円突破を目標に取り組む方針。さらに精米の国際認証「HACCP」認証所得にも取り組み、雪室貯蔵による「雪冷やし米」の付加価値をさらに高める方針だ。

不祥事検証に第三者委員会を

県中央会人選、責任処分は検証結果後

 JA十日町100%出資の子会社「株式会社ラポート十日町」男性職員の244万円横領問題について13日開いたJA十日町第22回総代会で柄澤和久・経営管理委員会長は不祥事をお詫びし、「第三者委員会を設置し、JAと関わりない機関から検証してもらい、その結果を受けて厳正な処分を行っていく」と述べると共に、すでに県中央会、代理店契約のJTBが調査に入り,さらに今月下旬には新潟県が調査に入る方針を明らかにしている。総代会では出席総代から「ラポートの代表取締役たるJA十日町の経営管理委員会長の責任はどうなるのか。(非常勤の)ラポート社長の今後任期3年間の報酬を棚上げしてはどうか」など厳しい意見が聞かれ、同問題へのJA十日町執行部の対応に関心が集まっている。

 この横領問題は旅行部門担当の40代職員が平成29年7月から今年5月にかけ4回に渡り、顧客から預かった旅行代金を私的に流用し、自分の借金返済に充てた。被害額は244万3405円ですでに全額弁済しており、男性職員は懲戒解雇されている。

 JA十日町が設置予定の第三者委員会は、取材によると弁護士や公認会計士、税理士など4、5人人で構成し、人選はJA県中央会が行うとしている。柄澤会長は「しっかり検証してもらうが、早い調査結果を求めたい。その時点で厳正な処分を行う」としている。ラポートは旅行大手JTBと代理店契約を結んでおり、そのJTBもすでに調査に入っており、JA県中央会、新潟県も調査に入るなど組織のあり方を含めた問題になっている。

屋根で覆うクローズド型の完成予想図

​松代・海老(かいろう)に最終処分場

2年後、34億円でクローズド型

 十日町市の次期一般廃棄物最終処分場工事が松代地域海老地内で進むなか11日、建設現場脇で行政と大成・丸山・クボタ環境特定共同企業体の工事関係者が安全祈願祭を行った。工期は昨年12月から令和4年9月までの予定で、整備面積は約2・4㌶、総事業費は約34億2000万円、工事が完了次第に供用を開始する。埋立ては15年間を予定しており、余裕あれば満杯になるまで使用される。

 同施設への埋立て廃棄物は焼却灰と埋立てゴミで、埋立て容量は約3万4000立方㍍、施設の貯留構造物は鉄筋コンクリート造で幅40×長さ85×深さ15㍍。露天ではなく屋根で覆うクローズド型。冬期間でも埋立てが可能で通年利用できる。

 これまで使用してきた川西地域の霧谷最終処分場は昨年度で埋立ては終了。現在、焼却灰は県外に持ち出して処理し、埋立てゴミは破砕し、プラスチックと金属類は分別して減量し保管施設で保管。同処分場が完成すると運び込まれる。

 関口市長は「次の処分場の建設ができ嬉しく思っている。松代の皆さんから理解をいただきありがたい。市民生活を支える大事な施設。環境に配慮し、しっかり運用されることを祈念します」と話していた。

福祉施設での新型コロナ感染を防ごうと防護服の着脱など実践した研修会

防護具で介護職員守れ

​妻有地域対象 感染症対策研修会開く

 全国で新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されたものの、都市部を中心に感染が続き、第2波の対応が大きな課題となっている。妻有地域では感染者が発生していないが、経済活動や観光の再開で感染のリスクが高まってくるのは必至だ。こうしたなか十日町市は12日、市医療福祉総合センターを会場に妻有地域で働く介護職員らから標準予防策と個人防護具の着脱方法を学んでもらおうと感染症対策研修会を開いた。講師の新潟大学十日町いきいきエイジング講座の特任助教・白倉悠企氏は「在宅ケアは診療所や病院と並んで地域の『もうひとつの最前線』となりうる場所。感染者や濃厚接触者にならないよう防ぐことが大切」と呼びかけた。

 妻有地域では、新型コロナの感染患者が急増した場合、人工呼吸器だけでも管内に10台だけと少ないなど医療資源が乏しく、地域医療は崩壊すると十日町市中魚沼郡医師会(山口義文会長)は4月に医療の緊急事態を宣言。地域あげて感染予防への意識向上を求めている。こうしたなか、北海道など感染率の高い地域では、介護施設などでクラスター感染が発生し、妻有地域でも在宅ケアに従事する職員らが不安や疑問を抱えながらサービスを提供している現状があるという。

