妻有リポート

出生数の減少が深刻。女性人口増加策が求められる(5日、めごらんどで)

出生数減少、最低更新続く

1月から十日町205人、津南35人、栄村4人

 人口減少が年々進む一方で、その主要因でもある「出生数」が毎年最低を更新している。十日町市は5年前には「毎日1人の赤ちゃんが誕生している」状態が、今年は1月から11月までの出生数は205人。年内までに3百人に届かない状態だ。津南町は10年前から「年間60人の出生」と言われてきたが、今年1月からの出生数は35人、こちらも過去最低となる見込み。栄村は10年前に年間10人を割り、ひと桁になっている。人口減少の主因は出生数を上回る死亡数の自然減だが、一方で増加の決め手になる「出生数」の激減が、人口減少に拍車をかけている現実が、妻有新聞社の11月までの調べて明らかになっている。

     ◇◇◇◇◇

 年間出生数は、人口減少と共に年々減少傾向にある。データ表にある十日町市の2000年数値は合併市町村の合計で500人台にあったが、合併後の2005年には484人、約14%減少。以降も5年ごとの数値が物語る通り減少が続き、今年2020年は1月から11月までの出生は205人、年末までの1年間で250人を割る見込みで、直近5年間で百人以上の減少になる見込みだ。

 これは十日町市が策定の人口ビジョンでも明らかで、「女性人口の減少」がそのまま出生数の減少に直結している現実がある。同市の20代・30代人口は2019年までの10年間で20代は約750人、30代で約980人減少(本紙4月4日号詳報)しており、人口減少の要因である出生数の激減につながっている要素が見えてくる。

 同様な傾向は津南町でも見られ、2000年には年間100人台の出生数がこの20年間で3分の1にまで減少し、それがそのまま町全体の人口減少につながっている。 

 人口の増加要因である出生数増には女性人口の増加が欠かせず、その増加に至っていない現実がある。同様に栄村でも事態は深刻で、2005年以降、年間10人以下の出生数となり、今年は1月からこれまで4人にとどまっている現実。同様に女性人口の減少がその大きな要因になっている。

 一方で全国的な「地方移住」傾向が見られる。今月3日、NHKニュースは首都圏、特に東京の人口流失(転出)を報じ、4月からの半年で5千人を超える転出が見られるとしている。その現実が数値に表れている。転出状況を見ると、4月は転入が多く4532人増加。5月は逆に転出が1069人増、6月は再び転入が多く1669人増。だが7月から転入を転出が上回る月が続く。転出増が7月2522人、8月4514人、9月3638人となっている。

 この転出増加がすぐに地方移住に結び付いているデータはまだないが、その転出先は近隣県に多いとされている。だが一方で、首都圏で開く「地方移住セミナー」などは、毎回盛況で参加数を上回る応募があり、「地方移住志向の増加」を示している現実がある。

 この傾向は、ここ妻有地方も受け入れ体制の整備とニーズに合った施策の打ち出し、情報発信が求められている。十日町市は「女性人口増加」に特化した施策を今年度に取り組み、新年度以降も新たな「女性人口増加策」を打ち出す方針だ。

 この地方移住傾向は、地域おこし協力隊の応募にも見られる。協力隊は「西高東低」とも言われ、温暖気候の西日本が人気のなか、「その自治体に魅力を感じることが第一」とされる選択肢の用意も、自治体には求められている。それは「必要とする人材」の具体化であり、その受け入れ対応が課題になる。

 待ったなしの人口減少問題。その基本的な要素になっている女性人口と出生数。この課題にどう取り組むか、自治体のさらなる「挑戦と本気度」が試されている。

 
妻有新聞タイトル2-1.png

株式会社 妻有新聞社

津南支局  〒949-8201新潟県津南町下船渡丁2461-2 TEL.025-765-2215 FAX.025-765-5106

十日町支局 〒948-0051新潟県十日町市千歳町2-3-5 サンタクリエイトビル2F TEL.025-755-5227