 研修会には管内の福祉事業所から12人が参加。白倉氏の手本を参考に、手指消毒や手袋、ガウンの着用、さらにシューズカバーやゴーグル、フェイスシールド、キャップの正しい着用方法を実践した。参加者のひとり、津南町在宅介護支援センターの小野塚恵子・サービス提供責任者は「普段から事業所で実践していることですが、勉強になります。感染は怖いですからしっかり予防していきたいです」と話し、白倉氏は「地域全体で感染を広めない環境づくりが大切。職員が利用者に感染を広げる媒介者とならないよう、それぞれの事業所でしっかり対策を行っていってほしい」と強調した。

 同研修会は今回の訪問介護関係者のほか、管内の入所や通所施設関係者など対象に来月8日まで10回開き、さらに障がい者施設関係者なども対象に開く方針だ。

初議会で所信表明する宮川村長(15日)

「希望の持てる村に」

栄村 宮川幹雄村長 限られた財源「選択と集中で」

 「村政を進めて行くには常に穏やかに謙虚な姿勢で、大方の村民の皆さんの願いを察知し、政策協議をしっかりした上で物事を進めて行くのが大事だと思っている」。今月15日開会の栄村6月定例会。初日に所信表明を行った第7代村長・宮川幹雄氏(66、野田沢)は、自身の村政への取り組み姿勢として対話や政策決定プロセスを重視する姿勢を改めて明確に打ち出した。めざす村ビジョンを「恵まれた自然や歴史、文化に自信をもって、一人ひとりが自由におおらかに、そして希望の持てる栄村を作っていく決意」と意欲を語った。

 15日午前10時前、議場にマスク姿で入った宮川村長。落ち着いた表情で、議会開会直前の議場で福原和人議長との会話で笑顔を見せるなど、肩の力を程よく抜いて臨んだ初議会。所信表明では村長就任から1ヵ月余、職員との懇談を重ねてきたことに触れ「職員の皆さんそれぞれが、情熱を持って、気持ちよく、一生懸命村民の皆さんのために仕事ができる環境をめざし、組織としての一体感を高めていく努力を続けたい」。一方、新型コロナウイルス感染症対策に追われるが「いつどこで感染者が発生してもおかしくない状況に日本中あると思っているが、そのことを受け入れる寛容性と覚悟も必要」と、感染はあり得るという前提で対処する方針を示した。

 一方、村長選でも課題に挙がった財政問題。9年前の県北部地震以降、予算は膨らみ、地震前の当初予算は24億円台(平成22年)だった予算は、近年は約48億1800万円(平成24年)を最大に、平成27年〜令和元年は38〜32億円台で推移。なお今年度当初予算は29億5800万円で、地震後初めて30億円を切ったが「過去の決算状況、人口の変化、コロナ関連などいま国が置かれている状況から見て次年度以降一般会計当初予算規模を27億円程度に目標を定めることが賢明ではないか」と適正規模を示唆。加えて財政調整基金など基金残高は平成29年24億9600万円が、令和元年19億9900万円と3年間で約5億円減少した点をあげ「財政調整基金は、現在の基金総額の50%に当たる10億円は確保したい。地震以後経常経費が膨らんでいる。大きくなったものを小さくすることは大変難しいことで、削減には時間がかかるものもあるが、収入は限られている。今まで以上に計画性をもって集中と選択、行政経費の削減に努力することが必要と思っている」としている。

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 就任(5月15日)以来、副村長の早期任命を図る方針を示していた栄村・宮川幹雄村長(66、野田沢)。村政の舵取りの一翼を担う、副村長を初議会で提案し決めた。名前を挙げたのは元村総務課長の桑原全利氏(64、北野)。6月定例会の最終日18日、追加議案として副村長人事案を提出。議会による採決が行われ、賛成5(鈴木敏彦、相澤博文、齋藤康夫、松尾眞、保坂良徳の各氏)、反対4(島田伯昭、上倉敏夫、桑原武幸、月岡利郎の各氏)の賛成多数で可決した。任期は来週22日から4年間となる。

 桑原全利氏(くわはら・たけとし)=昭和30年7月2日生まれ。堺中学、十日町高卒。昭和49年に栄村役場入庁。建設課、村診療所、住民課、総務課、教育委員会事務局長を経て平成24年から4年間総務課長。同28年3月に定年退職。村農業委員1期。栄村北野、64歳。

2020年6月13日(土)

建設から82年が経過するJR東日本・宮中取水ダム。改築論議が出る(10日)

「改築を問う」、宮中取水ダム

建築後82年

​市議会で初の論議、16日一般質問、新発電所構想も

 2008年(平成20年)に不正取水が発覚し、JR東の水利権が取り消しされ、ダム下流への維持流量のあり方を5年間に渡り試験放流し、地元関係者同意を得て再申請で水利権を取得し、発電事業を行う「JR東・信濃川発電所宮中取水ダム」は、建設から82年が経過する「歴史的建造物」になっている。さらに再取得した水利権10年間の半分が経過し、2025年には水利権更新期をむかえる。コンクリート構造物の耐用年数をがせまる同ダム。地元十日町市は、この維持流量を活用する「維持流量発電構想」を立ち上げ、2025年稼働をめざし、JR東や関係許可機関と協議検討に取り組む。この宮中取水ダムのあり方が16日の市議会一般質問で取り上げられる。樋口利明氏は「ダム堰堤本体の安全性を、市はどう把握し、判断し、維持流量発電の建設協議を行っているのか。JR東に対し、ダム堰堤本体の改築による維持流量発電施設の併設を求めてはどうか」と、82年が経過するダム本体の改築要請を促し、市が構想する維持流量発電所の実現への取り組みを促している。ダム改築は「世紀の大事業」となるだけに、再生エネルギー30%を掲げる十日町市にとって、水力発電はそのシンボルでもあり、「JR東との共生」を掲げる十日町市の本気度が試され、市議会での関口市長の発言に関心が集まる。

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 宮中取水ダムは1938年・昭和13年完成、翌年から発電稼働し、首都圏の山手線や中央線などの電車交通機関を支える自家発電施設。この宮中ダムで不正取水が2008年9月発覚し、当時の清野智社長が十日町市を来訪、市議会議場で深々と頭を下げ、謝罪した姿は記憶に新しい。その後、JR東は維持流量のあり方など5年間の試験放流に取り組み、地元関係機関団体の同意を取り付け、水利権再申請し、2015年6月、向こう10年間の水利権を再取得し、発電事業に取り組んでいる。

 その水利権期間の5年間が経過し、2025年には再び水利権更新期となる。この2025年は、十日町市が構想する「宮中ダム維持流量」を活用する新たな水力発電所「維持流量発電所」の稼働開始の目標年度でもある。同計画は当初、堰堤の上流部に取水口を設け、約10㍍の落差で発電するシステムを構想している。 

 その基本計画は「下流に減水区間を作らない」と、宮中ダム直下に放流する構想。だが、JR東の宮中ダムへの影響、特に堰堤に新たな構造物を設置することの安全性の課題。さらに、新たな発電施設の運営主体は誰かなど、その運営者によっては「新たな水利権取得」が必要となるなど、新発電所構想にはいくつものハードルがある。

 16日の市議会一般質問で、樋口利明氏はこうした課題、難題への取り組み方策として『宮中取水ダムの改築との一体化』を掲げる。取材に対し樋口氏は「82年が経過する宮中ダム。昨年10月13日の台風19号で過去最大の増水を記録している。全ゲートを開放して対応したが、82年が経過するダム本体の安全性が改めて問われている」と指摘。 さらに「十日町市が計画する維持流量発電施設は、市の再エネ30%事業のシンボル的な水力発電所になり、その実現のためにもダムの安全性に伴う改築と、新たな発電施設を一体的に取り組む提言をJR東と協議する時期ではないか」とする。

 質問通告では「市民や広域住民の生命と財産を守り、地域の現在と将来に新たな雇用と生活環境を創出する」と、関口市長の積極姿勢を求めている。なお樋口氏は東京電力・柏崎刈羽原発の再稼働、震災後の送電線の安全性、さらに原発事故時の避難路なども質問する予定だ。

 JR東・宮中取水ダムの改築が公式の場で論議されるのは初めてで、16日の市議会の質疑に関心が集まる。

定例会見で質問に答える桑原悠町長(10日、町役場で)

副町長人事で物議

津南町・今月末任期満了、「後進に…」?

 津南町の桑原悠町長(33)は10日の町議会全協で、6月30日で任期満了の小野塚均副町長(64)に代わり町立津南病院事務長・根津和博氏(57)を登用する議案を17日開会の6月定例議会に提案すると発表した。議案審議は一般質問と専決処分議案後となり、19日になる予定だ。

 10日の全協で桑原町長は「小野塚副町長には敬意と感謝を申し上げたい。もう少しお力をお借りしたいと申し上げたが、後進にということでした」と、後任に根津和博・病院事務長を登用すると説明。これに対し議員からは「新コロナ対応の大事なこの時期に、なぜ交代なのか」や「後進にということだが、小野塚副町長はそう言ったのか」など町長説明を問いただす発言が相次いだが、桑原町長は「40年の行政経験、4年の副町長経験、大変重いものがある。町民にとってもそのような副町長である。私も残念に思っているひとりです」などと説明したが、議員からは町長の言質への疑義が相次ぎ、問題が尾を引いている。

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 津南町の桑原悠町長は10日、町議会全協で17日開会の6月定例議会に今月末で任期満了の小野塚均副町長(64)に代わり、町立津南病院事務長・根津和博氏(57)を起用する人事案を提案すると発表した。同日午前の定例記者会見でもこの人事案に関する質問が出た。本紙記者の質問を主体に質問と答弁を掲載する。

 ……副町長は今月末で任期満了だが、新コロナ対応などこの時期に交代させる理由はなにか。

 

 町長=6月30日をもって小野塚副町長は任期であり、私としてはもう少しお力をお借りしたいとお願い申し上げてきたが、この度様々なことがあり議会提案してある通り、7月1日付で現町立病院事務長の根津和博氏を次期副町長として登用したいということですが、もちろん、新型コロナウイルス対策は大きなことであり、しかしながら乗り越えていけないことはない、乗り越えていかなければならないと、そう思っており、これだけではなく様々な、いま抱えている町立病院の問題はじめ、これから表出してくる様々な課題・問題があり、いつの時代も課題のない時代はなく、今日いまこの時が特別という理由というより、任期が来たので、ということであります。

 

 ……いま津南町行政あげて新コロナ感染予防対策、住民生活支援、地域経済のバックアップなどに取り組まれているなかで、行政組織のチーム力が大切と思うが、任期満了という節目ではあるが、継続性からみても、ここで大きな変化、交代することによるリスクも伴うわけで、まして病院の事務長を起用するわけで、ここで組織を変 える必要性をどう考えているのか。

 

 町長=任期が来たということでありますが、私としてはもう少しお力をお借りしたいとお願いしていたところです。様々な事情があります。引き続きお力をお借りしたいと考えています。副町長としてだけではなく、これからも小野塚均さんには相談させていただきたい人です。そういう人であることに変わりはありません。大きな変化、不安がないように進めていけると思っています。病院事務長の後任は後日内示します。

 

 ……副町長取材では任期満了での退任の意思表示はされていないと聞いているなか、慰留はされたのか。小野塚副町長を継続されない理由はなにか。

 

 町長=任期が来たということです。様々な話し合いの中でこういうことになっているということです。決して、皆さんが思っているようなことではありません。

 

 ……昨年4月の人事異動で根津さんを総務課長から病院事務長に動かしたが、その時の周辺取材では、動かすべきではないという声の中で、町長の決断で人事異動を行ったが、今回はその方を副町長に登用するということ。この整合性についてどう説明されるか。

 

 町長=人事は最後の決断は自分でしなければなりません。様々な相談はしますが、決断が求められます。総務課長として長期間のキャリアを重ねてきた方で、町の課題の一つである地域医療の町立病院について、現場へ行きよく見てほしいという思いがありました。総務課長として財政を総括する立場と、病院の現場で医療と向き合うということと、立場が異なる所で経験を積みました。行って頂き良かったと、事情をよくご理解いただいたと思っています。町立病院の収益改善の指示を出して送り出し、令和元年度は4千万円の収益改善ができました。病院改善をさらに深掘りしていく、やれる事はやるという方針で臨み、それも根津さんだから出来ました。今後、副町長という立場で医療の現場をよく理解いただいた中で、病院の在り方、信濃川筋の医療の在り方など副町長として取り組んでいただきたい。(外部登用など)様々な選択肢のなかで、小野塚副町長の跡を継げる方と考え、この方しかいないと決めました。

子ヤギに「食べ夫」と名付け触れ合う鐙島小の児童たち(5日、絵本と木の実の美術館で)

メエメエ式で「食べ男」に

絵本と木の実の美術館

​子ヤギが芸術の里に

 メエメエ式では、静岡に住む田島さんとテレビ会議システムでつないで名前を発表。田島さんは「面白い名前がいいなと思っていた。草をいっぱい食べて大きく育ってほしいという願いにぴったり」と52人の児童が考えた中から『食べ夫』を選んだ。名付け親となった野上裕希くん(6年)は「選ばれたのは意外。でも、うれしい」とにっこり。児童たちはそれぞれ「元気に育ってね」などとメッセージプレートに願いを描き、飼育する柵に取り付けた。

 鐙島小では5年前から同美術館で『ヤギ交流』を続け、子ヤギは毎年のように全国ヤギネットワークの代表を努める三条市の今井明夫さんが、母ヤギ「しずか」から出産させている。しずかは田島さんの絵本のシリーズにもなっているなど、同館のアイドルにも。ことしの2頭の子ヤギはそれぞれ11月中旬まで育てられ、再び今井さんの元に戻ることになっている。

「人が魅力」な観光に取り組むゲスト3講師と意見交換もした県企画セミナー

どう受け入れ「里山志向の若者」

県セミナーで意見交換、「ウエルカム感を」

 リピーターが多い旅先とは何かを模索する県企画の越後妻有ファン拡大セミナー「あたらしい旅のかたち2」はこのほど津南町の三箇校舎で開催。町内外の地域おこし協力隊や民泊に関心を持つもの、地元住民ら25人余が参集。『お手伝い』を通した地域旅をマッチングし現在はJAと連携した農作業旅なども行っている株式会社おてつたび・永岡里菜CEO(最高経営責任者)、住民が一番の魅力と全国で人に会うツアーを組むあうたび合同会社・唐沢雅広代表、全国の旅人が集まり触れ合うことが可能なゲストハウスを紹介する冊子『ゲストハウスプレス』西村祐子編集長の3人をゲスト講師に、魅力ある地域発信と里山志向の都市部住民の受け入れる術は何かを探った。

 昨年3月に同じ3人のゲストを招いたセミナーを開き、好評を受け2回目の開催。この中でウェブを通し、旅館や農家での業務手伝いを募集、短期的な人手不足に悩む地方と、里山志向がある都市部住民を繋ぐ取り組みを進める永岡CEOは「人手不足はひっ迫しています。ただ東京生まれ東京育ちの人が増えるなか、農業、地域に関心がある若い人が増えています」と指摘。同社の取り組みに関心を持ち、現在は青森・三沢市、和歌山・紀の川市、愛媛・宇和島市、沖縄・那覇市の4JAと連携。ごぼう掘りや果樹栽培、地域の祭り参加などと都市部の若者とのマッチングが好評。「日本各地には良い所がたくさんあります。誰かにとって大切な地域を作り、人と物が繋がる部分を作りたい」とする。

 また同社は昨年、十日町市のゲストハウスと連携した「おてつたび」を始めており、津南町の旅館も関心を持っている。さらに人口減少に苦しむ自治体も関心を持ち、来年は6自治体と協力関係を結ぶという。その中で連携先に求めることは「地元の素敵な場所を知っているのはやはり地元の方。そこをしっかり紹介してほしい。またおてつたびに来る若者が来た時にウェルカム感を出せれば、関係人口増やファンを作るお手伝いができると思います」などと話した。

 なお同セミナーは3月に行い、新型コロナウイルス感染拡大を踏まえ、入室前の検温、イスの間隔をあけ参加者はマスク着用、定期的な換気などを行い実施した。

児童は熱心にFC越後妻有の選手にインタビューしていた(9日)

棚田縁に女子サッカー選手と交流

​松代小5年生、国語の授業でインタビュー

 環境教育とキャリア教育の一環で米作りに取り組む松代小学校(阿部浩校長)は9日、5年生27人が農業実業団の女子サッカーチーム「FC越後妻有」メンバー6人に国語の授業としてインタビューを行った。

 松代に拠点を持ち、全国トップクラスの棚田バンクを運営するNPO越後妻有里山協働機構の一員でもあるFCメンバーと5年生が今年初めて共同で田植え。その縁と新しい国語の教科書にキャリア教育も盛り込まれたことからFCを招いての授業を計画した。児童は6班に分かれキャプテンの大平理恵さん(27)、石渡美里さん(26)、髙橋咲希さん(24)、小林舞さん(30)、森希紗さん(22)、渡邊彩海さん(22)の各テーブルを交代で回ってインタビュー。

 大平さんは「青森生れで小1からサッカーを始め5年前に松代に来ました。祖父母の影響で農業を学びたくて大学に行き、サッカーと農業が両方できるFCで働くことに決めました。今はとても幸せ。両方の仕事とも大変なので健康に気を使っています」と自己紹介。

 児童たちが「この仕事をして良かったことと、サッカーの目標は」と質問すると「歳をとってもう農業が出来ないという人の田んぼを私たちは耕作していますが、高齢者から感謝されると嬉しい。女子なでしこリーグに進み、新潟アルビレックスと試合がしたい」と答えていた。児童の佐藤羽音さんは「米作りが大変なことが分かり、女性なのに農業もサッカーも続けてすごいと思いました」との感想。大平さんは「みんなしっかりしていて驚きました。もっと授業に参加したい。体育でサッカーも一緒できたら」と笑顔を見せていた。

 小池校長は「十日町版社会の教科書にFCが載っており、松代の人的資源を活用するのが私たちの努め。彼女たちは松代の良さを見つけ県外から来て定住している。児童が『私たちはすごい所に住んでいる』ことを知る良い機会になった」と話している。

2020年6月6日(土)

6日営業再開だが7月15日まで土日営業のニュー・グリーンピア津南

土日営業、最小経費で

ニュー・グリーンピア津南 6日再開

​来月15日まで限定営業継続

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で4月から休業した津南町の観光拠点のニュー・グリーンピア津南は今週末6日から営業を再開し、60人余の予約宿泊客らが利用。同津南では再開後も来館者の増加は少ないとみて、来月15日まで土日営業だけで対応し、夏休みシーズンに入る7月16日から通常営業に入る方針だ。ただ土日営業期間中、宿泊以外の宴席など予約対応は行う方針だ。

 休業要請を受け4月1日から休業した同津南。3ヵ月ぶりの再開だが、平日利用は見込めないため来月15日までの土日営業を決めた。最初の土曜になる6日は事前予約など60人余が宿泊予定。東館は使用せず本館だけの利用に絞り、従業員体制も「必要最小限の人員体制で臨み、サービスは維持しつつ経費節減に努めたい」とする。

 津南町と経営業務契約する津南高原開発・樋口明社長によると、4月からの休業で営業活動ができず、これからの夏休みシーズンも例年のスポーツ合宿の予約はなく、家族予約も小中学校の休校で夏休み短縮が打ち出されているため、例年並みの来館は期待できないとする。「新コロナの影響は全国の観光施設、特に宿泊施設は大きな減収を受けている。継続のためにはいかに経費節減し、次なる展開に取り組めるかであり、相当なる正念場になっている」と話し、新コロナの制度融資などあらゆる資金を活用し、運転資金を確保し、従業員の雇用・契約を継続し、休職補てんを行いながら経営の維持に懸命に取り組んでいる。なお今月末予定の株主総会は書面議決を予定している。

待ちかねた親子が遊ぶ1日に再開した「めごらんど」

​やっと遊べるよ

「めごらんど」、1日再開

 新型コロナの感染拡大防止で先月18日から休館を余儀なくされていた十日町市児童センター・めごらんどが1日、利用制限を行いながらようやく再開した。当日は開館を待ちかねた親子ら50人余りが入れ替わりに訪れ、オモチャなど手に遊んでいた。

 同館は、チューブスライダーやネットタワー大型木製遊具など迫力ある大型遊具が並ぶ「あそびの広場」をはじめ、赤ちゃんと一緒に安心して過ごせる「はいはい広場」や中型遊具や積木などのおもちゃがあり未就学児童に最適な「ちびっこ広場」、飲食も可能で保護者同士でのおしゃべりにも利用できる「こうりゅう広場」などがあり、親子連れに人気の施設だ。再開にあたっては、入館時の手の消毒や検温、混雑した場合の入場制限、さらにオモチャなどの徹底した消毒を行っている。

 再開当日、生後8ヵ月の男児を連れて遊びに来た親子の母親は「開館中は毎日のように来ていたので、再開してよかったです。気軽に遊べるのでありがたいです」と、さっそくオモチャを出して遊んでいた。

2日から再開の町なじょもん。さっそく津南小3年生が校外学習に訪れ学んだ(2日)

約1ヵ月の休館から再開の栄村こらっせ。新たにひんご遺跡出土物コーナーを設置(2日)

​郷土の文化施設も再開

津南町なじょもん、栄村こらっせ

 国緊急事態宣言が解除され2週間余。6月となり、文化施設も営業再開。津南町の農と縄文の実習館なじょもん、栄村歴史文化館こらっせは2日から会館となった。両施設とも入館時のマスク着用、手指消毒の徹底、さらに入館者の住所氏名の記入など求める形をとっており、「万が一の感染を考えると、新型コロナ流行以前と同じような形での開館ははできない」と言う状況だ。

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 〇…津南町卯之木のなじょもんでは2日から入館受入れを再開。入館できるのは県内在住者と栄村の在住者に限っている。入館時の住所氏名などの記入と検温を求める。各種体験は今月6日から再開するが、通常2時間の体験時間を1時間に短縮するなど、来館者の接触時間を減らす取り組みを行っている。地元学校などの団体受け入れも2日から始めた。同館では「住所氏名の記入は万が一感染者が出た場合に濃厚接触者が分かるようにするもの。面倒だとは思いますが協力を」と理解を求める。

 〇…同館の再開に合わせ2日、今年度の総合学習テーマを苗場山麓ジオパークとし『ジオ調査隊』を結成した津南小(江口正洋校長)の3年生41人が校外学習で来訪。同小は今月から町内での校外学習を再開したが、その第一陣。子どもたちは同館にある1万分の1スケールの津南町の地形模型など使い、特徴ある河岸段丘について学習。同館の仲野浩平ジオパーク専門員から「津南で最も標高が低いのは三箇地区にある信濃川と清津川の合流点で177㍍。一番高いのは苗場山頂の2145㍍で、2千㍍もの差があります」などと解説。自分の家がある集落も模型で確認すると「ここがうちかあ」などと興味深そう。同学年は毎週水曜日を基本に町内各地にフィールドワークに入り、1年かけ故郷について学ぶ計画だ。

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 〇…栄村志久見のこらっせは約1ヵ月ぶりの再開。マスク着用や手指消毒、入館時の住所氏名の記入はあるが、来館者の制限は設けず「長野県内の他の博物館などの対策を参考にしている」(村公民館)とする。

 〇…休館中に2階展示スペースに、昨年9月に村に返還された「ひんご遺跡」の出土物展示コーナーを新たに設置。大幅な展示入れ替えは4年前の同館オープン以来だ。ひんご遺跡は縄文時代早期(約1万年前)〜後期(約4千年前)の出土物があるが、復元率の高い土器を年代順に並べるなど、造形の変遷がわかるよう工夫。なお同館では、ひんご遺跡から出土、長野県内では2例目となる復元率50%以上の火焔型土器の常設展示も行っており、縄文時代の信越交流の一端を知ることができる。

馬を使った新たな農業チャレンジを行う三馬力社の岩間さん、合田さん、太島さん(左から)

馬を使って代掻きを行い下準備。かつては当たり前の風景だった(三馬力社提供)

ごぜ唄の祝福を受けながら手植えで酒米を植えた(津南町所平・松平の棚田で)

「働く馬」で酒米作りチャレンジ

新会社・三馬力社が津南町で事業開始 松平の棚田

 津南町の棚田で「馬」を使った新たな農業チャレンジが始まっている。今年から作付を止める予定だった町内所平・松平の水田66㌃を借り、日本の伝統的な農耕方法である「馬耕」で田起こしや代掻きを行い、酒米・五百万石を生産。町内蔵元に醸造を依頼し、『日本の伝統技術である馬耕で作った日本酒』としての物語を付加し販売する計画。津南町に新会社を作り事業を進める。今後の展開に関心が集まっている。

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 馬耕で行う酒造りの取り組み。馬耕などの日本の伝統農業技術をアフリカ絵の農業に活かそうと活動する農水省事業に協力する「日本植物燃料」(合田真社長、東京・千代田区)、化石燃料を使わない耕作が可能な馬を使った馬耕・馬搬の技術普及を図る「馬搬振興会」(岩間敬代表、岩手・遠野市)、重機を使わず身一つで森林整備する特殊伐採に取り組む妻有地域の木こり屋八十八・太島勝重代表(37)が連携。3者が取締役となり馬耕農業に取り組む新会社「株式会社 三馬力社」を津南町に設立。今春から松平の水田を使い活動を進めている。

 連携のきっかけは、太島代表が道なき山から木材を運ぶ手段として馬搬に関心を持ち、馬耕馬搬の第一人者である岩間代表(42)の元で研修。馬搬振興会の理事には日本植物燃料の役員も入っている縁もあり、交流が深まった。三者で馬を使った農業活動の拠点を探すなか、津南町や十日町市で馬耕馬搬見学会を昨秋から実施。今回、松平の水田の作付を止めるという話を聞き、「ぜひ貸してほしい」と地主や所平集落に願い了承を受け、働く馬と共に行う酒米づくりの取り組みがいっきに具体化した。太島代表は「いろいろなタイミングが合い馬を使った酒米づくりができるようになった。働く馬の活躍の場ともなる。馬は草がエネルギーであり、糞は最高の堆肥にもなる。日本の伝統的な農業技術を活かした、の新しいサイクルを作るチャレンジ。まずは自分たちが楽しみながらやりたい」と意欲を話す。

 山水を使い、無農薬で行う酒米づくり。三馬力社の社長を務める岩間代表。フランスではワイン生産者がブドウ畑を耕す際に昔ながらの耕法である馬を使うことをアピールした物語性あるワインが高評価を得ていることを指摘し「馬耕はかつて新潟は百%の普及率で身近なものだった。今はどういう風に物を作っているかを見せるのが付加価値となる。馬耕は機械を否定するものではなく、こういうやり方もあるんだという選択肢のひとつ。馬耕による酒米と酒造りは物語性も高い。まず動き、昔からの日本文化の価値も大切にしながら世界に繋げたい」。一方、アフリカの無電化の村にスマホを使った電子マネーを導入し、農業用の種子や資材など購入できる仕組み構築などに取り組む合田社長(45)は「機械は壊れたら素人には直せないが、生き物である馬は学べば対応できる。それは海外でも同じ。豊かな水とコメ作りの文化がある新潟で、馬搬・馬耕ができる人材を育成するのも目標のひとつ」と話している。

     ◎

 先月30、31日は松平で酒米の田植えを実施。わくころがしをした後、同社メンバーや地元住民、浦佐・国際大の留学生ら約20人が手植え。馬で耕し、代かきを行った田で農作業。初夏の日差しのなか、田植えイベントとしてごぜ唄を現代に伝える『越後瞽女唄・才蔵‘S』(須藤鈴子代表)が登場。参加者が田植えをするなか、あぜで唄を披露。祝い唄である『瞽女万歳』を響かせ、新たな農業チャレンジのスタートに華を添えた。

応援旗と野球帽を新調、代替大会に意気込みを見せる十日町高野球部員たち

「甲子園」胸にトンボ飛ぶ

十日町高校野球部、代替大会に意欲

​応援旗と野球帽を新調

 夢見る甲子園。もちろん簡単に手が届くような場ではない。が、新型コロナの影響による先月20日の『夏の甲子園、中止決定』の報せは、チームにとって大きなショックだった。トレードマークのトンボを印した野球帽と応援旗を新調して再び甲子園出場をめざしていた十日町高野球部(樋口怜主将、部員45人)。最高学年11人にとっては二度と戻ってこない『最後の1年』だ。樋口主将(3年)は「夢は後輩に託すしかない。しかし、代替大会がありそうだと聞き、実現したら精一杯戦いたい」と意欲を燃やす。トンボが、ようやく息を吹き返してきた。

 十日町高の十の字から、前進するのみの勝ち虫・トンボをトレードマークとする十高野球部。今季、再び夢の甲子園をめざそうと気持ちを新たにそのトレードマークを付けた帽子を新調。公式試合では使用できないが、試合以外の場で使用するという。またトンボを大きく描いた縦2㍍、横3㍍の応援旗も同部後援会(吉澤愼一会長)が新規に製作。選手、応援団一丸となって19年前の2001年に達成した『甲子園出場』を再びめざそうと誓い合ったばかりだった。

 そこに立ち塞がったのが新型コロナ。年度末から学校は休校状態となり、部活動もできなくなった。球児憧れの「夏の甲子園」は中止となり、3年生にとっては実現不可能な夢となってしまった。無念、焦り、戸惑い…様々な思いが交錯した。

 「もう野球の試合はできないのか」。そう諦めかけていた先月下旬、県高体連が代替大会の可能性を示唆した。「よっしゃ。思いっ切り野球ができるぞ」。「新しい応援旗も帽子も使えるぞ」。球児たちの顔色が変わった。3年生たちは口々に言う。「とにかく最後の年、野球を思いっ切り楽しみたい」「試合をして勝ちたい」。

 夏の県大会で一昨年ベスト4、昨年はベスト16、そして今季はベスト8以上を目標にしていたトンボ軍団。投手のひとり、矢口竜也選手(3年)は「これまで自宅でできる程度の練習はしてきましたが、練習の再開でやっと力いっぱい投げ込めます。早く試合がしたい」と胸を膨らませ、渡辺義彦監督は「正式の大会ができなくても、何とか子どもたちに試合をやらせたいと思っていた。代替試合は無観客試合になるだろうが、応援団の思いが詰まったこの応援旗を掲げて力にしていきたい」と話している。

 待ちに待った部活はあさって8日に再開する。グラウンドに、久しぶりに球児たちの元気な声が響く。甲子園出場という大きな夢は試合をせずに消えたが、代替大会で活躍したいという新たな目標ができた。新型コロナの影響でしょげ返っていたトンボがようやく元気を取り戻し、再び目標に向かって一直線に飛び立つ。

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